音楽理論について

 前のアカウントで音楽理論について書いたのですが、アカウントを削除してその記事が消えてしまったのでまた書きます。

 音楽理論は要らないという方が多く居ます。感覚、感性で曲は作れる。でも音楽理論は感性を体系化して、頭で理解し容易に再現出来るようにしたものです。F、G、Cという音楽理論の初期に学ぶ理論も、コードがこう進行すれば一般的にこう感じるという感覚を理論にしたものです。クラシックでは正しくないであろうI7やIV7がブルーズ、ジャズの発展で一般化したように、新しい表現が一般化すればそれも理論になります。

 また理論では良い曲が作れないという方も居ます。それは既存の理論だけで音を導き、また頭だけで考え、理論的に正しい音のみを導くからです。確かに勉強初期の頃は学んだ知識に凝り固まってしまい、理論的に合っているか都度考えたり、次の音はどういう音にすればいいか、頭で考えると思います。でも理論を学びつつ実際に音を出して、頭だけじゃなく感覚も含めて良い音運び、新しい表現を見出そうとすれば、理論は無意味なもの、要らないものじゃなくなり、むしろ曲を作ったり他人の曲を分析する時にスムーズに音が選べたり理解が出来たりして、理論的な解釈は大いに助けになると思います。

 ほとんどの方は誰かの曲が好きで、自分も音楽をやりたいと思って音楽を始めたと思います。曲を作る時は知らず知らずのうちに今まで聴いた曲から学び、それを基に自分の表現を生み出そうとしていると思います。理論として頭ではわかっていないとしても感覚で理論的なこと、また方法を知っていると思います。ドレミファソラシド、F、G、C、キーだけでも理論ですし、感覚でそれ以上のことを知っているはずです。

 そういった点では超上級の難しい音楽理論は音楽の研究・学問に必要で、奏者、作者には必要ではないと言えるかもしれません。

 かのレノン=マッカートニーは音楽理論はあまり学ばなかったようです。でも曲を作ったり他人の曲をカヴァーして音楽を知り、理論としては理解していなくても実戦で学び、新しい音を生み出したんだと思います。

 かくいう僕は音楽理論は中級者に足を入れたくらいの理解度で、理論的な音の導きはあまり出来ません。でも基礎+αでも曲作りや他人の曲分析に役立ちます。理論的に正しくないことを敢えてするというのも、理論を知っているから出来ることです。

 曲を作っている方、音楽を分析する方、音楽理論は要らないと言わず、少しずつ勉強してみて下さい。勉強するだけじゃなく、好きなアーティストの曲を聴いたり譜面を見たり、自分で作ったり演奏したりして、頭と感覚で音楽を理解して下さい。面白いですよ。

 音楽理論についての僕の考えでした。読んで頂きありがとうございました。

篤仕

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