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「夫を許したくない」妻から許される方法
こんにちは。
今日は多くの人に読んでもらいたいため、無料公開記事です。
こないだ、こんな記事を読みました。
「ねぇ、この記事、読んでみ」
と妻からLINEでリンクを送られ、読んでみたのですが、パパなら誰もが身の毛がよだつような絶叫ホラーストーリーですね。
夫との交渉の末、夫は家事育児を行うようになり、自分の時間も増えたのですが、それでも夫を許せない。
この気持ちはなんなのか?
たどり着いた答えは、「夫を許したくない」という強い感情だった。
夫を許してしまったら、夫は無自覚に自分を追い詰め、地獄の日々であった産前産後の辛い日々がまたやってくるのではと、この方は恐れています。
うちとは状況が違うので、何とも言えないですが、でも、この夫がなぜ妻から許されないのかは、よく分かります。
この夫にとって、家事や育児や妻のひとり時間の捻出は、自ら望んで行なっている行為ではないんです。
妻からの何度もの要請により、やっと重たい腰を上げて、行動をしてくれるようになった。
心から「妻のために」行動しているのではないのでしょう。
家事育児や妻へのサポートを、「自分のため」に行なっている場合、それはどうしても透けてみえてしまいます。
それと、もう一つ、妻が陥っているかつての状況、それを追体験しないことには、妻の気持ちを理解することができません。
男性は共感能力に乏しいため、どうしても妻の気持ちを、妻の言葉だけで納得ができません。
妻と同じ体験をすることで、妻の苦労をやっと理解することができます。
夫が妻から許されるためには、この二つが必要です。
「妻と同じ体験をし、妻の苦労を心から体感、理解する」
「妻のために心から行動し、感謝を求めない、純粋無垢な献身」
今日はこの二つについて書こうと思います。
「妻と同じ体験をし、妻の苦労を心から体感、理解する」とは?
ぼくは子どもが3人いて、上の子は双子の男の子(5歳)です。
定時で家に帰り、夜中の授乳もやって、オムツも変えまくり、できる限りの育児を行なっていました。
双子の寝かしつけは地獄の一言で、夜の10時から朝の5時まで、二人を交互に(時には同時に)抱っこし続けていたこともあります。
究極の睡眠不足で、毎日フラフラになりながら、会社に行っていました。
周りからもイクメンと呼ばれていました。
でも、それでも、妻からは二回インスタのアカウントをブロックされ、子どもの写真が見れなくなり、何度も喧嘩をし、妻は何度も家を飛び出ました。
ぼくは、まったく妻の気持ちに追いつけていなかったんです。
この記事の例がとても分かりやすいですが、子どもが生まれると女性のOSは「母」という新バージョンに一気にバージョンアップされ、さらに毎日24時間の育児を通して、ガンガンバージョンが上がっていきます。
もう、ガラケーからiPhone 10くらいまで、どんどんバージョンが上がっていきます。
気がついたら、自分がガラケーで、妻がiPhone10という状態になっているわけです。
ガラケーではiPhone10でできることが、ほとんどできないですからね。
妻の気持ちなんて、さっぱり分からなくなってしまうんです。
妻から見てもそうですよね。
「あんた、ガラケーのくせになに言っちゃてんの?」
って、感じですよ。
ガラケーの夫がiPhone10と同じことができるようになるには、バージョンアップするしかないんです。
しかも、ハードからして違うので、生まれ変わるような気持ちで、ハードとバージョンを上げないといけません。
妻から、もっと家事育児をやって欲しいと真剣なお願いをされて、離婚の可能性もあると言われれば、頑張れる男性も多いと思います。
でも、「頑張る」と「望んでやる」では、成果物のクオリティに雲泥の差が発生します。
妻に言われたからやるのではなく、自分がやりたいからやる。
この境地にたどり着いて、初めて妻と同じ目線に立てるようになります。
そのためには、妻と同じ生活を妻抜きで行うことが、もっとも効果的です。
育休がもっともおすすめです。
子どもが一歳になるまでは取得できますし、育休は会社の制度ではなく、国の制度ですので、どんな会社の人間でも取得できます。
「自分の会社には育休制度がないから」
という人がいますが、育休は国の制度なので、どんなブラック会社でも取得可能です。
妻を最低2ヶ月間はゆっくりと休ませ、料理、洗濯、掃除、子どもの遊び相手、風呂入れ、寝かしつけ、すべてを体験してみましょう。
ぼくは、3ヶ月間の育休を取りましたが、この育休体験がなければ、妻と同じ目線に立てることは、絶対になかったと思っています。
全然ご飯を食べない、お風呂に入ってと言っても全然入らない、スーパーの床に転がって動かない
いろんなことがありましたが、一番辛かったのは、「怒りたくないのに怒ってしまって、自己嫌悪に陥ること」でした。
自己嫌悪で涙が溢れ、妻にそれを伝えたところ、妻は(やっとここまで来たか。今は五合目だな)と思ったそうです。
個人的には、辛さのピークだったんですが、ぼくより地獄を経験している妻としては、まだまだ五合目だったわけです。
ですが、その出来事をきっかけに、妻は今まで以上にぼくに優しくなりました。
ぼくが妻と同じ体験をし、同じ気持ちを感じていることが分かり、「同じ目線に立ってくれたことが嬉しかった」と、のちに言ってくれました。
同じ土俵に立ち、同じ目線で目標(育児)に立ち向かう同志として、初めて認めてくれたのだと思います。
上の子たちの育児に積極的に参加し、周りからイクメンと呼ばれていたぼくであっても、3人目にして、やっと妻はぼくを認めてくれ、受け入れてくれました。
妻が管理入院をしている間、ぼくは上の子たち(当時4歳)と3人で暮らしていましたが、子どもたちの世話をするだけの毎日が、こんなにも辛いものだとは、体験するまでまったく分かりませんでした。
ふざけてばかりでまったくご飯を食べない二人を怒鳴りつけ、なんとか3人で食卓を囲んでご飯を食べていたのですが、妙に静かだなと思った時があります。
なぜだろうと思ったら、二人がぼくの目を伺いながら、怒られないかなとビクビクと怯えていたんです。
その二人の様子をみたときに、心が苦しさで締め付けられました。
このままでいいはずがない。
でも、ほかにどうすればいいんだろう。
そんな自問自答の毎日でした。
きっと、世のママさんたちは、こんな苦しみを24時間何年も抱えているのだと思います。
そんな日々を3ヶ月送り、やっと、ぼくは妻と同じ目線に立てるようになりました。
そして、家事や育児を自分ごととして捉え、自ら望んで行うようになりました。
もう育休を取れるタイミングでないなら、妻をできる限り休ませ、すべての家事育児をやるつもりで行動することをおすすめします。
やってみないと分からないですから。
家事育児の「分担」とよく聞きますが、「分担」なんて阿呆らしいと思うんんですよね。
分担された仕事に対して責任を持つのが「分担」ですが、夫婦ですから責任どうこうじゃなくて、お互いの背中を守り合い、支え合うものなんですよ。
妻のことを考えれば、「分担」なんて小賢しい考えは出てこなくて、妻が負担にならないように、できる限りの仕事をするべきなんですよ。
そして、お互いが得意な家事をゆるく受け持つことで、ゆるい分担制はありつつもも、いつでも代替可能な状態にしておくべきだと思います。
そうしないと、トラブル時に家族が機能しなくなりますから。
夫婦の仕事がいつでも代替可能な状態にするには、夫が妻の仕事をすべて経験する必要があります。
「妻がいないと何もできない」って、単純にかっこ悪くないですか?
何も完璧にできる必要はないですし、得意不得意もあります。
ぼくは、何個もの畳まれたダンボールを一つに縛り上げるのが、めちゃくちゃ苦手(というか嫌い)ですが、妻にとっては、その作業は癒しになるくらい好きなことだそうです。
でも、いざってときに、簡単にできるくらいには、なっておいたほうがいいです。
そのためにも、妻とまったく同じ経験を体感して、妻の気持ちに近づけるようにしましょう。
とはいえ、どんなに「近づいた!」と思っても、産後直前の地獄の日々を妻と並走していない場合、なかなか妻から許されないとは思います。
でも、0合目でフラフラしているよりも、五合目までゼイゼイ言いながら必死で登っている方が、妻からみたあなたの印象は大きく違うはずです。
「妻のために心から行動し、感謝を求めない、純粋無垢な献身」とは?
そして、もっとも重要なことは、家事や育児をするときには、決して妻からの感謝を求めてはいけません。
どれだけやっても褒められない。感謝されない。当たり前のように対応される。
そんなことの繰り返しです。
ですが、これって、妻も同じなんですよね。
生まれたばかりの子を「一人で」必死で育てていることを、誰かから褒められることなんてないんですよ。
そんな人が、今まで家事をやってこなかった人が、ちょっとやったくらいで、「ありがとう」なんて言わないわけです。
「ありがとう」と言われたいなら、まずは自分が妻に「ありがとう」と伝えましょう。
何を感謝したらいいか分からないなら、「美味しいご飯をありがとう」とか「買い物をしてくれてありがとう」とか、なんでもあるはずですので、一日の中の妻の行動について、褒めましょう。
毎日毎日、妻に感謝を伝えていれば、夫婦がお互いに感謝を伝えるのが、当たり前の日課のようになっていきます。
上の子たちが2〜3歳の頃、ぼくは妻のぼくへの気持ちが大きく変わってしまっていることに気がつきました。
ぼくは妻にまだ「恋人」感覚でいたのですが、妻としては「子どもの父親」という感覚の方が強かったのではないかと思います。
(このままではフラれる)
(男として見られていない)
そんなことを思い、ぼくは今まで以上に家事や育児に力を入れ、妻に感謝を伝え、妻を褒めるようにしました。
初めの数ヶ月は、ぼくも妻からの感謝を求めていました。
(妻のためにやっているのに・・・)
という気持ちは少しはありました。
感謝されない辛さというのは、こんなに辛いのかと、何度も暗い気持ちになりました。
ですが、食事作りや、掃除などの、毎日の家事をルーティン化して、繰り返し繰り返し行なっていくうちに、自然と当たり前のように行動することができるようになり、もっともっと向上したいと自然に思えるようになっていきました。
そして、自然と、いつの間にか「妻を楽にさせたい」「妻に幸せを感じてもらいたい」と思うようになっていきました。
今は、「妻に幸せになってもらいたくて」、家事や育児を率先して行なっています。
育児の場合、子どものためというのもありますが、妻に負担をかけると、妻が幸せを感じられないので、妻に負担をかけたくないという気持ちが一番強いです。
妻に感謝を求めず、毎日の家事育児をルーティン化すると、苦ではなくなります。
ですが、それだけでは不十分で、「妻の幸せ」のために、行動できるようになると、夫婦の距離は一気に近づくと感じています。
出会ったばかりの恋人としての衝動とは違いますが、今でも「この人を幸せにしたい」と思っています。
いや、結婚したばかりの頃より、その気持ちは強くなっていると思います。
子育てでしんどい思いをさせているからこそ、余計、妻が幸せを感じられる家庭を作りたいと思っているのだと思います。
「妻のトリセツ」で有名な黒川伊保子さんが、なにかの本で書いていましたが、黒川さんが子どもの頃、母親と喧嘩し、父親にそのことを愚痴ったところ、こんなことを言われたそうです。
「この家は、お前のママが幸せになるためにあるんだ!」
その家が幸せかどうかって、妻が幸せかどうかで決まると思います。
Wife is Happy. Life is Happy.
という言葉も、なにかで聞いたことがありますが、まさにそうだなと思います。
妻の体調や機嫌が悪ければ、子どもも夫も心配になります。
これって、夫の体調が悪い時よりも、家庭へのインパクトがかなり違います。
妻に迎合するとかしないとか、そんな話ではなくて、単純に妻と同じ経験をてみれば、どれだけ妻が辛い思いをしてきたかが分かりますので、自然と頭が垂れてくるわけです。
男女は平等じゃないんです。
お腹の中で赤ちゃんを育てるのは、男ではなく女。
出産するのは、男ではなく女。
おっぱいが出るのも、男ではなく女。
育児時間の比率が多いのも、男でなく女。
出産でキャリアを中断されがちなのも、男ではなく女。
男女は平等なんかじゃないんです。
圧倒的に、子育てにおいて、女性の負担が大きい。
だったら、妻のために心から行動し、感謝を求めず、純粋無垢な献身の心を持つのは自然なことだと思います。
やりすぎて、うつ気味になったりもありましたが、それくらいやって、ちょうど釣り合いが取れるかなと、色々あった今は思います。
「許したくない」妻から許されるには、妻とまったく同じ体験をし、妻に感謝も求めず、心から妻のための行動を取り、純粋無垢な献身の心を持つ。
それがいいのかなと思います。
それでも「許したくない」妻から許されるには、時間がかかると思いますが、それくらいの覚悟は必要だと思います。
それでは、今日はこの辺で。
今日も、あなたとあなたのパートナーにとって、いい一日でありますように。
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