何年も拒絶してきた注腸検査を受けてきました!
こんにちは。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
今日は、注腸検査を受けて来ました。
何年も嫌だ嫌だと拒絶してきた検査です。
あまりに調子が悪かったのと、外科の主治医のひとことで受けることにしました。
「ちゃんと検査して、手術して治さなきゃダメだよ。
いつ腸が破れても知らないよ。」
外科の先生に、手術した方がいいよ。と言われると、手術って簡単なことなのかな?と思ってしまうのはなぜなんでしょう?
外科の先生だからというより、その先生の人柄なのかもしれません。
辛かったのもありますが、ちゃんと治したいと思うようになりました。
さて、手術の前に検査は避けて通れません。
しかし、前処置や検査中、検査後の事を考えると憂鬱で仕方ありません。
お腹を綺麗にするために飲む2リットルの下剤の味の不味さ。
検査中のお腹の張り、バリウムを流すために台の上で痛みに苦しみながら動き回らなければならない辛さ。
苦しい、痛いと言っているのに容赦なく手にシュポシュポを持って空気を送り、お腹をグイグイ押してくる憎き検査技師。
検査が終わって、薬が切れるまで腹痛に悶え苦しまなければならない事。
全てを思い出すと吐き気がするほどのトラウマです。
「検査をしましょう」
と言われても、素直にイエスとは言えず、ズルズル何年も経ってしまいました。
内科の主治医に、なぜ検査がこんなにも嫌なのか泣きながら何回も説明してきました。
でも、どんなに医療が発達しても検査というのは、中々進歩しない。
やるしかありません。
降参して、
「検査やります」
と主治医に言うと、
「そうですか。じゃ下剤なしでやりましょう。それと技師にあまり空気を入れないように言っておきます。」
と言うのです。
えっ?
下剤なしで注腸できるの?
痔瘻の手術をしたばかりで、注腸検査をする人もいるらしく、下剤を使うと傷口が悪化するので下剤なしで検査もできるそうなのです。
そうなの?
言ってよ。
以前は、空気を入れないと腸の様子が分からないと言って、バンバン空気を入れていましたが、それも加減できるそう。
そうなの?
言ってよ。
検査自体は進歩していませんが、人間の考え方が柔軟に進歩していました。
前日の注腸食というのも、なくなりました。
固形物をあまり取らないようにしていれば、普段から下痢しているので問題ないそう。
19:00以降に食べなければOK。
よーし、ギリギリまで待って食べるぞ。
18:30頃にやわやわの麺を食べました。
その後もお腹が空いて食べたくて食べたくて仕方ないだろうなぁと思っていましたが、お腹が空いてグーとはいうものの、食べたくて仕方ないという気持ちにはなりませんでした。
検査は昼の13:00からです。
それまでも朝が食べられないし、お腹空いちゃうと心配していましたが、何のことはない、空いてるけど大丈夫でした。
食への執着がすごいので、食べられないことへの不安が強い笑笑。
さて、検査室に呼ばれてお尻に穴が開いたディスポのパンツに履き替え椅子に座って待ちます。
もうここまで来たら開き直りです。
苦しかったら、
「苦しい、苦しい、苦しいー!!」
って言って、暴れてやる。
と心に決めてました。
「下剤飲みました?ご飯は食べました?」
検査技師が聞いてきます。
間髪入れず、台に乗るよう促されます。
周りを見ても、看護師がいません。
検査技師が一人でサクサクと進めていきます。
「はい、じゃベッド倒れるので気をつけてね。」
「はい、じゃチューブ入れるよー。はいちょっと空気入れるので変な感じするよー。」
めちゃくちゃ手慣れた感じです。
チューブが入った時も、すっという感じ。
「注射、打たないんですか?」
忘れてるのかと思って思わず聞きました。
注腸の時は、腸の動きを止めるために事前に筋肉注射をするのです。
「あ、なんか注射なしでって指示出てるので。ま、注射なくても全然できるんですけどね。」
えっ?
そうなの?
そう言っている間にバリウムをどんどん流していますが、お腹が張ってくる様子もありません。
うつ伏せになったり、横向き、仰向け、ちょい左、ちょい右と動いている間も、少しだけ違和感はありましたが、全く耐えられる。
モニターに映る自分のほっそい腸を見る余裕すらありました。
あぁ、これからだよな、これから空気入れてパンパンにするんだろうなぁ。
それから太鼓みたいなやつでお腹をぎゅーぎゅーするんだ。
すると、しばらくして
「はいー、終わりー。」
と言うのです。
「えっ?もう?めっちゃ早い!!」
驚いて、言うと
「わたしねー、この検査得意なんですよー。」
と検査技師。
えっ、検査に得意とかあるんだ。
でも、そうだよね。
すごい手慣れてたし、
「はい仰向け、はい右向いて、はいちょいうつ伏せ」
という声の掛け方も分かりやすくて、良かった。
リズム感があって、うっかり乗せられた感じです。
「今まで受けた注腸の中で、1番楽でした。表彰状あげたいくらいです。」
思わず口走っていました。
そのあとは、中のバリウムも抜いてくれます。
「あまり、食べてないのかな?腸が綺麗だったので、空気入れなくてもバリウムが流れたからよかった。消化物が残ってると、やっぱり空気入れないとダメだから。」
不思議なことに、前日から下剤を使った時のような色の薄い下痢をしていました。
まさかとは思いますが、わたしの身体が自力で腸の掃除をしてくれたのかもしれません。
検査台から降りて、トイレに行きバリウムを出そうと思ったらぽたぽたと勝手に出てきてしまいました。
こんな事もはじめてです。
あれほど怯えた注腸検査。
思いもよらず楽ちんに終わり、主治医に
「めっちゃ楽でした!!」
と伝えると
「そうですか。確かにあの技師さんは人気です。良かったです。それじゃ、次回からは指名で行きましょう。」
と笑っていました。
検査自体はとっても楽でしたが、結果はこれだけ毎日辛かったらまぁそうだよねという状態でした。
「うん、絶対手術したほうがいい。ほんと楽になるから。美味しいものも食べられるようになるし。」
主治医の言葉に期待大です。
美味しいものを食べられるようになる。
もうこれが楽しみで怖い手術を、受けるようなものです。
クローン病は、一生食事制限をしながら美味しいものを我慢して病状をコントロールしていく病気。
病気になりたての30年前は、そんなふうに言われていました。
でも、今はもうそんな時代ではないと思います。
クローン病だって、美味しいものを食べたっていい。
家族や友人と同じものを食べて、楽しい時間を過ごしたっていいとわたしは思っています。
もっとクローン病の人達のQOLが上がるといいな。
わたし自身も、です。
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