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リアルじゃない感

匂いを失って、私の世界は現実味を失っている。

ものが見え、音が聞こえる。
動きたいように体を動かせる。
触ればその感覚がある。
食べればしょっぱい、甘いなど味がわかる。香りはほぼないけど。

それでも香りもほんのほーんの少しだけ戻った。食べるときに鼻から抜ける香りというのか、それが戻ってきた。
食べるときゅうりの香りがする。
水ナスの香りがする。
ピーチネクターもまた桃の匂いを取り戻した。

不思議なのが、きゅうりとか水ナスって香り薄そうやのに、納豆みたいな匂い強いやつの方が香りが薄いという謎。

昨日嬉しかったのは、外で焚き火のにおいがしたこと。

それでも、全体的には95%匂いのない世界な体感。外に出て風は感じても匂いがないのは寂しい。

ひょっとして死んでたりして私?!とか思ってしまう笑。
実は、誰にも私見えてなかったりして?!とかよぎったりする。いやいや、今日買い物したし。

Amazonプライムで昨日見終わったドラマ『熱海の捜査官』の影響も大か。
寝込みながら読んでた『海辺のカフカ』のせいもあるか。
なぜか絶妙なタイミングで、上手い具合に、リアルじゃない感、薄気味悪さを感じる作品を選んでしまってるとゆう無意識のなせる技。

一緒に暮らす父の衣類やシーツは、洗濯機で洗う前に手洗いが必要で、面倒臭いし、イライラすることもよくある。なのに、臭いがしないだけで、なんてゆうのか、全く腹が立たないのだ。バケツの水が濁っていくのを見てると汚れているのはわかるのに、臭いがないだけで、汚れを感じさせないミラクル。私は臭いにあんなにもイライラ、腹を立ててたんやなあと今日洗濯しながら思った。

トイレも父の入った後に汚されてイライラしてたけど、臭いがないだけで、心が穏やか。

匂いを失って初めてわかる嗅覚が人生に及ぼす力。

なんだろう、この現実味のなさはと思ったら、ドラマとか映画と同じかー!と気づいた。
風邪を引くと、いつも耳の聞こえが悪くなるけど、それも影響してるのか。くぐもって聞こえるのがなおさらリアル感をなくす。目の前のことが遠い。


このリアル感のなさが薄気味悪いし、寂しいし、今日立ち寄った本屋で珍しく、タイトルと表紙に惹かれて本を買った。一切れのアップルパイのイラストが載った『今宵も喫茶ドードーのキッチンで。』著者の標野しめのなぎ初めて知った。もう一冊、前から気になってた小川糸の『あつあつを召し上がれ』も買ってみた。ほっこりしたい気分なのだ。

よーし、今からこの2冊を読んでほっこり、あったまろ〜。リアル感を取り戻そう。

って2冊共、フィクションですけど!笑

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あつこ
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