強度近視+中度乱視のICL手術レポ

こんにちは。2024年10月に品川近視クリニックでICLの手術を受けた男です。
手術を決心するまでにブログやYouTubeで情報収集をしたり、1人でアレコレ考えたりしたので、同じように悩まれている方への参考情報になればいいなと思って記録を残してみます。

なお、ICLの概要/費用/向き不向きなど、調べれば比較的すぐに出てくるような情報は含めていません。よって、想定読者はある程度ICLについて調べた結果、悩んでいる方となります。

体系的に整理できているわけでもなく、私目線で感じたことをそのまま書いただけなので、n=1の体験記として読んでいただければと思います。

まずは自己紹介

  • 32歳男(92年生まれ)

  • -11.75Dの強度近視、-1.5の中度乱視
    ※裸眼ではほぼ何も見えない。

  • サッカーをしていた小3からコンタクトをつけ始めて以来、今まで毎日コンタクト生活

  • 仕事はデスクワーク中心

先にICLを受けての感想(結論)

手術を受けられた皆さんが言っている月並みな表現ですが、、、

手術を受けて良かった!もっと早く受ければよかった!!

という言葉に尽きます。

というわけで、ここから先はICL決心~術後翌日までの体験記となります。

ICLを決心するに至った経緯

24年7月、元眼科医の先輩と飲んでいる時に目が赤いという話になって勧められたことがきっかけです。
その先輩曰く、「コンタクトは肌の上にカミソリを置いているようなもの。メガネで不自由がないならそれでいいが、メガネが嫌でコンタクトを常用してるなら、目のためにもレーシックかICLをしたほうが良い。ただ、レーシックは不可逆だし、ドライアイになるかも。そもそも強い近視だとできないし、お金出せるならICLがオススメ。眼科医でもレーシック/ICLをやってる人は多いけど、コンタクトをつけてる人はいないし、唯一デート行く日に張り切ってる時だけがコンタクト(笑)」とのことでした。

もちろん、それまでにもレーシックやICLの存在は知っていて興味はあったのですが、目に関することで未知のものだから怖いという理由で、一歩踏み出すことはありませんでした。しかし、信頼できる・距離の近い人に断言してもらったことからかなり心が動きました。

なお、レーシックやICLを語るうえで欠かせないのは、20~30年後にはどうなっているか分からないといった点ですが、それは裸眼・メガネとの比較で語られていることが多いと気づきました。確かに裸眼・メガネと比較するとレーシックやICLはリスキーだという意見には納得できますが、僕のように超近視で小3からコンタクトをつけている人間からすると、毎日コンタクトをつけ続けることとの比較で考えるべきだと思い、それならばと手術を決心しました。

また、自由に寝落ちできない、急遽の宿泊時に困る(これまではつけっぱなし)、瓶底メガネが絶望的に似合わないといった点も解消し、日常生活のQoLが向上することにもワクワクしました。

そして、その先輩にオススメのクリニックを教えてもらい、すぐに予約をしました。混んでいたので、予約から約1ヶ月後の8/17に事前検査となりました。

余談ですが、その先輩は眼科医として働いた後に起業して、名医や信頼できる病院を探せるサービスをつくった人です。そんな人にオススメクリニックを教えてもらったので、ありがたいことに僕の場合は病院選定で悩むことはありませんでした。症例数や論文数といった情報をもとに判断されているのかなと思っています。
※たぶん病院選定で悩む人が一番多いと思いますが、参考にならずすみません・・・。

手術レポ -事前検査編-

8/17(土) 事前検査 @品川近視クリニック

当日11時から検査が開始しました。検査結果によっては、ICL不適応になることもあるようで少しドキドキです。
メガネやコンタクトを作る時の検査の5倍ぐらい色々と検査を受け、僕の裸眼視力は右目-11.75、乱視-1.25、左目-11.50、乱視-1.50でした。検査技師さんには最強度数と言われて笑いました。内皮細胞やら、角膜のサイズやらについても教えてもらい、ICL手術は問題なく可能とのことで、まず第一関門突破でホッとしました。レーシックは絶対NGな目の悪さらしいです。
ちなみに内皮細胞は、右目2,999、左目3,091という数値。小学生からずっとコンタクトをつけていたにしては健常な数値らしいです。一安心。

事前検査で悩んだ点(乱視持ち特有の事情)

ICLすることは決めて事前検査に臨んだのですが、僕の場合は乱視が入っているためトーリックレンズという特殊なレンズが必要とのことで、これがまたややこしい話でした。

トーリックレンズは手術後に2-4%の確率でレンズの位置ズレが発生し、位置がズレると乱視矯正が効かなくなり(状況によってはより酷くなり)、位置直しの再手術が必要らしいんです。
3年保証内なら無料で対応可能だそうですが、3年を超えると両目で10万円の負担とのこと。そして、一度ズレる人は何度もズレる可能性が高いとも言われました。
これを防ぐために、まずは近視だけをICLで矯正し、数ヶ月後に乱視をレーシックで矯正するというオプションの提案を受けました。その場でかなり悩んだのですが、そもそもレーシックで角膜を削りたくなかったことと、2-4%なら起こらないだろうと楽観的に考えて提案は拒否しました。仮に発生してしまっても直せるという点も大きかったです。
あと、一回の手術だけではっきり見える目になって感動したかったという点が大きかった気がします。

その決断をした後に医師の診断があり、医師からは「強度近視なので、僕が逆の立場でもICLでトーリックレンズを入れますね。仮に位置がズレても0.25〜0.5度のズレが多いですし、-1.5から0.25ズレたとしても気づかないことも多いです。」との後押しをもらいました。いや、それを先に教えてくれていれば悩まずにすんだのに・・・と思いながらも、クリニックもビジネスなんだと身をもって感じる出来事になりました。

眼科医への質問 ★いいこと聞けました

ついでに眼科医の先生にいくつか質問をしてみました。気になっている方も多い内容だと思います。

Q1. ICLしてから20-30年後は未知数なので怖くない?
過度に心配しなくてよいと思う。ICL自体は新しいが、要素を切り取ると昔から実施されていることで、リスクも十分に想定できるため。例えばレンズを入れるのは白内障手術で長年実施されてきているし、入れた水晶体レンズを取り出す症例も多い。

Q2. 手術が原因で特定の病気にかかるリスクはある?
白内障手術が早く必要になる可能性はある。レンズによって角膜内の水の出どころが塞がれるとダメ。他の病気には関係ない。強度近視だと緑内障や網膜剥離とかのリスクは元々あり、これらはICLとは関係ない。

Q3. 周りの眼科医はレーシック/ICLをやっているか?
→メガネかけたくない人は多くの人がやっている。実際に僕(担当の眼科医)もやっている。-5.0Dだったけどレーシックを受けて快適になった。

Q3の回答にあるように、担当医自身がレーシック手術を受けていたというのは強い後押しになりました。
「レーシック/ICLは危険だ!眼科医自身がメガネじゃないか!」といった有名な批判がありますが、それはメガネの眼科医(メガネで不自由ない人)を見て判断しているだけであって、メガネをかけていない眼科医がレーシック/ICLを受けていないということには繋がりません。言われてみれば納得ですが、僕もこれまではこの論理の罠に騙されていたように思います。

そして、この日は11時から15時過ぎまで4時間強がっつり拘束され、手術料金の一部19万円を前払いして帰宅しました。

手術レポ -手術編-

10/9(水) 手術日の予約

レンズが完成したから手術日を予約できるとクリニックから電話がありました。10/17(木)に予約を入れて、ワクワクしながら当日を待つことになります。

10/13(日)~17(木) 手術日直前

手術日の4日前から、専用の目薬を1日に5回さす日々が始まります。手術が近づいている実感が湧きました。目薬以外に必要なことや生活上の制限はありませんでした。コンタクトも前日まではOKで、運動・飲酒なども全く問題なしとのことです。

10/17(木) 手術日当日

① 病院まで
13:30から予約を入れており、当日はコンタクト禁止、12時以降は飲食禁止でした。術後数日間はシャンプー禁止と聞いていたので、朝から入念に頭を洗っておきました。そして、13時の電車に乗ってワクワクしながらクリニックへ向かいます。到着したら、長年お世話になったメガネ姿で記念写真をパシャり。おぉ、やっぱり強度近視にメガネは似合わないなと思いながら受付へ。

② 受付〜手術前
受付を済ませてから目の検査へ向かいます。目薬して白目の血管の位置(?)を測定しました。メスを入れる際に大事な情報らしいです。そして専用の目薬を渡されて手術直前まで10分おきに点眼し、手術前に再び複数の目薬をしてもらい、麻酔の目薬もさしてもらって、いざオペ室へ。13:30に受付をしましたが、14:45ぐらいにはオペ室にいたので思っていたよりスムーズでした。平日だったからですかね。

③ 手術
手術は片目ずつ進んでいきます。僕は注射とか、献血とか、麻酔とか、あの脱力する感じが好きなタイプなので楽しんで手術を受けられました。目にメスを入れられてる、なんかすごく触られてる・押されてる、レンズ入った!みたいな感じで脳内実況をしていました。痛みは無かったですが、グッと押されている感覚は多くありました。麻酔部位を触られる時に感じるアレです。痛みとは違った変な感覚ですが、これがキツい人は結構いるかもしれません。

そして、最初の右目が終わった時点で、すでに目がハッキリ見える状態になっていてかなりテンションが上がりました。けど動けないので、無表情のまま医師とナースに感動を伝えました。反応は割とドライで少し悲しくなりましたが(笑)、向こうからしたら何百・何千分の1の患者なので仕方ないですね。手術中に感情的になるのもダメでしょうし。とは言っても感動的な瞬間ですし、ちょっとは一緒に喜んでくれてもいいのにな〜なんてことを考えていたら逆目の施術も完了しました。

ちなみに、手元の時計でこっそり時間を測っていたのですが、手術台に乗ってから両目の手術が終わるまでは16分でした。執刀医が明らかに途中で手こずっていたので、順調にいけば10分ちょっととかで終わるのかもしれません。
手こずっていた理由は、多分トーリックレンズの角度の微調整をしていたからです。「ありゃ」「もう一回やろう」「もう一個持ってきて」みたいな声が執刀医から聞こえてきて、途中はちょっと不安になりました(笑)
でもこれは、トーリックレンズ特有の手こずりっぽい(?)ので、乱視がない人は不安な気持ちになることなく、かなりサクッと終わるんじゃないかと思います。(間違っていたらすみません。)

あと、手術中に唯一辛かったのは、メスを入れる前に当てられる光が眩しかったことです。30秒ぐらい当てられ続けると慣れるのですが、最初が眩しすぎてしんどい思いをしました。

④ 手術後(病院にて)
術後は目が重たくて染みる感じです。鈍痛みたいな。目の焦点は合わずに手元の字とかスマホ画面とかは全然読めないんですが、明らかに視力が上がっていることを感じられるので内心はテンション爆上がりでした。
45分ほどフカフカな椅子に座って休憩させられるのですが、スマホも本も何もない空間でただ座っているだけなので、地味にこの時間が一番きつかったです(笑)
そして、最後の目の検査があり、禁止事項の説明を受け、3種類の目薬を受け取って、ださい保護用メガネをもらって、、、ついに終了!

⑤ 手術後(帰宅)
クリニックを後にしてから数時間経っても目の焦点は合いにくかったですが、日常生活を送る分には不自由はありませんでした。
術後から興奮冷めやらぬまま近くのスタバでコーヒーを飲みながら、月額契約していたコンタクトを解約した時は非常に爽快でした!視力が良いことを実感できる瞬間です。
また、夜はあらゆる光の周りに円系の光が見えるのでかなり視界が狭いです(ハロー現象と呼ばれているらしい)。街灯が多くある道だと全然前が見えないので、初日の夜は思っているよりもかなり危険です。
帰宅後、寝るまでの間は1時間おきに目薬を3種類点眼しないとダメで、ずーっと目薬を片手に過ごすことになります。術後6時間ぐらいしたらかなり視界が良好になりました。スマホ画面も余裕で観れるし本も読めます。ついつい、いつも通りPCやスマホを見てしまっていました。反省。
あとは、メガネ無しで視界が鮮明なので、つい癖で寝る前にコンタクトを外す動作をやりそうになりました。(裸眼の黒目を触りかけた、危ない。笑)

10/18 手術翌日

朝起きると少し目が乾いていて重たい感覚こそありましたが、それよりも寝起きに視界が良好なことに感動しました。ウキウキしながらクリニックに向かいます。
クリニックで視力を測ると左目1.5/右目2.0!そんなに良くなっていたのかと本日2度目の感動です。眼圧検査も問題なくパスして医師からの診断を受け、特に異常はなく経過良好とのことでした。また、もらったサングラスがダサすぎるので自分で買った伊達メガネをかけたいと相談したら許可してくれました。一安心です(笑)
経過良好だったおかげか、翌日にもなると夜のハロー現象がかなりマシになり、手術前とほとんど変わりない生活を送ることができました。ただし、頭と顔を洗えないのが辛いです。汗をかきにくい10月なのでマシですが、夏場に受けていたら地獄ですね・・・。
あと、この感動を多くの人に伝えたくて、周りで目が悪い友達や知人に「ICLめっちゃいいよ!」と連絡をして浮かれちゃってます。

そんなこんなで

現在は手術2日後の10/19(土)ですが、引き続き快適な日々を送ることができています。毎日飲んでいたお酒が飲めないことだけが辛いです。

今後のイベントとしては、1週間後・1か月後・1年後にそれぞれ検診がありますが、順調にいけば特に悩むことも考えることもなさそうなので、ICL体験記は一旦以上で終わりにしようと思います。もし今後に問題が発生したり、気持ちに変化があったりしたら、随時追記していきたいと思います。

最後に

術後数日しか経っていない立場で、繰り返しにはなりますが、ICLを受けて良かったと心の底から思っています。偶然アドバイスしていただいた先輩には大変感謝しています。近視仲間の皆さんにもこの感動を共有したいですし、もし悩まれている方がいればいつでもご連絡ください。

ちなみに、僕と同じ品川近視クリニックでICL受けたい方は、手術料金が3~5万円ほど安くなる紹介割引もあるので、面識がない方もお気軽にご連絡ください。

では最後にあの言葉を。

もっと早く受ければよかった!!

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