「vol.9 職人さん100人数珠つなぎ」/石井馨一(Keiichi Ishii)さん/木工界のイノベーター
大川木工(日本一の家具生産地。大川における家具作りの起源は約480年前の室町時代後期と言われています。九州最大河川である筑後川の河口に位置し、上流から運ばれる木材の集積地だったことから長年木工の町として発展しています。@福岡県大川市)
石井さんは京都にある木材建築内装の会社で造作大工の職人をされた後、生まれ故郷の福岡県大川市にあるご実家の会社を継がれ、現在は経営者として日本だけでなく世界にも販路を拡大しています。
デザインネタストックとして活用している石井さんのPinterestのフォロワーはなんと、7万8000人!コラムやNoteで積極的に情報発信もされています。
石井さんの手がける内装デザインパネルは「空間を豊かにするデザイン」として、都市圏を中心に駅構内や空港ラウンジといった公共施設からホテルや店舗といった商業施設まで私たちの目と心を楽しませてくれています。
1: Strong Point //実験的な活動によって生まれる豊富なデザイン!//
石井さんはアイデア段階から完成形までのイメージをビジュアルでお客様に提案されています。今回お話をお伺いした際もiPadの画面に保存されている画像を見させてもらいながら説明頂いたのですが、提案デザインイメージは2,000を超えるそうです。
なぜそのように多くのパターンを見せられるのかというと、常に実験的なものづくりをするための場を設けて、新しい可能性にトライしているからだそうです。加えて、3DソフトウェアやCAD、そしてIllustratorといったテクノロジーを用いることで、曲線だけでもいくつものパターンアレンジが可能になるだけでなく、素材や色との組み合わせによって無限に広がるデザインが提案できるそうです。数多の画像を見ながら好きなパターンを選ぶだけでなく、今あるデザインの中からイマジネーションを膨らませてオリジナルオーダーもできるので、見ているだけでワクワクしました!
2: Action //海外でのオリジナルオーダー対応に応えていく!//
2019年にフランスのパリで行われるデザインとライフスタイルの国際展示会「メゾン・エ・オブジェ(イタリアのミラノサローネ、ドイツのケルン国際家具見本市と並ぶ世界の3大家具見本市)」に初出展されました。趣味趣向、商習慣の異なる海外において販路を拡大するという挑戦は大変なことも多いとのことですが、今後も海外へのチャレンジは継続していくそうです。石井さんの目には世界の空間を豊かにしているビジョンが見えているのだと感じました。
//石井馨一さんの会社情報//
株式会社エレガントウッドコーポレーション