言葉にならない…
今日はマイソール郊外の観光拠点となる、ハッサンという街へバスで向かう。
このハッサンという街、日本人バックパッカーがあまり行かないせいか、検索をしても安宿情報を取り上げているブログは1件ぐらいしかなかったので、その値段を参考に250ルピーぐらいの宿を探すことにした。
とりあえず、近くにあった1件に部屋が空いているか聞いてみると「ある」と言う。値段はいくらか聞くと「300ルピー」と言われる。「じゃあやめる」と言うと、「何泊する?250ルピー」と言われ、とりあえず部屋を見に行くことにする。
部屋を見に行くと、掃除をした形跡がない。「掃除は今からする」と言う。重い荷物を持ちながらの宿探しは正直面倒な私。寝られればいいかと思い、250ルピーでこの宿に泊まることに。
と、なればまず、シャワールームとトイレを指差し「ゴミ!」を片づけさせる。ベッドを指さし「チェンジ!(シーツを変えて!)」と言ったら、そのスタッフはシーツを裏返して整えようとし出した。唖然としつつ、「おいっ、違う、新しいシーツに変えて」と慌てて注意した。(いやいやそのシーツ、裏返すの何回目だよ)と、恐ろしい光景を目の当たりにする。最後にスタッフに「ノーベッドバグ?(南京虫いない?)」と聞くと「分からない」と答える。
念のため、ベッドからバックパックを離しておき、観光に出かける。
1日目はジャイナ教の聖地・シュラバナベルゴラ、2日目はハレービードとべルールというこじんまりした街を訪問。
べルールのチェケナーシャヴァ寺院にある”鏡を見る美女”とはじめとする小さく繊細な彫刻が印象的だった。
観光を終え、戻るのは恐ろしく汚い250ルピーの宿だが、マイソールに続き南京虫の危険性を感じたので、防御対策をして2日間過ごした。
しかし、移動する当日、ハッサン3日目の朝にバックパックにしがみついている南京虫を発見したのである。
南京虫は通常布を伝って移動すると言われている。今回の宿では私はバックパックは常にベッドから離しておいていた。となると、私はどうやらマイソールからハッサンまで南京虫と一緒に旅をしていた模様。
自分の行動の記憶を辿ると、南京虫がバックパックに付いたのはあの時だろなと思う。
私はデコピンをするように、親指と人差し指でピンと虫をベッドから落とした。→君の名は。/マイソール
とにもかくにも、とりあえずバックパックの南京虫を窓の外から落とした。南京虫は太陽に弱いので誰にも迷惑は掛からないであろう。
そして、再びバスでマイソールに戻り、その道中バックパックはできるかぎり窓際において太陽光で殺菌消毒。マイソールのバスターミナルで荷物を預け、以前に友達と行った巨大スーパーに向かい、殺虫剤(ラベンダーの香り)を購入。ついでにマイソールで有名な植物・サンダルウッドの石鹸も買ってみた。
夜になり、次の目的地のホスペット行きのバスに乗る前に、先ほど購入した殺虫剤を目いっぱいバックパックに浴びせた。
やっと南京虫の心配はしなくて済むと思ったが、戦いにはまだ続きがあることをこのときはまだ気づいていなかった。
※2016年8月23日~24日 インド・ハッサン
「Over30女子バックパックでアジア周遊」