競い合うオフとオン~ITで買物体験を最大化~
日経電子版の記事【「外すと痛い」買い物 日本酒や眼鏡、AIがお薦め】と【商品カタログも不要に? アスクル画像検索導入の狙い】は、リアル店舗(オフライン店舗)とネット通販(オンライン店舗)が、買物体験の利便性を巡って競い合う現状の好リポートになっていると思います。顧客の買物の悩みにどれだけ寄り添うことが出来るか、ITを活用した痒いところに手の届く接客が、ストアロイヤリティに直結する時代が来ているのだと思いました。
(1)オフライン店舗~AIが解決する『店員さんが
いない』と『店員さんに聞きづらい』~
今の時代の買物のストレスと言えば、あふれるような品揃えとあふれる情報の中で、簡単には『商品を選びきれないストレス』が大きいと思います。そして、選びきれない中から、ちゃんと選ぼうとしてもストレス、適当に選べば、それはそれで失敗するストレスと、大いに買物の楽しさを減じているのが現状ではないでしょうか――
▶買物のストレス
●あふれるほどの品揃え
●あふれる情報
⇓
『商品を選びきれないストレス』
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しっかり選ぼうとすると・・・ 適当に選ぼうとすると・・・
⇓ ⇓ ⇓
自分で調べるストレス 店員さんに聞くストレス 失敗するストレス
⇓ ⇓
店員さんがいないストレス 店員さんに聞きづらいストレス
――このような数々のストレスを緩和するのに、AI接客は威力を発揮すると思います。特に、聞きたくても『店員さんがいない』ストレスと『店員さんに聞きづらい』ストレスが、AI接客のシステムがあるだけで一挙に解決される点は大きいと思われます。その事によって買物がうまく行き、ストレスレスな買物体験によってお客様が満足すれば、ストアロイヤリティは一気に上昇するはずです。
この点も含めてAI接客のメリットを記事などから整理してみると――
▶AI接客のメリット
① 人手不足対策で、チャンスロス(接客できない事による取りこぼし)を
減らせる。
② AIであることで、お客様が気軽に質問できる。
③ AIと人間の協働で幅広く接客対応できる。
④ AIだと、記事にある「飲み比べ」などの『テスト』が簡易に実施でき、
説得力のあるレコメンドでお客の納得感を得られる。
(2)オンライン店舗~百聞は一見に如かず~
お客が『こんな商品が欲しい』と思っていても、そのイメージを言葉のやり取りで把握することは至難の業です。それでも、リアル店舗でなら実物を見て確認できるのでまだましですが、ネット通販では即、買物の失敗、やっかいな返品の問題へと発展してしまいます。
『画像認識サービス』は、画像でのやり取りで商品を選択できるので、文字通り『百聞は一見に如かず』で、買物の精度とスピードが格段に向上するはずです。
また、記事の後段で紹介される『スペック比較表の自動表示サービス』なども、お客が類似商品をわざわざ検索することなく、スピーディーに納得感を持って商品を選ぶことが出来るため、買物体験の満足度が向上し、リピーターへと繋がっていくはずです。
オフライン、オンラインともに、店舗にとってストアロイヤリティ向上は、業績に直結してきます。ストアロイヤリティを向上させる為に、いかにお客の買物満足度を高めるか、買物体験の最大化を図るか、お客の様々な買物のストレスを解消し、ITの力を駆使して、無駄なく納得の買い物ができる環境を整えることが喫緊の課題となりつつあるようです。