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上川町に移住して3年、やっと見つけた自分ができること。(後編)

皆さまこんにちは、改めましてタサキアツヤです。

2021年12月より北海道の上川町という小さな町に移住し、
地域おこし協力隊(通称KAMIKAWORK)として活動してきました。
来月2024年11月いっぱいをもって卒業となり、
自身の肩書きを「大工 × 古道具屋」として活動していきます。
現在は空き家を改装し、アトリエ兼店舗となる「積分堂」をつくっている最中で、2025年3月にオープンを予定しています。

現在クラウドファンディングも実施中です
ご支援、ご協力のほど何卒よろしくお願い致します!

前回の記事では、大学〜山小屋時代を振り返ってみました。

今記事では、その後の北海道での3年間を振り返ってみたいと思います。

北海道に移住するきっかけはこちらの記事にある通り。

この記事ではもっと掘り下げてみたいと思います。


◯ 北海道に移住を決めた理由

北海道に短期滞在した時に、たくさんの人に出会って、
「みんな自分のやりたいことを真剣に頑張ってるなぁ。俺もそんな風になりたいなぁ」と思った。みんなに憧れた。
その輪に加わってみたいと思って、上川町に移住することを決めた。

卒業後に何をしているのか、自分がどんなことをしたいのか
そんなことは全然わからなかった。

ただずっと思っていたのは、
「ここで知り合った人たちと一緒に何かをつくっていきたい」
ということだけだった。

◯ 何ができるのか、わからないなりに踠き続けた。

「みんなと一緒に何かをつくる」というのは、
もちろん「みんなに楽しませてもらう」「みんなに面倒を見てもらう」
というわけではない。
「みんなの役に立てて、自分も楽しめて、一緒に楽しむことをする」
ということである。
ただ、「自分ができることで、みんなに楽しんでもらえること」が
何なのか、ずっとわからなかった。

わからないからこそ、瞬発的にわかりやすく
誰かのためになることを思いつけばやり続けた。

そして、自分が出発点で、誰かを誘って一緒に何かをするために、
本と珈琲と〇〇」というイベントを企画し、数をこなした。

そんな中、なんだかんだハマった事柄が「大工」だった。
KINUBARI COFFEEの改装手伝い、PORTOの什器製作、その他簡単なものづくりなど大工っぽいことから始まった。

その後、コミュニティ大工という肩書きや、リビセンのような古材や古家具を循環させる活動を知って、これならいろんな人との関わりが持てるんじゃないかと少しずつ将来が見えた。

第一回 リビセンみたいなおみせやるぞスクールに参加

そしてANSHINDOの改装。
みんなで解体を進め、yomogiyaさんと一緒にファサードを組み立て、古材を使って、自分で什器を作った。


「これだ」と確証を持った。

◯ 「大工×古家具屋」という手段で、みんなと一緒に何かをつくる。

僕は凄腕大工ではないし、たくさんの道具を持ってるわけでもない。
ただ「何かを一緒につくりたい、関わりたい」という根っこがある。

相談してくれた人の要望を聞いて、
こうなったら面白そうを議論して、
僕だったらこれができると提案する。
その提案の中に、
解体される建物から回収した味のある古材があったら、
大切に使われてきた、しかし手放さなければならなくなった
古家具を次の担い手へ繋げられることができたら、
そのハブとして「積分堂」が機能すれば、
そして結果、依頼してくれた人、その場所を使う人、
古材や古家具を提供してくれた人が喜んでくれたら、
こんなに嬉しいことはない。

大学時代のリノベーションプロジェクトから始まり、
山小屋でみんなと一緒にゴールを目指す楽しさに触れ、
patagoniaで環境保全や循環型経済の一端に触れ、
北海道で、自分ごとで誰かを喜ばせる関わり合いを学んだ。

これまでに出会った人たちのおかげで今の自分がある。
ちゃんと叱ってくれた人には頭が上がらないし、
応援してくれた人の言葉は今も背中を押してくれている。

これからは、恩返しのステージで、
自分も誰かの背中を押せる人間になりたいと思います。

◯ 最後に

手を伸ばせば伸ばすほどに
遠くへゆく
思うようにいかない、今日も
また慌ただしくもがいてる
悔しい気持ちも
ただ情けなくて
涙が出る
踏み込むほど
苦しくなる
痛くもなる

感じたままに進む
自分で選んだこの道を
重いまぶた擦る夜に
しがみついた青い誓い
好きなことを続けること
それは「楽しい」だけじゃない
本当にできる?
不安になるけど

何枚でも
ほら何枚でも
自信がないから描いてきたんだよ
何回でも
ほら何回でも
積み上げてきたことが武器になる
周りを見たって
誰と比べたって
僕にしかできないことはなんだ
今でも自信なんかない
それでも

感じたことない気持ち
知らずにいた想い
あの日踏み出して
初めて感じたこの痛みも全部
好きなものと向き合うことで
触れたまだ小さな光
大丈夫、行こう、あとは楽しむだけだ

全てを賭けて描く
自分にしか出せない色で
朝も夜も走り続け
見つけ出した青い光
好きなものと向き合うこと
今だって怖いことだけど
もう今はあの日の透明な僕じゃない
ありのままの
かけがえの無い僕だ

YOASOBI 「群青」より

この曲を知ったのは北海道に移住した年末の紅白歌合戦の時。
それから3年間、ずっと聞いている。

蝦夷丸が、「この歌、言いたいこと全部言ってくれてる」
と言っていた。

その時は正直、僕にはわからなかった。

「本と珈琲と〇〇」を始めてしばらくして、
将来につながるのか全然わからなかったけれど、
自信がないから何回も企画して何回も開催した。

ANSHINDOの改装に携わって、
できないことができるようになってたり、
やったことないけど形になったものがあって、
周りの人が喜んでくれて、大工が楽しくなった。
何かが見えた気がした。

自分の店「積分堂」をつくることを決めて、
「大工 × 古道具屋」を肩書きにする覚悟を決めた。
何となく自分の色がわかった。
これからこれで生きていけるのか、不安はいっぱいあるけど、
何をしたらいいのかわからなかった3年前の自分ではなくて、
周りの人のおかげもあって、今がある。
自分でやることで、誰かが喜んでくれたら、
それ以上のことなんてない。やるしかない。

今後とも何卒、よろしくお願いいたします。

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