薬局にて学んだこと27 丑三つ時(うしみつどき)とお加持について

 人のまわりの経脈(けいみゃく)がめぐっていると、その人を守るバリアになるため、自分にとって良くないものをはね返すことができます。今回は、その経脈の気が一番弱くなる丑三(うしみ)つの時刻と、それを利用したお加持のお話しをしたいと思います。
 
 丑三つの時刻を利用しておこなうものに、丑三つ参りというものがあります。これは、深夜の2時頃に神社などで、殺したいと思う相手に見立てたわら人形に釘を打ち、その人を呪い殺そうとするものです。相手の髪の毛などがあると、その波動を残しているので念が入れやすいため、それを利用しておこない7日間続けるそうです。
 
 人を呪わば穴ふたつと言います。人に対して悪い思いをかけると、自分にも悪いものが降りかかってきて墓穴がふたつになるという意味です。そして丑三つ参りの時に、決して人に見られてはいけないと言います。夜が明るいこの時代にも、そこまでの危険を冒してこのようなことをする人はあると聞きます。時代が変わっても、人の心は変わるものではないようです。そこまで恨まないよう、恨まれないようにしたいですね。
そして、丑三つの時刻は、魑魅魍魎(ちみもうりょう)が動き出すと言われる時で、人は体の新陳代謝が一日のうちで一番落ちる時です。
 
 丑三つ参りは人を呪い殺そうとしますが、その逆に、人の命を助けるために、この時刻を選んでお加持の加療をすることもできるはずです。ずいぶん前に、腎臓の病気でもう助からないと言われた女の子を助けるために、うちの先生がその女の子の大切にしてる人形を借りて遠隔を入れました。毎日深夜2時に目覚まし時計をかけて起き、その人形をその子に見立てて、病気治療の針を入れ続けたそうです。それで命が救われました。
 
 また、子どもさんが引きつけの発作を起こしたり高熱を出してくるのは、手も足も熱くなるような熱性のものでない限りは、必ず深夜の2時から3時の間で、新陳代謝が落ちて体が一番冷える時刻です。この時刻の対応がとても大切で、この時の加療を間違わず適切におこなうことで、病気の治癒は進んでゆきます。

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