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かけっこ練習ノート - はさみ跳びと弱点探し

3月25日(木)

今日は練習後に面白いことがありました。
子ども達が地面に穴を掘り始め、穴と穴をトンネルでつなぎ、そこにバケツリレーで水を流すという潅漑工事遊びが突然始まったのです。
それが暗くなるまで続きました。
年中さんから4年生まで10人くらいが一緒になって熱中する、こういう子ども達の遊びを何よりも大切にしたいです。
と同時に、「大切にしたい」なんて言っていること自体が大人のエゴだなぁ、なんて思ったりします。
子ども達は自ら試行錯誤して遊び成長していく。
大人は”できる限り”その邪魔しない、それに尽きるんじゃないかと。
そしてその「できる限り」について、いつも僕たちは悩むんですよね。
前置きが長くなりました。

今日は「はさみ跳び」と「弱点探し」という2つのテーマを用意して、子ども達に選んでもらいました。

「はさみ跳び」はジャンプ中に足をはさみのように前後に振るという動きです。
これがしっかりできるようになると、4の字動きが速くなる、ストライドが伸びる、ジャンプ力もつくという一石三鳥のトレーニングです。
でも動き自体が難しいため、小学生にはできないかなと思っていました。
ところが多くの子が、まだ動きは小さいながらもできていて驚きました。
「運動神経がいい」とは人の動きの真似がすぐにできるとも言えるので、みんなセンスがいいですね。
苦戦している子も、最初はそれが当たり前ですので、何度も試してみてください。

動きができたら、次は足の振りを大きくしていきます。
かなり負荷の高いトレーニングですので両足5回ずつを最初は1セット、慣れてきたら2セットくらいがいいかと思います。
家でも短時間でできるトレーニングですので、週3回くらいやってみてもいいかと思います。

次はもう一つのテーマ、「弱点探し」です。
速く走っているときに、ずっとスピードを維持できる人はいません。
いつかは疲れてスピードが落ちていきます。
でも単に「疲れた」と言っても人によってその部位は違ってくると思います。
自分はどこが疲れてスピードが落ちるのだろう。
それはなぜだろう。
それを見つけるヒントを探すのが今回の狙いです。

それぞれの子にスピードが落ちてくるまで全力で公園を走ってもらいました。
そして、どこが疲れたためにスピードが落ちたのか、自分の体に尋ねてもらいました。
自分の体を丁寧に観察するって普段なかなかしないことですよね。

みんなが感じた場所はバラバラでした。
裏もも、胸、お腹、息、等
誰一人として同じ部位がないのが面白いなと思いました。

胸や息と答えた子は、心肺機能が先に限界がきてスピードが落ちているのですね。
裏ももとおなか(腹筋)と答えた子は、心肺機能はまだ余裕があるのに筋力が先に限界がきてスピードが落ちてしまう。
どちらがいいというわけではなく、トレーニングの過程では両方が交互に限界要因となるものだと思います。
また走り方やスピードでも違ってきます。

大切なのは自分自身の体を観察して、どこがどう感じているのか、それはどんな信号なのか、そんなことを分析することだと思います。


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