先入観と読解力
コミュニケーションにおいて読解力の大切さは説明するまでもなく広く知られていると思います。
読解力、高めたいですよね?
今日は役者的な読解力の話を少ししてみましょう。
普段のコミュニケーションにもきっとヒントになるはず。
読解力とは文字の通り、読み解く力。
演技やコミュニケーションでは主に相手の想いを読み解くのに使いますね。
そして、その読解力の発揮を阻害するのが先入観。
例えば普段のコミュニケーションなら、年齢、見た目、肩書き、世間の評判など他にも色々な要素で先入観は形成されています。
多くの人はそんな先入観のフィルターを通して他人を見ています。
もちろん自覚はありません。
その先入観のフィルターが身を守ってくれる事もあるから、自動で発動した方が都合がいいためそうなっているのだと思います。
ということは、
先入観のフィルターを意識的に解除しないと自分が持つ本来の読解力を発揮できそうにありません。
演劇の世界では台本を扱うので一定以上の読解力は必須です。
そこで、先入観がどう働いて読解力を阻害してるのかを考えれば先入観を解除するヒントが見つかるかもしれません。
僕が思う読解の時に先入観が入ってしまう時のイメージはざっくりとこんな感じ。
【NGパターン】
文章を見る→(読んでる途中で)台詞回しが浮かんでくる→書かれてる内容を理解する
【OKパターン】
文章を見る→(最後まで読んで)書かれてる内容を理解する→台詞回しが浮かんでくる
後半2つの順番が逆になっていますよね。
しかもNGパターンだと一連の流れを終えるまでに文章を見た瞬間から1秒もない速さで台本の内容を理解したつもりになっています。
ポイントになるのは「理解と行動」の順番とタイミングです。
読解力に自信の無い人は、自分がどっちの順番で読解を進めているのかに注目すると何か掴めるかもしれません。
では、コミュニケーションに応用するとどうなるか?
【NGパターン】
相手の発言を聞く→(聞いてる途中で)次の行動を考える→何を伝えたかったか理解したつもりになる
【OKパターン】
相手の発言を聞く→(最後まで聞いて)何を伝えたかったか理解する→次の行動を考える
こういう感じで思考が働いてるなら、先入観で相手の考えを推し量ろうとしているので誤読が発生しそうですよね。
さっきと同じように「理解と行動」の順番とタイミングを振り返ってみたら、自分が先入観を持って相手の気持ちを誤解していないか判断できるようになるかもしれません。
先入観に気付けたらあとは単純です。
相手が何を伝えたいのか予測せずに、ちゃんと最後まで見て、聞いて感じ取りましょう。
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