士業の人が出版するためには
■基本は編集者の知り合いを増やすことだが
とくにかく編集者と知り合うのが先決。士業の人がJC(日本青年会議所)やロータリークラブなどに入会して、経営者と知り合いを増やしていくのと同じような理屈です。編集者との雑談の中から企画が生まれ、出版に結びつくことがあります。
ではどうすれば編集者と知り合えるのか? 専門書を出している出版社では、セミナーを主催していることもありますが、こうした場に編集者がきていることもありますので名刺交換するとよいでしょう。
企画を出版社に持ち込むという方法もありますが、これは飛び込み営業のようなもので効率がよいとはいえません(運がよければ採用されることもありますが)。
ただ出版社には、すでに執筆実績がある先輩士業の人がいるので、なかなか知り合っただけでは機会が回ってきません。経営者と知り合っても顧問契約を結んでいる士業がいるので、仕事の依頼は難しいという状況と似ています。
あなただけしか書けないことがあれば話は変わってきますが、それでもあまりニッチなテーマは敬遠されてしまいます。出版というのは、あくまで利益を求めるものなので潜在的な読者が少なすぎると判断されると企画が通りません。
■出版スクールに通う
ではどうすればよいのかというと、出版スクールに通うのが近道です。出版スクールでは、出版プロデューサーという肩書の人が講師となって企画書の書き方や出版社へのアポロ―チの仕方を教えてくれます。また各出版社の編集者を呼んでプレゼンの機会を与えてくれます。この点がスクールに通う最大のメリットです。
編集者の知り合いがいれば、スクールに通うメリットはないと思う人もいるかもしれませんが、プレゼンの場を設けて貰えるのが大きな違いです。前に述べたように編集者は、すでに実績がある先輩士業の先生と面識があることが多いのでなかなか企画書を見て貰うことは難しいからです。私はこれまで3冊、出版していますがいずれもスクールに通ったのがきっかけでした。