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ぼくら男性次第で女性の心は近くにも遠くにも行ってしまう。女性の感情という波を乗りこなすコツとは?
その人の会話はサーフィンのようだった。
女性が口にする言葉や感情、波のように寄せては返すその言葉の波に乗り、女性の心にみごとに寄り添っていた。
サーファーが波の動きに合わせて、自身の体とボードをコントロールするように、その人も女性の言葉と感情に合わせて、見事に自身の言葉をコントロールしていた。
そして、彼の動きに合わせて、その女性の心の動きにも変化が生まれ、気がつけば彼が会話をゴール(呉服の購入)に向けて導いていた。
その彼(ぼくが配属された呉服店の店長)が使っていたテクニックは、「女性の感情に合わせて言葉を選ぶ」というものだった。
あれから何年も経つけれど、気がつけばぼくは妻との会話の中で、このテクニックを使っていることがある。
妻との会話をもっとスムーズにしたい。
妻となにを話したらいいのか分からない。
そんな方の参考になれば幸いです。
女性の会話の定義は「感情のキャッチボール」
男性にとっての会話の定義って、「情報のやりとり」であることが多いと思うんですね。
なにが起こったか?
それ自体が価値を持ちますよね。
仕事だと特にそうですね。
でも、女性にとっての会話の定義って「感情のやりとり」であって、(わたしはこう思ったよ。あなたは?)という「感情のキャッチボール」だと思うんです。
これって、男性の会話の定義と比べると、ぜんぜん違いますよね。
男性の会話の場合って、「感情と事実を分け、事実のみを伝える」ことが多いですから。
女性との会話において「事実のみを伝える」ことは、なにも言っていないと同じことなんです。
なので、女性との会話においてもっと重要なことは「事実は最小限にして、感情を最大限に伝える」ということなんです。
ぼくが呉服屋で教わったこの会話のテクニックは、女性との会話においては効力を発揮するのですが、男性との会話においては逆効果で、相手をイライラさせるだけなんですよね。
おかげで、呉服屋が倒産し、次に働いた商社では「こいつはなにを言いたいのか分からない」と散々言われました。
女性の感情に合わせて言葉を選ぶ
では、どうやって「感情を最大限」に効果的に伝えるかですが、女性の感情の波に合わせて言葉を選ぶ必要があります。
嬉しければ「それはいいね!」「それは嬉しいね!」
楽しければ「すごい!」「すごい楽しそう!」
悲しければ「えーー...かなしいね」「いやになっちゃうね」
寂しければ「それは寂しいね」「それは辛いね」
などと、その女性がなにを感じているかに合わせて、かける言葉を選んでいくんです。
ついつい、相手の意見に対して自分の意見を言ってしまったり、否定的なことをぼくらは言いがちなのですが(ぼくも今でもあります)、そうではなくて、まずは「感情表現」をするんです。
その女性がなにを感じているかに合わせて、こちらも同じ感情を伝えるんです。
嬉しければ嬉しい、楽しければ楽しい、悲しければ悲しい、寂しければ寂しい。
相手の感情ってこちら側にも伝わってきますよね?その感情に寄り添うんです。
ぼくら男性って、そこがとっても苦手ですけど、でも、ちょっとでも相手の気持ちって、こちらにも届いてきますよね?
(あ、ちょっと悲しそうだな)
(嬉しそうだな)
(楽しそうだな)
そういった感情がちょっとでも伝わったら、「それは嬉しいね!」と口にするんです。
自分も同じように嬉しいと感じられれば一番いいですが、それがまだ難しい場合は、相手の感情を代弁するような気持ちで言うのがおすすめです。
「それは嬉しいね!」と、ぼくらが女性に言うとき、それはぼくらの気持ちを言っているのではなく、相手の女性の気持ちを言っているのです。
嬉しかったり、悲しかったり、人っていろんな感情がありますよね?
女性の会話の中って、いろんな感情が飛び出してきます。
そう言った女性の気持ちにひとつずつ寄り添って、相手の気持ちを言葉にして伝えたり、または(自分も同じような気持ちだよ)ということを「それは嬉しいね!」という一言で伝えるだけで、女性は(この人はわたしのことを分かってくれている)と思えるようになるんです。
そうやって初めて、女性はぼくらに心を開いてくれるんです。
売れる販売員とお客様との間には、強い信頼関係があるのですが、その信頼関係のベースには、こういった「女性のひとつひとつの感情への丁寧な寄り添い」があったなと感じています。
少しでも心が動いたら言葉に出す
売れる販売員はちょっとでも心が動いたら、すぐに感情を言葉にしてしていました。
特に一番使っていた言葉は「そんなん、はじめてですわー!」でした。
こんな綺麗な着物は見たことがない。
こんな綺麗な玄関は見たことがない。
こんな見事な庭は見たことがない。
こんな美味しいご飯は食べたことがない。
こんな楽しい会話はしたことがない。
こんな気持ちいい日は味わったことがない。
こんな楽しい時間は過ごしたことがない。
こんな楽しい会話なんてしたことがない。
やりすぎると胡散臭くなるので注意したほうがいいですが、それでもお客様の意外な一面を知ったり、初めて玄関先にお邪魔する時って、初めてのことばかりなんですよね。
そういった「初めての感動」に敏感になって、それを感情豊かに言葉にすることで、少しずつお客様との距離って縮めることができるんです。
これは女性との距離においても同じだと思うんです。
そして、「自分の心が動く」ことに敏感になると、女性の言葉の中にある感情にも気が付きやすくなるんです。
初めはなかなか慣れなくて、女性がなにを感じているのか分からないことが多いと思いますが(ぼくも最初の数ヶ月はなかなか慣れませんでした)
「自分の心の動き」に敏感になるよう心がけたり、女性の言葉に含まれている感情に目を向けるようになると、ちょっとずつできるようになってくるんです。
そうして、気がつけば、女性の感情が波のように動いているのが見えるようになってくるはずです。
(あ、きたなきたな。今こっちに向かってるな)
とか
(あ、ちょっと離れてしまったぞ。声かけの仕方を変えてみよう)
(あ、戻ってきた。よかった。この感情を伝えることで合っていたな)
など、ちょっとずつ、女性の感情という波の乗り方に慣れてくるんです。
ぼくはサーフィンをしたことがないので、イメージでしかないですが、きっとサーフィンの感覚に近いものがあると思うんです。
ただ、サーフィンと違うところは、寄せては返す波が、声かけ次第によっては返ってこないこともあるということです。
自分の声かけによっては遠くへ波を追いやってしまうことも、近くに引き寄せて波打ち際で一緒に遊ぶこともできます。
ぼくら男性次第で、女性の感情は近くにも遠くにも行ってしまうんです。
女性との会話という波をうまく乗りこなせるかどうかは、ぼくらの動きにかかっているんです。
女性との会話や、妻との会話に困っている方の参考になれば幸いです。
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