中学二年生のキャリア
こんにちは、atteyaaのマツイです。
今日は出張中に出会った中学二年生からの学び
そこにキャリア理論を垣間見たのでBlogにしたいと思います。
とその前に。
キャリアには以下の2つの考え方が在るのをご存知でしょうか。
そのあたりからお話していこうと思います。
・山登り理論
・筏の川下り理論
山登り理論
山登り理論は、
ゴールや目標を定めて
その達成に必要な経験やスキルを積み
計画的かつ段階的にキャリアを形成していく。
いろんな物資を準備して山の頂上を目指す登山に似ているので
キャリアの山登り理論です。
学生がイメージするキャリアも
きっとこのイメージが大半ではないでしょうか?
まさにキャリアの王道って感じです・
なので違和感はないかと思います。
筏の川下り理論
一方、筏の川下り理論は、
ゴールや目標は定めず
環境やその他諸条件の下で生まれる
様々な自然かつ偶発的な出会いを
学びや経験値として昇華していきます。
筏一隻で川に飛び込んで
あとは川の流れに任せてみる。
川下り理論はそんな感覚です。
岩礁に衝突しないように
激流に飲み込まれないように
日々目の前の事象に一所懸命に対処する
で、ふと一息ついたときには川を下り終えて
そこはとても流れが穏やかで
初めて自分が下ってきた山や川を見上げるのです。
無我夢中だった筏の川下りの道中が
実は何にも代えがたい経験やスキルを与えたくれていたこと
そしてそれ自体がまさにキャリアなのだということ。
そんなことに気づくのが筏の川下り理論です・
実はこの筏の川下り理論の方は
学生を含む若者にキャリア論としてあまり認知されていません。
でも、実はこっち(筏の川下り理論)の方が簡単なんです。
なぜなら、山登り理論の場合はたくさんのことを決めないといけません。
・目的(人生のビジョン的なものなど)
・ゴール(どんなことを成し遂げるかなど)
・マイルストーン(いつまでに何をどうするかなど)
・手段(そのためのスキルや資源をどうするか)
これがなかなか大変なのです。
なので、そんな難しいこと(登山の計画)を考えなくても
いろいろやってるうちに見えてくるよ!!
と言ってくれているのが筏の川下り理論なんですよね。
さて、件の中学二年生の晴太(セイタ、仮名)くんは
「郷土芸能部」(略して郷芸というらしいです。)という部活動に所属していて
沖縄の弦楽器・三線(サンシン)を弾くことができるんです。
その日、私たちの求めに応じて数曲の島唄を披露してくれました。
プロの世界での技術の妙はわかりませんが、
私たちの心には十分染み入るものがありました。
その場にいた即席オーディエンスの全員が
「将来応援したい」と異口同音で
私なんかはスポンサーになってもいいかもしれない!
なんて大層なことを本当に思いました。(笑)
あっ、ちなみに晴太くんはまったくの無名の子でして
実は有名なミュージシャンなのでは?
なんてことはありません。
郷土芸能という文化がある町に生まれ
叔父さん(お母さんの弟)がプロの三線演奏者で
中学で郷土芸能部に入部してみて
叔父さんにも厳しく指導してもらって
叔父さんと出かけた先で私たちから演奏の依頼を受けて
人前で演奏するということをコンクールという場所以外で学ぶ
置かれた環境に最大限馴染む
置かれた環境に最大限馴染む
晴太くんの見事な筏の川下りを見たのです。
晴太くんは三線以外に自動車に興味があるらしく
なので、彼の将来の仕事は本人にも私たちにも分かりません。
ただ、もうキャリアは始まっているんだなと
とても素晴らしく輝かしい筏の川下りが始まっているんだなと
そんなことを思ったのでした。
何かに一所懸命な若者から学ぶ機会はたくさんあります。
でも、それは特別な人の特別なことではなく、
みんながそれぞれの環境で、自分らしいやり方で実現できることなんだと。
多くの若者がそんな風に考えてくれたらとても嬉しいです。
読んでくれてありがとうございます。