初日本大使館
前日に発覚した、入国カードの問題を解決するため、今日は在ロシア日本国大使館へ行く。
中央アジアの旅行中に、ビザを取りに大使館をいくつか回ったが、日本国大使館にお世話になるのは初めてで全く勝手が分からない。
某ガイドブックの調査員の友人に「大使館って突撃訪問してもよいものなの?」と聞いたところ、「受付時間だけ気を付ければ大丈夫」というアドバイスだけはもらっていた。
地図アプリで調べて辿り着いた場所は、今まで行った大使館のイメージとは異なる大きなビル。小さな菊花紋章が付けられていたので、これが日本大使館だとすぐに理解できた。
門番をしていたロシア人のおじさんに、ジェスチャーで(入ってもいい?)と聞くと、「パスポート」と言われたので見せ、英語で事情を説明するが通じていない。入国カードを見せて問題があることを伝えると、領事館の入口をロシア語とジェスチャーで教えてくれた。
その様子は、まさにNHKのロシア語講座に出ていた光景と一緒で、すごくゆっくり丁寧に言ってくれて、ロシア語が理解できたこと、意思疎通ができたことがうれしかった。
無事に領事館の入口に辿り付き、言われるがままにパスポートを渡し、受付を待つ。そして中に入る。
日本人以外の窓口は大混雑だが、日本人用の窓口は私のみで、部屋に入ると後ろから、ロシア人女性職員が「そこの呼び出しボタンを押してください」と流暢な日本語で話しかけてきた。
「ピーンポーン」
別のロシア人女性職員がガラス越しに登場し、日本語で対応。
ロシア人女性職員「どうされましたか?」
私「昨日、空港から入国したんですが、入国カードにスタンプしか押してなくて何も書かれていないんです。そのせいで、ホステルの人に滞在登録ができないと言われて、日本大使館にこの状態で滞在登録をしても大丈夫か聞くように言われたんです。」
ロシア人女性職員「それは自分で書けばいいですよ」
私「でも、ここの番号が記載されていないとまずくないですか?普通印刷されるんですよね」
ロシア人女性職員「少々お待ちください。」
数分後、日本人男性職員が登場し、日本語で対応。
日本人男性職員「入国カードに記載がないからチェックインができないんですか?」
私「いいえ、チェックインはしました。滞在登録ができないから、大使館に確認してって言われたんです」
日本人男性職員「とはいえ、これで滞在登録ができるかはうちの管轄じゃなくて移民局の判断だからそっちに確認する必要があります。」
私「と言われても言葉が通じないもので。」
日本人男性職員「滞在登録は宿泊施設の義務なのでホテルからかける必要があります。ホテルの名前を教えてくれたら担当の移民局を教えますよ。」
数分後。
ロシア人女性職員「(あなたの)名前教えて下さい」
数分後。
日本人男性職員「もうホテルの人に移民局に電話するように伝えたので大丈夫ですよ。うちのロシア人職員が電話掛けましたので」
管轄が違うと突き放されるかと思いきや、ロシア人女性職員の神対応に感謝の気持ちでいっぱいで宿に帰る。
これで問題は解決だ!とこのときの私は思っていた。
※2018年7月24日~31日
「Over30女子・元バックパッカーの初ヨーロッパ【モスクワ】」