【要チェック!】国家資格キャリアコンサルタント試験の第一歩<実技編>
試験受験にあたって、以外と盲点なのが、「キャリアコンサルタント試験の出題範囲」。前回の<学科編>に続き、今回は<実技編>です!
出題範囲が公表されているにも関わらず、確認しないで受験するなんて・・・学生時代の定期テストだったら、「捨ててる」って言われてもしょうがないですよっっ(◎_◎;)💦💦
という訳で。
▽公表されているので、ちゃんとチェックしましょうね~。
キャリアコンサルタント試験の試験科目及びその範囲並びにその細目 (公示用)
【必見】出題範囲のポイントをチェック!<実技編>
以下、実技試験の範囲< キャリアコンサルティングを行うために必要な技能>の内容をまとめてみました。
■■■ 出題範囲に使われている語句を押さえる! ■■■
出題範囲に使われている「語句」を何度も何度も使うことでその内容を理解し、「語句」が意図するキャリアコンサルタントの在り方が身体に染み込んでいきます。
各試験団体ごとの評価区分において求められる能力として整理してみました。
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態度(CC協議会)/傾聴(JCDA)
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〇相談者との人格的相互関係
〇相談者に対する受容的・共感的態度および誠実な態度
〇傾聴と対話
〇相談者との関係構築
〇相談を行うにふさわしい物理的な環境、相談者が安心して積極的に相談ができるような環境を設定することができる
〇相談を行うに当たり、受容的な態度(挨拶、笑顔、アイコンタクト等)で接することにより、心理的な親和関係を相談者との間で確立することができる
〇相談者の相談内容、抱える問題、置かれた状況を傾聴や積極的関わり技法等により把握・整理し、当該相談の到達目標、相談を行う範囲、相談の緊要度等について、相談者との間に具体的な合意を得ることができる
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主訴・問題の把握(JCDA)
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〇傾聴と対話を通して、相談者が抱える課題について相談者と合意、共有することができる
〇相談者の相談内容、抱える問題、置かれた状況を傾聴や積極的関わり技法等により把握・整理することが適切にできる
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展開(CC協議会)/具体的展開(JCDA)
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〇相談者との人格的相互関係の中で相談者が自分に気づき、成長するよう相談を進めることができる
〇情報提供、教示、フィードバック等の積極的関わり技法の意義、有効性、導入時期、進め方の留意点等について理解し、適切にこれらを展開することができる
〇相談過程のどの段階にいるかを常に把握し、各段階に応じた支援方法を選択し、適切に相談を進行・管理することができる
〇自己理解の支援
ー職業興味や価値観等の明確化、職業経験の棚卸し、職業能力の確認、個人を取り巻く環境の分析等
ーキャリアシートの作成指導
ージョブカード作成支援
ー 年齢、相談内容、ニーズ等、相談者に応じて適切な時期に適切な職業適性検査等の心理検査を選択・実施し、その結果の解釈を適正に行うとともに、心理検査の限界も含めて相談者自身が理解するよう支援することができる
〇仕事理解の支援
ー職業や労働市場に関する情報の収集、検索、活用方法等についての助言
ー相談者が自身の現在及び近い将来の職務や役割の理解を深めるための支援
〇自己啓発の支援
ーインターンシップ、職場見学、トライアル雇用等により職業を体験してみることの意義や目的について相談者自らが理解できるように支援し、その実行について助言することができる
ー相談者が啓発的経験を自身の働く意味・意義の理解や職業選択の材料とすることができるように助言することができる
〇意思決定の支援
ー相談者の中高年齢期をも展望した中長期的なキャリア・プランの作成支援
ー相談者の中長期的な目標や展望の設定と、それを踏まえた短期的な目標の設定の支援
ー 相談者の設定目標を達成するために必要な自己学習や職業訓練等の能力開発に関する情報を提供
ー相談者自身が目標設定に即した能力開発に対する動機付けを高め、主体的に実行するためのプランの作成及びその継続的見直しについて支援することができる
〇方策の実行の支援
ー相談者が実行する方策(進路・職業の選択、就職、転職、職業訓練の受講等)について、その目標、意義の理解を促し、相談者が自らの意思で取り組んでいけるように働きかけることができること。
ー相談者が実行する方策の進捗状況を把握し、相談者に対して現在の状況を理解させるとともに、今後の進め方や見直し等について、適切な助言をすることができること。
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自己評価(CC協議会)/振り返り(JCDA)
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〇キャリアコンサルタント自身が相談支援の過程と結果について自己評価することができること
【要チェック!】キーワード/NGワード
論述や口頭試問で使う表現について、自信を持って使えるキーワードをチェックしておきましょう。
■■■ キーワード をチェック! ■■■
「把握・整理」
「支援」
「適切な助言」
「指導※」
「情報提供」
「教示」
「フィードバック」
「合意・共有」
「働きかけ」
「進行・管理」
「動機を高める」
※「指導」が使われているのは「キャリアシート作成指導」のみ
■■■ NGワード をチェック! ■■■
「誘導」
「導く」
「○○するように持っていきたい」
「○○してあげる」
「○○まで進めたい」
「できるだけたくさんの助言」
など…
相談者との共同作業であることを念頭に。
相談者の状態を常に確認しながら進行を管理します。
相談者を置き去りにしないようにすることがポイントです。
「助言」については、多ければよいわけではありません。
「適切な助言」とは、まず今の相談者がどんな状況に置かれていて、どんな情報を持っているのかを把握(やはり傾聴!)した上で、下記に留意して行いましょう。
・問題解決のために不足していると考えられる情報であること
・相談者の手に届く、イメージできる情報であること
・できるだけ具体的な情報であること
・その内容を双方向で確認すること
【見逃し厳禁】出題範囲と評価の関係
当然ですが、出題範囲に書かれていることが「できる」かどうかが評価されます。面接の合格基準は、150点満点(論述50点/面接100点)で90点以上、です。おおむね、「6割できた」と言えれば、合格ですね。
出題範囲を見て、「できること」と明記されていることが多すぎてモチベーションだだ下がりなそこのあなたっっ!!
大丈夫です、「できること」はまずは6割でいいんです。
そしてここで重要なポイントは、
「6割できた」よりむしろ、「できなかった4割がある」ということを自己評価(振り返り)できるかどうかが問われる、ということです。
「できたこと」が「できた」と自己評価でき、「できなかった」ことが「できなかった」と自己評価ができれば、10割になります!!
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【これはNG!!】
「できなかった」ことを「できた」と言ってしまう
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傾聴、寄り添いなどの基本姿勢が「できなかった」なんて言っちゃうと落ちちゃう~!!できなくても「できた」っていわなきゃ!!
とおしゃる方が結構いらっしゃいます。
「できなかった」と感じたなら、「できなかった」と素直に伝えましょう。それでも合格できます。
とお伝えすると、
「え!?言っていいんですか???( ゚Д゚)」
と驚かれる方も。
はい、言っていいのです(*^-^*)
実は、この応対が大きく明暗を分けると考えられます。
考えてみてください。
もし「できなかった」のに「できた」と評価していたら、どうでしょう。
「できていること」は、改善しようと思わない、ですよね。
その点で、「できていないことに気づいているかどうか」は、とても重要です。
致命的にできなかったことがあったとしても、それを自己評価でき、次回の改善点として把握できていれば、「資質はある」と言えるのではないでしょうか。
一方で、
「できなかったことが見つからない…」
というお声もよく聴きます。
CCの視点だと、冒頭15分間でできることはやり切った!と言える場合はあると思います。
ここで、CLの視点で考えてみます。
CLのための15分間です。
CLにとってどんな時間だったでしょうか。15分間ですべて分かってもらえた、何とかなりそう、うまくやれそう、と思うことができたでしょうか。
出来なかったことは、あるはずですね。
そもそも、どんなに経験を重ねても、「完璧にできた!」などというキャリアコンサルティングはありません。なぜなら、CCとCLは別の人間だから。CLが本当のところどう受け止めたかは、分からないからです。
「もっとよい対話ができたかもしれない」と自ら振り返り、改善するための自己研鑽をするのがキャリアコンサルタントです。
だから、「できなかったこと」を「できなかった」と認めることができること。これはキャリコンとしての資質だと言えるのです。
口頭試問で落ち着いて答えるために
面接の口頭試問では、出題範囲に使用されている文言を使用しましょう。それが試験官との「共通言語」になるはずです。
前述した「キーワード」のほかにも、「重要語句」だらけですので、自分が使ってみてフィットする文言をぜひピックアップしてみてくださいね。
試験官と同じイメージで共有できる言葉です。安心して使いましょう。
使い慣れていない言葉だらけで、本番で使いにくい…
と言われる方がいます。
それは、使い慣れていない言葉と、自ら決めているからです。
使い慣れるにはどうしたらよいでしょうか。
使い慣れた方がいい、と思う言葉があるならば、使うのみ。です。
もし本番まで「使い慣れていない言葉」であるなら、それは自分の言葉ではありません。使わないでくださいね。
「意味」が同じであれば、表現はご自身の使い慣れたものを使われることをお勧めします。
まとめ
◇出題範囲を確認してから勉強に取り掛かろう!
◇出題範囲に使われている文言・表現をチェックしよう!
◇面接試験、「できないこと」があっても大丈夫!
「できなかったこと」も含め、自己評価(振り返り)できるかどうかがポイント!
◇重要語句を確認し、自分の言葉として腑に落とせたら、口頭試問で使用しよう!