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SDGsよく聞くけど、よく知らない。デザイナーとしてSDGsに貢献するために

欧州ではSDGsの取り組みが進んでいて、海外ではSDGsがより一層求められる観点ではないでしょうか。デザイナーとしてSDGsを考えられる人になりたいと思い、基礎的な内容ですが勉強してみました。

「 SDGsってカラフルなやつで、環境を守る活動?」という恥ずかしいレベルの理解度で、こちらの本を読みました。とても分かりやすく、図も多くてサクサクと読み進められる本でした。 SDGs初心者さん、ビジネスで活用したい!と考える方にオススメです。

《この本を読んだらわかること》
・SDGsって何?お基礎さま
・SDGs、 CSR、CSV、ESGって英語ばっかりだけど何が違うの?
・なんで企業がSDGsに取り組むの?
・どのように経営に取り込んでいくか

全部には触れられませんが、簡単に学んだことを触れておきます。

SDGsとは?

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SDGsとは「2030年までにこれだけ達成しましょう!」と国連で定められた17個の目標のことです。特徴は2点あると思いました。
① 誰一人取り残さない
② マルチベネフィット(それぞれの目標は相互に絡み合っている)

① だれか1人でも目標に達成していなければ、目標未達と考えるのです。つまり、自分の国は全部できたからOK!じゃなくて、他の国も助けて、地球上で達成しないといけない。

② マルチベネフィットとは17個の目標は相互に絡み合っていて、目標を1つずつ達成するというイメージではなく、他の目標も絡めて解決しようという考え方。例えば目標1は「貧困をなくそう」という目標で、これに取り組めば目標4「質の高い教育をみんなに」も一緒に改善できるようにしよう、ということ。逆に目標8の「働きがいも経済成長も」という項目を満たす為に、環境破壊して別の項目が満たされないという状況は避けなければならないということです。

SDGsと言えば、環境問題をイメージするのはなぜ?

SDGsが考える持続可能な開発とは「経済」「社会的」「生物圏」の3つが満たされている状態を指します。経済だけいくら発展しても、世界のどこかで貧困が悪化していると、いつかビジネスは成り立たなくなる。3つのバランスが大切です。

この3つの関係性を表した「ウェディングケーキモデル」というモデルがあります。

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参考:https://sdgs.media/blog/3834/
17個の目標を「経済」「社会」「生物圏」に分類し、「生物圏」を土台とし、「社会」そして「経済」が成り立っているという考え方です。

つまり、企業活動からは少し離れていそうな生物圏であっても、この土台が崩れてしまったら、ビジネスなんてやってる場合じゃなくなる!だからみんなで生物圏を守る必要があるということが伝わってきます。

SDGsの成績表と日本の成績

2030年に向けた目標ですが、ちゃんと経過観測ができるように、学校と同じように毎年各国の成績表が発表されて、順位づけされています。

日本は2017年 11位→2018年 15位→2019年 15位→ 2020年 17位 😱
と成績がどんどん下がっているのです。

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参考:https://sdgindex.org

17個の目標の達成度をそれぞれの国別に色付けされたレポートが発表されています。緑が最も達成できていて、赤がいちばん成績が悪いことを示します。

成績が良かった項目(緑)
目標4「質の高い教育をみんなに」、目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」、目標16「平和と構成をすべての人に」

成績が悪かった項目(赤)
目標5「ジェンダーを平等に実現しよう」、目標13「気候変動に具体的な対策を」、目標14「海の豊かさを守ろう」、目標15「陸の豊かさを守ろう」、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」

緑色の項目は2019年の2個から3個に改善✨目標16がUpしました。
赤色の項目は2019年の4個から5個に増えました。目標14と15の評価が下がりました。目標12「つくる責任、つかう責任」が赤色からオレンジに改善しました。

なんで2019年から2020年に改善したり悪化した項目があるんだろう?調べてみましたがあまりいい情報は見つかりませんでした。見落としているだけかもしれませんが、分析が少ない=まだまだ関心が低いのかな?と感じました。

2019年と2020年に出されているReportを見比べて自分なりに調べてみました。

改善が見られた目標16
2019年と点数に差が出ていたのは「被疑者、被告人の捕まっている割合が高まっている」という内容でした。要するに犯罪者の逮捕されている率が上がったということでしょうか。

成績が悪かった5つの目標の評価項目のうち、特に悪かったのは以下の内容
目標5「ジェンダーを平等に実現しよう」 
女性国会議員の人数
男女の賃金差
家事・子育てなどで無賃労働時間の男女差(男性の家事や育児への貢献率の悪さ?)

目標 13「気候変動に具体的な対策を」 
エネルギー消費に伴う1人あたりの二酸化炭素排出量
輸入に伴う1人あたりの二酸化炭素排出量
実効炭素税率(排出枠価格、炭素税、エネルギー税の合計)

目標14 「海の豊かさを守ろう」 
海洋健全度指数(Ocean Health Index)
漁獲されすぎた、もしくは崩壊した魚種資源から獲られた魚の割合
輸入に伴う海洋生物多様性への脅威

目標15 「陸の豊かさも守ろう」
絶滅の危険がある野生生物のリスト
輸入に伴う地上・淡水生物多様性への脅威

参考:https://sdgs.media/blog/4130/#2020SDGs17

私の考察
最悪な評価だった目標12の「つくる責任つかう責任」は一つ成績が上がりました。目標14と15は最悪な評価として今回仲間入りしました。この3つはなぜ評価が変わったか2019年と2020年のReportを見比べました。大きな要因は評価項目そのものが一部変わったことかと個人的に予想しました。(目標12の評価項目は減って、目標14と15は評価項目が増えていた)つまり日本の状態はあんまり去年から変わっていない!?

最後に

なぜビジネスで取り組むべきなのかというと、取り組んでいないと取引先から外されてしまったり、社会的な拘束がかかる可能性(リスク)が高いからですね。欧州はすごく進んでいて、銀行の仕事をしていても、欧州銀行は厳しいので、日本の銀行は見放されない為に頑張っている印象です。

日本企業は SDGsをビジネスチャンスと捉える企業も少ないそうです。私が行くアメリカも欧州に比べるとこういうトピックには疎いイメージがあります。私は個人的にこのトピックについて積極的に勉強して SDGsに配慮したアイディアが作れるデザイナーになりたいな〜と漠然と考えています。

 SDGsに強いデンマークのデザインスクール(余談)

デザインスクールをご検討されている方への参考です。色々見ていたデザインスクールの中で最もSDGsへの意識を強く取り組んでいると感じたのはデンマークの Copenhagen Institute of Interaction Designです。

デザイン思考というと、Human-Centered Designとよく聞きますが、こちらの学校は Life-Centered Designを学ぶと謳っています。デンマークの学校なのですが、地球上の生態系が6%も集まっているコスタリカを拠点として現在はプログラムが提供されています。SDGsに即したアイディアを促すことを強みとされていて、その点をとても魅力的に感じていました。

今回も読んでくださった方ありがとうございました。

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