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【知立市議会】2024/12/6 一般質問 佐藤修 ”子どもの貧困に立ち向かう議会提案”
本会議における佐藤議員の一般質問では、子どもたちやその家庭を支えるための具体的な施策が議論されました。以下、その主な内容をわかりやすくまとめました。
1. 経済的に厳しい家庭への支援強化
佐藤議員は、経済的な理由で困難を抱える家庭の現状を指摘しました。全国調査によると、母子世帯の54.4%が貧困状態にあるとのこと。また、市内の家庭でも以下のような状況が明らかになっています:
家計が苦しいと感じる高校生家庭は53.2%と最も高い割合。
就学援助受給者は令和5年度で641人と、緩やかに増加傾向。
このような状況を踏まえ、特に夏休み期間中に給食がない子どもたちへの福祉施策の必要性を強調しました。
2. 奨学金制度の拡充
佐藤議員は、子どもの学びを支えるための奨学金制度についても提案しました。現在、市では月額9,000円を支給していますが、その金額の引き上げや条件の見直しが求められています。
提案された内容:
支給額を1,000円程度引き上げる。
他の奨学金制度との併給を認める方向での見直し。
高校入学準備金制度の創設(公立で20万円、私立で50万円)。
3. 学校の長期休業中の支援
コロナ禍では臨時休校中に就学援助世帯へ給食費相当を支給した実績があります(決算額約34万円)。この経験をもとに、夏休み期間中も子どもたちが栄養を確保できる支援を求めました。
部長からは、給付以外の方法も含め検討を進めると前向きな回答がありました。
4. 不登校児童生徒への対応
不登校の児童生徒数は小中学校合わせて280人程度。増加傾向にある中、次のような改善案が議論されました:
校内教育支援センターの全校設置。
中学校区ごとに「結び合い教室」を設置し、子どもたちの選択肢を増やす。
これらの提案は、不登校児童が安心して学べる居場所づくりに役立つことが期待されています。
5. エアコン設置助成制度の創設
生活保護世帯のうち約10%でエアコンが未設置という現状を受け、非課税世帯や生活保護家庭へのエアコン設置費用の助成制度が提案されました。
6. 活用されていない基金の有効利用
現在、活用されていない奨学基金や記念基金などがあります。その総額は約2億円にも上るとされ、これを子どもたちの貧困対策や教育支援に充てるべきだと主張しました。
おわりに
佐藤議員の質問からは、深い知識とデータに基づいた提案が多く、市民の生活を豊かにするためのヒントが詰まっています。特に、子どもの貧困問題や教育支援の充実は、未来の世代を支える大切なテーマです。