坂本龍一氏のKAGAMIに行ってきた
先日、坂本龍一氏のKAGAMIというバーチャルコンサートに行ってきました。The Shedという、ハドソンヤードのコンサートホール内にて。
私はお友達を誘って行ったのですが、事前にどういうものかあまり下調べせずバーチャル眼鏡のようなものをかけてみるというコンサートとだけ。
開演前のスペースには、音を採取する坂本龍一氏のビデオがながれ、若かりし日のお写真が。
時間になったら会場に通されました。
観客は円形に置かれた椅子に座って、バーチャル眼鏡を受け取ってかけて、会場の真ん中に坂本龍一氏とピアノが浮き上がってくるというもの。
コンサート中は動き回ってもいいと聞き、最初は座っていたけど、あえて動き回ってみました。
バーチャルの空間と、近くの様子は見れるので、他のお客様にぶつかる心配なし。そして近くにいても視界を遮られることがないのにびっくり。
私はどこでみようかと思って、動き回った結果、坂本龍一氏の右肩越しに、ずーっと鍵盤をのぞいて、まるでご本人が引いているのをそばでみているような気分でいました。こんな感じで一緒に歌ってみたかったな…。
なくなられたのが信じられない、寂しいね。
私はジャズシンガーです、ミュージシャンですと言えるようになった状況でお会いしてみたかった…。
私もニューヨークに長年住んでいるのですが、坂本龍一氏とお会いできたのはたったの2回だけ。とはいえ、お話したことはありません。
1回目はワールドファイナンシャルセンターの、ウィンターガーデンでの無料コンサートの時。この時、大学の先輩に偶然再会というのもあったな。
そして、なんとタイムズスクエアの地下鉄の駅で、坂本龍一氏はシャトルというタイムズスクエアとグランドセントラルを結ぶ電車に乗ろうと、目の前から歩いてこられたのです。私は、そのままの坂本龍一氏をみて、あわわわ、坂本龍一様だ!地下鉄も乗られるんだ!!!と頭の中がフリーズして、そのまま通りすぎて行かれました。
一緒にいた若い子たちに、いまさあ、坂本龍一さんが通ったの気づいた?!といって、その方誰ですか?とか言われたりして。
一期一会という言葉がありますが、このようなチャンスは2度とめぐってこなかったから、偶然か必然かで、好きな方にお会いできたとき、思い切って瞬発力を発揮して、はじめまして!とお声がけできるような私になりたいと反省したのでした。
自意識過剰でほら、へんなおばさんから急に声かけられたら、嫌かなとか、つい思いがちなんだよね~。
でも今、もし私の歌を聞いてくれた人がいて、街中でAtsuko
さんですか?と言われたらめっちゃうれしいと思うの。
だから今度からはそういう風に素直に思おうかな?
コンサートを終えて、日常の忙しさでざわついていた心がスーっと落ち着いた気がします。やっぱりこういう時間大事だよね。音楽のパワー、偉大さを感じました。
坂本龍一様、音楽だけでなく、あなたの生きざまや存在自体が素敵です。
アジア的な情緒あふれるメロディー、さまざまな音の追求、
あなたが残した音楽はいつまでも永遠に人々の心に生き続けます。
同じ時代に出会えてよかったです。
ありがとうございます。
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