話はその後だ
Pythonを学ぼうと思ったときに最初に買ったのがこの本でした。
書名だとかAmazonの概要欄にあるように本書はPythonそのものの教科書ではなく、これから独学でプログラマーになろうとする人に対して Pythonを教材としてプログラミングの初歩、プログラミングとはどう学ぶものか、プログラマーとしての仕事をどう始めるかといった事柄を解説しています。
この本の読み方、活用の仕方について個人的には「はむかず」こと加藤公一さんのレビューが最も参考になりました。『独学プログラマー』の章立てではHello worldから始まり最小限の環境構築で自分で書いて動かせるプログラムをいくつも書かせ、その後でこの先どうやって学んでいくか、プログラミングにはどのようなパラダイムがあるかと言った話題が展開されます。実践的な仕事の話は最後の方です。この構成についてはむかずさんは
まずはつべこべいわずコードを書け、ツールを使え、マインドセットだの言い出すのはそれからだ、という気持ちが感じられる。
と書いており、この書評を見た時点でまだ『独学プログラマー』の途中までしか読んでいなかったのですが「なるほど」といたく納得したのでした。
「最低限ここまでやってくれ、勉強の仕方だとか発想・方針だとかの話はそれからだ」というスタンス、初学者にとってはとても重要なのだと思います。前に「日本の社会人の勉強時間の平均値はたったの6分だ」などと話題になりましたが、裏を返せば全く勉強しなくても生きていけるのがこの社会なわけです。その中で敢えて勉強しようとするのは、世の中全体からしたら当たり前でない考え・目的意識がある人でしょう。そういう人の場合、少なくともこの本を買った頃の私の場合はその考えが先行しがちで実行が伴い難い傾向があります。勉強の仕方はこれでいいのだろうか、どういうマインドを持てばいいのか迷っていました。「まずはつべこべいわずコードを書け、ツールを使え、マインドセットだの言い出すのはそれからだ」という指導がそれに対するアンサーとして受け止められて、ひとまずこれくらいのプログラムを自分で書いてみてから後のことは考えるかなと思って学習に着手しました。
このことを書いたのは、『独学プログラマー』の中でそこまでの総まとめ的な課題が終わったからで、改めて上記のスタンスの大切さを認識したからです。
少々乱暴な比較ですが樺沢紫苑先生の「樺チャンネル」でいう「睡眠・運動・朝散歩」もそうですよね。メンタル面の悩みがあるならこの3つをやってみて生活習慣を改善しなさい、それまでは余計なこと考えない方がいいっていうことです。
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