Q:お口のケアで使う、うがい薬ってどんなものがおすすめ?
みなさまこんにちは!あつこです。
本日も''歯科シリーズ''
歯科衛生士として現場に立たせていただく中で、
よくご質問をいただく内容をサクッとお話しできたらと思います。
Q:うがい薬ってどんなものが良いのでしょうか?
このようなご質問をよくいただきます。
歯周病予防、むし歯予防それぞれの観点からどのようなものが最適なのでしょうか。お答えしていきたいと思います。
早速、結論から、お伝えします。
うがい薬は必ず走って買いに行くほどのものではない。
焦る必要はありません。
でも、全くいらないというわけではないのです。
自分に合ったものを購入すれば、ブラッシングや歯間ブラシと合わせていくと、かなりの相乗効果が期待出来ると思います。
今すぐうがいぐすりが必要な方はきっと’’何らかの治療’’で、
すでに歯科医院で処方されているはずです。
’’何らかの治療’’
それはインプラントや抜歯の手術の後かも知れません。
歯周病の治療の後も考えられます。(私も歯周治療を担当した後はドクターに話して処方してもらうこともあります。)
歯肉に炎症がある場合や手術後の抗菌の役割のために用いられ、
治療期間中に処方されます。
現時点で、うがい薬を急ぎ買わなくて良いと知った上で、次に行うことは、情報の整理です。
ゆっくり、ご自分に合ったものを選んでいく作業です。
うがい薬の役割
〜イラストの①番〜 術後の患部の消毒・抗菌作用がある
先ほどお話ししました、手術後、治療後の患部を早く治癒に向かわせるため、真菌などの様々な菌から守っていきます。
商品名:イソジン
ネオステグリーン
コンクール
〜イラスト②〜 炎症をやわらげる
いわゆる『傷』
・入れ歯が合わず入れ歯が当たってしまった(傷から始まった口内炎)
・疲れ気味、免疫力低下による口内炎
口内炎の「炎」の部分にご注目いただけますでしょうか。
そうです、「炎症」をやわらげる働きがあります。
このような代表的な「口内炎」などに有効です。
商品名:アズノールうがい薬4%
〜イラスト③〜 歯垢(歯の汚れ)を付きにくくする
・歯ブラシ・歯間ブラシ・フロスと併用することで、歯垢(はくそ)を付きにくくする。
・③のうがい薬群の場合、色々とうたわれておりますが、薬用成分そのものにはパワーがないと思われます。しかし歯ブラシ・フロス・歯間ブラシとしっかり併用し、そして継続することで十分効果が得られ、持続性があります。
商品名:リステリン
モンダミン
〜イラスト④〜 虫歯を予防する
『歯周病』『口内炎』ではなく、
『むし歯』の効果に特化したものです。
虫歯には、やはりフッ素の効果が欠かせません。
(フッ素の働き)
・むし歯菌が出す酸に負けない、酸に溶けにくい歯にする。(歯質の強化)
・むし菌の活動を抑制する
・むし歯の出す酸により、歯から溶け出したカルシウムやリンを補うことがで きる(再石灰化)
うがい薬にフッ素配合と記載され’’むし歯予防’’として効果がるものがあります。
商品名 DENT チェックアップ フッ化ナトリウム洗口液0.2%
以上が情報の整理です。
心配いりません。
みなさま、ゆっくりで良いです。
上記の①〜④までの種類をスクショするなど保存していただき、
何かのおりに参考にしていただけたらと思います。
しかし結局のところ、
自分に何が合うのか分かりにくいのではないでしょうか。
「これで合っているのかなぁ」
「確信はないけれどこちらを買ってみよう」
何とか答えを見つけ出したいところですね。
ただ、実際の商品名を書きましたが、
ご自分の体に合ったものでないと、かえってお口のトラブルを起こすことになるかもしれません。
例えばイラスト①の消毒・抗菌作用のある中で、
イソジンがありました。
他にも、コンクールという商品がありました。
こちらは歯周病菌を殺菌してくれまして、非常に優秀な働きをする洗口剤。しかし稀にグルコン酸クロルヘキシジンでアレルギーを起こす場合があり、会社のホームページではアレルギーについて注意書きがありました。
私個人としましては、とても信頼が置ける洗口剤です。私の働いている歯科医院でも販売しております。
それぞれの洗口剤には特性があり、なかなか自分に合ったものをお一人では決められないのではないでしょうか。
’’定期検診の時にわかる自分の歯のこと’’
その情報を元に、洗口剤を
手に入れてみよう!
洗口剤は長くお付き合い出来るものですよね。
だからこそ、選ぶときはご自分に合ったものを、お口の専門家に聞いて選ぶのが一番良いと思います。例えば薬用成分が比較的強いコンクールや、ベンゼトニウムは主に歯科医院で売られております(Amazonでは取り扱いありでした)、町の薬局では手に入りにくいです。’’よく効く’’ものほどこのような取り扱いをされていることがあります。しかししっかりと適切な選びをしないと、副作用のこともありますのでリスクがあることも。
結論:歯科医院で定期検診を受けましょう、そこで、お口の中の状況を見てもらい、その状況に必要な洗口剤を選びましょう。
歯科医師や歯科衛生士はお口の中をトータルで考えて評価することが出来ます。
歯だけを見ていません、
歯はもちろんのこと、
歯肉、舌、粘膜、義歯、補綴(詰め物・被せ物)、顎の開け具合、
そして全身状態。
優秀なスタッフはそこまで考えてあなたのお口の状態を把握しているでしょう。
もしみなさんが、そのようなスタッフに出会えたら、聞いてみてください。
「私のお口に合った、うがい薬は何ですか?」
ご購入してくださり、最後まで読んでいただきありがとうございます。
少しでもみなさまの健康のためにお役にたてますように。
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