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私は”Kasperskyを推奨したい。

こういうことを言うと「お前はカスペルスキー社の回し者か?」と不機嫌になるお人も出てきそうなものだが、決してそのような絵に描いたような茶番劇を演じるつもありはありませんと最初に言い訳をさせて頂こうと思う。

色々と言われているがロシア製のカスペルスキーソフトは極めて優秀な逸品であることは世界が認めるところである。
参考サイト

日本では戦争に負けて以来、米国をはじめとした西欧の情報に影響を受け過ぎている人が多いように思う。結果、Kasperskyは危ない!ヤバイ!から米国製のものに換えた方のが良いぞ!と、米国製セールスマンになってしまう。

ということでカスペルスキー社が悪者に仕立て上げられてきた”米国情報”について、出来る限り中立的な視点で簡潔にまとめてみたいと思う。皆さんの判断の参考にして頂ければ幸いだ。

事の発端は、2017年「”ロシア政府がカスペルスキー社を利用して米国からスパイをしている”のでは?」という嫌疑が顕在化した事件である。

世界最大のスパイ機関「米国家安全保障局NSA」の職員が、規則を破ってNSAの情報資産を無断でUSBメモリーに格納し、自宅へ持ち帰って熱心に仕事をしてしまったことが事の始まりであった。

その職員のパソコンには世界で最も優秀と言われていたKasperskyが導入されており、USBの中にはNSA(米国)製サイバー兵器と言っても過言ではない米国製マルウエアが格納されていたのである。

結果は火を見るより明らかである。カスペルスキーソフトは誠実且つ確実な仕事をしたのである。規則を破った職員にとって運が悪かったのは、他社に先駆けてカスペルスキー社が「クラウドプロテクション技術」をいち早く導入し、従来のパターンファイル照合式の検索から一早く卒業していたことである。結果、その時点で未知のマルウエアであった米国製マルウエアは、ネットを介して24時間世界中から最新の情報を集約しているロシアのカスペルスキー本社にあるラボへ照会されることとなり、その検体があろうことかロシアのカスペルスキー本社に渡ってしまったのである。

当然のこと、規則を破った職員は必死になって自己弁護するであろうし、その上司に至っても出来るだけ責任を回避したいという思惑が働いたはずである。正直に潔く「腹切り」して辞する日本とは文化が違うのである。

更に事態を嫌悪な方向へ走らせてしまったのは、そのNSAの情報資産の流出がイスラエルの情報機関(モサド)からの通報により発覚したことにある。
そう、ロシアにあるカスペルスキー本社にはイスラエルのスパイが潜入していたのである。同盟国イスラエルの情報機関からの通報があってはじめて米国政府やNSAが自身らの『最新サイバー兵器漏洩の事実』を知ることになったことの意味は深刻である。ロシアはもちろん、イスラエルにもその事実や内容が漏洩してしまったのだから。

ここで余談ではあるのだが、カスペルスキー本社にイスラエルのスパイが潜入していた理由についても、私の私見ではあるが添えておきたいと思う。
2009年~10年頃、イランのナタンズにある秘密核開発施設をサイバー攻撃し、数千台ものドイツ・シーメンス製遠心分離装置を暴走させ破壊を成功させた最凶マルウエア「スタックスネット(Stuxnet)」はイスラエルと米国NSAが共同開発したものである。これらをその事件が勃発する以前から追跡研究していたのがカスペルスキー社のラボなのだ。当時の研究リポートを訳し読み込みながらワクワクした憶えがある。

ということで、世界では私たち庶民の知らぬところで激しい情報戦争が繰り広げられているわけで、競争や争い、戦争が進行している中で、時にはそれら事象を知る由もない私たち一般庶民の目前に、氷山の一角として突然立ちはだかる機会がやってくることもあるのだろうと思う。メディアが報じる情報をどう受け止めどう処理するかは、個々の皆さん次第ということだろうと思う。
私はカスペルスキーソフトを使い続けるだろう。カスペルスキーにして被害を受けたことは一回もない。他のセキュリティーソフトとの違いは明らかだ。


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