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映画『サウナのあるところ』弱い自分になれるところ

フィンランド映画『サウナのあるところ』
フィンランド発・サウナドキュメンタリーである。

サウナで汗と弱音を流す男たちを延々と写す。
榊のような葉で体をパシパシはたく。どれくらいの柔らかさなんだろうか。痛痒くならないんだろうか。
墓参り用みたいなバケツとひしゃくでサウナ内の熱い石に水をかける。
蒸気が立つ。

熱いサウナの中で、答えの出ない問いかけを自分に投げる男たち。これまでの生き方、恵まれなかった半生、手にした希望、絶望。
聴いてくれる相手のいる、しあわせ。

フィンランドの、あらゆるところにあるサウナ。
キャンプカーみたいな、セダンみたいな、テントみたいな、公衆電話みたいな、サウナ。
サウナのある風景が、その切り取られ方が良い。

フィンランドのサウナ文化と、一人一人の人生。
日本だったらなんだろうか、と思いながら観た。
毎日、米を研ぐ台所。
年に一回イカナゴを炊く風景。
駅のジューススタンド。盆踊り。墓参り。だんじりの手入れ。

弱音を吐ける場所はあるだろうか。

この記事がよかった。

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