高価格帯の商品にクレームを入れる人
こんちゃ〜山ちゃんです。
先月ですね、「阿波踊りのVIP席15,000円が物議」というラジオを配信しました。毎年70万人から100万人が動員する大規模イベントの阿波踊りですが、万年赤字体質でお金がうまく回っていなかったと。
毎年毎年誰かが涙するイベントであったと。
そこで今回、限定100席のVIP席を設けることにしたんですね。
これが15,000円です。
過去一番高かったチケット代は6,000円です。
世界中から日本中からお客さんが集まるイベントのVIP席が15,000円って安すぎない?!
安いですよね。
しかも年に一回しかやらないんだよ?
安すぎる。
ですが、地元住民主に年配の方からクレームが飛んできました。
「高い!」と言うクレーム。
「その15,000円の席誰が買うの?高すぎる」と言うクレームが入りました。つまり、クレームを入れたのはVIP席を買わない人です。
でも、VIPの商品やサービスを買う人はいるんです。
要は需要と供給は成り立っていると。
需要と供給が成り立つのにそれを買わない人が「それはよくねぇ」て言う。
日本ではしばしば「高価格帯の商品を買わない人が高価格帯商品の値段にクレームを入れる」という奇妙な光景が見られますよね。
それを買わない人が、「それはよくねぇ」っていうなんか気持ち悪いなんか、ありますよね。そう言う文化。
彼らは高価格帯の商品を潰すべく日夜活動を続けていますが、これがいかにバカで残酷なアクションなのかを、ここから150秒で説明します。
飛行機の料金を例に考えてみましょう。
飛行機は座席によってゴリっゴリに値段が違ってきますよね。
日本人が大っ嫌いなこういう区別差別のあるサービス。
日本人が嫌いな区別差別のあるサービスの分かりやすい例が飛行機です。
じゃあ、飛行機の値段は一体いくらなんだろう。
「東京〜ニューヨーク」のチケット料金を調べたらこんな感じでした。
座席数は全部で244席。
エコノミークラス=147席、プレエコ=40席、ビジネスクラス=49席、ファーストクラス=8席、ファーストクラスはめちゃ少ないってことですね。
じゃあ東京〜ニューヨーク間の片道の飛行機代はいくらなんだろう。
エコノミークラスで、22万5000円。高いですね〜。
プレエコ=39万7000円、
ビジネスクラス=64万6000円、片道よ?高いですね。
おっと?まだ強いの残ってますね。
ファーストクラス=188万円です。
ファーストクラス=188万円です。
ファーストクラス=188万円。
ファーストク,,,,,,,,は??
188万?!!
これらの座席が全て売れたとすると、一体どれだけの売り上げが出るのだろう。計算したところ「9564万9000円」です。
つまり、東京からニューヨークまで飛行機を飛ばすと、チケット代だけで「約1億円」の売り上げが出る。
これは約1億円の売り上げを出さないと飛行機は飛ばせない。
とも言える。
これが高価格帯の商品がある世界。
区別差別のあるサービスです。
で、話はここからです。
この「高価格帯の商品がある世界」から、皆さんが大好きな区別差別のないサービスにするとどうなるのか。
座席からファーストクラス、ビジネスクラス、プレエコを取っ払って全てエコノミー席を敷き詰めるとどうなるのか。
ちなみに先に言っておきますが、こんなサービスはありません。エコノミークラスだけのサービスはありませんが、仮にエコノミークラスだけにしたらどうなるのかっていう話です。
座席数は増えますよね。だってファーストクラスでけぇから。ビジネスクラスでけぇから。空いたスペースにエコノミー席を敷き詰めると座席数は全部で351席になる。
さっきよりも100席以上増えました。
よって、飛行機を飛ばすのに必要な約1億円を、プラス100人で負担することができると。
前は244人で1億円を負担していたんですけれども、今回は「おめでとうございます!エコノミー席だけにしましたんでプラス100人、351人で1億人を負担することができます」と。
ってなるとさ、お金払う人が増えたわけだから一人頭の負担額減りそうですよね。
とんでもないですよ。
351席にですね、エコノミー席の値段22万5000円を掛けると、これがなんと、7897万5000円です。
9564万9000円から1667万円くらい不足しているんです。
これでは飛行機を飛ばせないので、不足分の約1667万円を351人で追加負担しなくちゃいけない。
一人当たりの追加負担額は4万7504円です。
つまり、僕らが飛行機のエコノミークラスに乗る時は、約5万円をVIPのお客さんが負担してくれていたと言うことです。片道で5万。家族4人だと20万。往復だと40万円をVIPが負担してくれていたわけです。
それなのにあなた方と来たらなんだ!笑
VIP席の横通る時「あざす!」って言ったか?
あなた方は横通るときどうせ「チッ」って舌打ちしてるんだよ。
追加で40万かかるってなったら飛行機使うのもうやめますよね?
飛行機高いからやめとこうってなりますよね。
これが皆さんが作ってるサービスなんです。
VIPを作らなかったことによってお金を沢山払えない人に沢山払わそうとしているのが日本人です。
これがダメだよねって話です。
つまるところ、高価格帯の商品を無くしてしまうと、待っているのは「お金に余裕がない人からお金を取る世界」だと言うことですね。
VIPを作ることによってVIPにお金を負担していただいて、そうじゃない人の負担を下げて上手く世の中を回していきましょうっていう、どっちかっていうと税金の話に近いかもしれませんね。
VIPのあるサービスにクレームを入れる人っていうのは、年収1億円の人と年収200万円の人の税金を累進課税じゃなくて一律にしろー!って言っているようなものなんです。
区別差別のないサービスにこだわることっていうのは、お金に余裕がない人に全然優しくないんだよ。というお話ですね。
でも、「山ちゃんわかったと。俺らはもうそんなこと知ってるよ。前も聞いたことあるぞ。お前のラジオ毎日おんなじようなこと話してるな聞いてるぞ。VIPが必要な話知ってる。俺たちが知りたいのはそんなことじゃないんだ。」
わかってる。黙れ。笑
VIP向けのサービス、商品をつくライトいけないことはわかってるんでしょ?皆さんが聞きたいのはこれですよね。VIP向けのサービス・商品をどうやって作るんだっていう話ですね。
これを明日お話ししたいと思います。
楽しみにしていてください。