#36 ボリビアでのバケーション -後編:インカ帝国発祥の地、チチカカ湖へ
2022年11月26日 domingo
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旅の記憶がまだ新鮮なうちに書き留めておく。
スクレで風邪をひき、ラパスに戻って体調を整えようとおもったのだけど、こんなときに限って色々とお誘いがあったりして、休暇を楽しみたい気分も手伝い、友達と遊びにでかけた中3日を経て、11月13日日曜日、朝8:30ラパス発のバスでコパカバーナへ向かった。
ヨーロッパからの観光客と思しき人たちとバスに同乗し、ペルーとの国境に位置するチチカカ湖へ向かう。バスからの景色が旅気分を盛り上げる。
途中、Tiquina[ティキーナ]という町でバスを降り、ボートで対岸へ向かう。バスも渡し船(船というか、板)に乗って対岸へ運ばれる。
バスに戻り、ラパスから約4時間でコパカバーナに到着。一日あれば十分まわれるほどの小さな町だ。予約していたホテルにつき、荷物を整理してからさっそくランチに出かける。眺めのいいホテルに併設されたレストランで心待ちにしていたTrucha[トゥルーチャ](マス)を食べる。
残念ながら、鼻がドン詰まりで、味があんまりわからなかった。が、身が厚くて柔らかい。脂がのっているのも、わかる。次の日の鼻の状態に期待する。
食事をすませて、ビーチを散歩。
世界一高い位置にある(約3800m)世界最大の湖。(もはや、海です。)
海のない国ボリビアにとっては、特別な場所でもあるし、インカ帝国発祥とされる地でもあり、ボリビア国内からはもちろん、世界中から観光客が訪れる場所である。ただただ海(もう、海、と呼ぶ)を眺めてぼーっとする。そして、アクティビティ(バナナボートみたいなのがいっぱいある)に興じる人たちを見て過ごす。
その後ビーチを歩き、インカ帝国を建てたと言われるManco Capac[マンコ・カパック]とMama Ocullo[ママ・オクリョ](兄妹でもあり、夫婦、という複雑な関係・・・)の像が建つ場所まで。
そして、その近くで恒例の石探しをして時間を忘れる私。黙々と、自分好みの石を探していたら、近くにいたちっちゃい男の子に
「何してるの?」と聞かれた。
「おもしろい石探してるの」
そして、彼と彼のお姉ちゃんも一緒に石を探して遊ぶ。
その後、自分のギターも見せにきてくれた男の子。可愛すぎる。
数多くある観光案内所で、Isla del Sol(太陽の島)への行き方、ガイド付きのツアーなどあるか聞きまくって、一度ホテルに戻ってから、夕食をどこでとろうか、町を散歩しながら物色。あまりお腹も空いていなかったので、結局、市場の前に出ていたアンティクーチョを食べた。いつもとあまり変わらない食事で一日目は終了。
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二日目は、さっそくIsla del Solへ出かけよう、と前日に話を聞いた案内所へ。Isla del Solへは、南側 のYumani[ユマニ]という集落行きと、北側のChallapampa[チャヤパンパ]行きのボートが出ている。私はインカ文明の重要な遺跡のある北側へ行きたかったので、その旨を告げ、数人の観光客と一緒にChallapampa行きのボートに乗った。9:30出発。そして島の南側を夕方16時に出発するボートで帰ってこようと、北から南をトレッキングする計画で。(多くの観光客は南側へ行き、北側は人も少なく、集落も南ほど栄えていない。)
揺れも激しそうなので乗り物酔い対策に、ボートの上部に上がり、風に当たりながら行こう、としたのだが、天気が良いとはいえ、標高3800m以上で風が冷たすぎる・・・二時間の乗船時間ずっとこれか、と思いながら、気持ち悪くなるよりマシなのでそのまま行くとこにした。寒い。
やっとChallapampaに着くと、島の現地ガイドの男性が迎えてくれ、どこを歩くかの説明をしてくれた。Challapampaをまわるだけでも結構時間がかかりそうなので、体の疲れ具合をみて、南側まで歩かず、そのまま午後1時のボートで北側からコパカバーナに戻るかも、とガイドに相談。標高4000mの山道を三時間ほど歩くことになるので、キツイ。
港から少し入ると、もう住居やお店などもポツポツとしかなく、ビーチと丘、(山?)の景色が広がる。途中、ぶたちゃんに出くわす。
ペルーから来ていた家族と話をしながら歩き、やっぱり話をしながらだと息が切れるな、と、途中休憩をしながら進む。このペースだと南側までは歩けん!と早い段階で感じた私。ガイドのおっちゃんに「やっぱ、北の港に戻ります」と告げ、そこからは気持ちの余裕もでき、ゆっくり景色を楽しむことができた。
コパカバーナに戻る途中に、マスを出してくれるレストランへ寄って、ツアーに参加していた、ホンジュラス、チリ、コロンビアからの若者と遅めのランチをとる。少し鼻詰まりの状態も改善したので、美味しい!腹ペコの私たちは夢中で黙々と食べる。
夕方、コパカバーナにボートが着き、疲れた私は一旦ホテルに戻りシャワーを浴びてから、夕焼けを見に、もう一度ビーチへ出かける。陽が落ちて空の色が変わっていく頃、ビーチを臨むカフェへ移動し、モヒートを飲みながら空をぼーっと眺める。最高。で、二日目は終了。
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三日目。太陽の島の近くにある、少し小ぶりな島、Isla de la luna(月の島)にも行ってみたい、と前日に訪れた観光案内所へ行き、おっちゃんに相談。すると、今は観光客も少なく、週末しかボートが出ていない、という。唯一の手段はプライベートボート。かなり割高になるので、あきらめ、前日に行けなかったYumani(太陽の島の南側)に行くことにした。8:30発のボートに乗り込む。観光客でぎっしりのボート。一時間半で到着し、島の人に聞きながら、遺跡のある付近まで歩くことにした。
北側の風景とは違い、そこで生活する人も多く、お店、レストラン、ホステルも点々と見られ、観光に開かれている感じ。やっぱり北側の方が好きだな、私は。
ちゃんと地図を頭に入れていなかったので、こっちの道で合ってるのか?と少々不安になりながら、歩を進める。かなりの勾配で(というかそもそも標高が高い!)、息も切れるので、休み休み。すると島に住んでいるチョリータさんの姿が見えたので安心し、ついていこうとするも、めちゃくちゃ早足であっという間に視界から消えてしまった。
岩に腰を下ろして景色を眺めていると、旅行者がやってきて私の行こうとする道へ進んでいった。よし!と、私もそれに続く。
先が見えなかったカーブを曲がると、島の先へ向かう道が見えた。そこを進んでいく。とにかく歩く。そして景色を眺める。周りに人がいなくなると、風の音しか聞こえない。
トレッキングを楽しんだあと、軽めのランチでピザを食べ、帰りのボートを待つ。そういえば、コパカバーナにはピザを提供するレストランが多い。何か理由があるのか。。。
コパカバーナに戻って、ビーチに向かい連なる簡易レストランKioscoのひとつのお店で、マスのニンニクソテー25ボリ(約400円)を食す。ビールと、夕陽とともに。美味しい!!!満足。
犬にめっちゃ狙われたが、無事に完食し、町の中心地まで散歩。
なにやら演奏が聞こえてくるその方向に向かっていくと、学生のパレードが行われていた。そしてさらに進むと、教会の前でイベントが行われていた。花火やバンドの演奏など、かなり賑やか。
しばらくそこで過ごしてからホテルに戻る。
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四日目。朝ごはんに広場近くのお店で Ceviche[セビーチェ]を食べ、ホテルに戻ってチェックアウトを済ませたあと、午後1時半のバスでラパスに戻る予定だったので、キャリーケースを預かってもらい、再び外へ。
町の中心地にある教会へ向かう。美しい。
そのあと、古代のカレンダーとして使われていた遺跡でもあり、町の展望台でもあるLa Horca del Inca[オルカ・デル・インカ]へ。受付のおばちゃんと少し話をして、説明を受け、ひとり黙々と登る。15分ほどで頂上に着く(が、かなりの勾配、ゴツゴツした岩場を登っていく)。午前中のひんやりした空気の中、上から眺める景色は本当に気持ちよかった。そして静か。
一人で20分ほどぼーっとしてから、降りる。
下に降りてから、歩いて15分ほどで着く、少し静かなビーチへ向かう。すぐ近くではあるけど、雰囲気がガラッと変わり、かなりのどかな風景が広がる。
早めの昼ごはんを食べておこう、と、前日の晩ごはんで食べた、マスのニンニクソテーを再び、同じお店で(笑)。間違いなく美味しいとわかっているものを食べられるのは幸せだ。
荷物を取りにホテルに戻り、そのままバスターミナルへ。搭乗の確認をし、バスに乗り込む。
前半は風邪の影響もあり、マスを堪能できない、高地で疲れる、、寒い、、、と、まあ色々あったが、毎日きれいな夕陽を眺めて、自然に囲まれゆっくり過ごせて、いい旅になった。なにより、古代インカ帝国にトリップできたし。小さな町で、大きく動かず過ごすバケーション、やっぱりいいな、と感じた。
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