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「仕事早いね」はうれしくない

「仕事が早いねー!」
と営業や、クライアントから言われることが多い。

ある程度キャリアのあるデザイナーは、僕と同じように、この言葉を言われたことがあると思う。

デザインするときは、たくさんある選択肢の中で最適なものを選びながら答えに向かっていくんだけど、キャリアを積むと、アイデアの広げ方にしても、デザインの方向性にしても、モノゴトを判断する思考スピードが向上してくる。デザインについての知識も練度も。
なので、必然的に仕事が早くできるようになるんです。なっちゃうんです。真面目に考えながら仕事をしていれば。

自分の評価は、結局周りからの評価だから、早さ以外にインパクトのあるスキルを提示できていないだけかもしれないけど、僕自身はあまりこの言葉を言われるのは好きではない

よく「1人月いくら」みたいな話を見積もりの時にするんだけど、それって「1時間単価いくら」とか「1ページいくら」みたいに、作業量や労働に対しての報酬評価になっていて、
早くてたくさんのデザインを回せて、君はランニングコストが低くていいですね!」っていわれる感じがして、なんか嫌だなと。
(そんなつもりで言っている人はそんなにいないとは思うけど。)

本当は、作業的労働によって生み出した価値と成果に報酬が紐づいて評価されるのが健全だし、一番いいと思う。

もちろん、量をこなすというのは、それだけ金額を積むことになるし、会社へ貢献していることにもなるので、サラリーマンとしては評価されて然るべきだとは思うけど、その評価基準でデザイナーの成長はあるのだろうか。

結局、自分自身の「価値」がなんなのかを発信していかないと、周りには伝わらないし、量をこなさないと評価されないデザイナーになってしまう。
なので、磨いたスキルや知識はガンガン外に向けて発信していかなきゃいかんなと思いましたとさ。

「仕事早いね!」を褒め言葉として反射的に使っている方がいたら、その言葉はデザイナー的にはうれしくないのでご注意を。


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Atsushi Sekigawa
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