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どうすれば"妻が考えていること"が分かるようになるのか?

「妻が何を考えているのか分からないんです。

なんであんなことを言ったのか?なんであんなことをしたのか?

一体、妻はどういうつもりなのか。

自分勝手なことばかり言っているようにしか見えないんです。」

そんな体験をされたことはないでしょうか?

ぼくはしょっちゅうありました。

なんでそんなことを言うのか?こっちのことを考えてないんじゃないのか?

なんてことをよく思っていたんですね。

ぼくに夫婦関係の相談をされる男性の話の中にも、この話はよく出てくるんです。

「妻が何を考えているか分からない」という状況が続くと、悪い想像を働かせてしまい、妻に対する不信感が増えていき、ますます妻の考えていることが分からなくなってしまうんです。

どうすれば、妻の考えていることが分かるようになるのか?

今日はこのことについて考えてみようと思います。

「いやいや、妻の考えていることが分からないなら直接聞けばいいじゃないのか?」

って思うかもしれませんが、こういう場合って妻に直接聞けるような関係になってないんですよね。

「いや、あたしに言われても分からない(自分で考えろよ)」

だとか

「別に話すことないし、困んないでしょ」

なんて言われてしまったりするんです。

そんな態度を取られると、(こっちが寄り添おうとしているのになんだよ!)と思ってしまい、逆に関係が悪くなってしまいますよね。

妻としては(なんでそんなことも分かんないのよ…)という気持ちかもしれませんが、分からないものは分からないんですよね…。

女性同士のように察すことは難しいし、夫婦とはいえ他人ですからね。別々な人間ですからね。

妻が考えていることが分からない原因の多くって多分ここにあるのかなって思うんです。

「夫婦は他人」「夫婦は別々の人間」がポイントなのかなって思うんです。

もし、妻と自分がまったく同じ人間だったら、考えていることや感じていることはもちろん分かりますよね。そんなことあり得ないのはもちろんですが、思考実験として考えてみると、間違ってはいないですよね?

なぜ妻と自分がまったく同じ人間なら、妻の考えや感情が理解できるかというと、同じ体験をしているからですよね?

同じ体験と、その体験によって生まれた感情を味わうことができるからですよね?

つまり、妻とまったく同じ体験を、妻とまったく同じバックグラウンドを持って行えば、妻の考えていることが分かるようになるわけですよね。

現実的にはあり得ないですが、でもそれは仮想的に行うことはできると思うんです。

妻の考えていることが分からなくなった時、ぼくがよくやるのが「妻がどういう状況の時に何が起こったのか」を把握することなんです。

これは、妻との関係に悩む男性からの相談に乗るときもやっています。

その時々の妻の言動だけを切り取っても、妻の真意を読み解くことはできないんですよね。

まるでテレビ番組が番組の主張に合わせてインタビュー内容を切り貼りするように、ぼくらは妻の一部の言動によって「自分の思い込みがマイナス方向」に傾いてしまうんです。

その時に妻から言われた言葉、その時の妻の態度。

そういったものにぼくらはものすごく影響されてしまいますよね?

でも、妻がそういう言葉を発することになった背景には何があるのか?が理解できると、論理的に妻の考えや感情を理解できるようになるんです。

その日に妻に何があったのか?その時にどう感じたのか?

さらにもっとさかのぼるなら、その感情の芽生えはいつだったのか?一年前なのか?5年前なのか?それを把握するんです。

でも、こういうことってなかなか妻から言ってくれないんですよね。

だから、こっちから紐解いていくことになります。

その時に何があってどう感じたのか、それをぼくら夫がカウンセラーになったつもりで紐解いていくんです。

自分の感情に流されて感情的に妻を叱責してしまうと、妻は心を開いてくれなくなるので、自分にとって不愉快な話であってもいったん話を聴くんです。

そして、なぜ妻がそういうことをするのか、そういうことを感じるのかも紐解いていきます。

「性格的な問題だから」とよく言いますが、ではその「性格的な問題」はいつどこで生まれたのか?

幼少期の家庭環境なのか?産後の子育てが苦しい時期なのか?文化的な背景の違いなのか?

妻にインタビューをするように話を紐解いていきます。まるで自分はインタビュアーになったつもりで話を聞くんです。インタビュアーが取材相手にキレたりはしないですよね?なぜなら単純に相手に「好奇心」を抱いているからです。

この人は何を考えているのかな?なぜそう思うようになったのかな?

それが分かると、その人がなぜそういう行動を取るのか?なぜそういうことを言うのかが論理的に、そして徐々に感情的にも分かるようになってきます。

コテンラジオでロシアのウクライナ侵攻に関する回がありましたが、あれを聴くと「なぜ、ロシアが西側と対立するのか?」が理解できるようになるんですね。なぜかというと、ロシアの立場からもものすごく詳しく解説をしているからです。

それは親露的な思考になるという意味ではなくて、フラットに物事を見れるようになるってことなんです。

「相手の立場になって物事を考える」「メタ認知を持って物事を見る」

というのは、ぼくは夫婦にこそ必要なことだと思うんです。

関係が近すぎるからこそ、相手に対する期待を抑えられなくなってしまうからです。

とはいえ、妻が浮気をしていて開き直っていたり、明らかに心を開いてくれない時は限界があるんですよね。

さらに国を超えた異文化によるものだったりすると、華村さんのこちらの記事にあるようにとても難しいものになってしまいますよね。


妻のことを理解しようと努力することは重要なんですが、1人ではどうにもならない時は、臨床心理士さんのカウンセリングを受けた方がいいと思います。(夫婦カウンセラーではなく臨床心理士です

ぼくは心理療法はできませんが、呉服屋で女性たちの中で仕事をしてきたせいか、女性心理は比較的分かる方でして、男性からのお悩みをZOOMで聞きながら(もしかしたら、この方の奥さんはこう思っているのかな?)と分かるときがあるんですね。

こういうことって当事者になるとなかなか分からないんですよね。ぼくもそうでした。第三者だから分かることだと思うんです。

ウクライナ人はコテンラジオを聴いても、ロシアがウクライナに侵攻したことは感情的に受け入れられないと思うんです。

同じようにどうしても妻の気持ちを受け入れられない時ってあると思うんです。ぼくもそういうことありましたし。

そういうときは、企画の壁打ちをするように誰か信頼できる人に話を聞いてもらうのがいいと思います。

話を聴いてもらう中で、自分の感情を整理することができるようになるし、溜め込んだ寂しさや辛さを外に出せるようになりますから。

何よりも、妻との関係を修復しようとするときに障害になるのは”孤独感”だと思うんです。

ぼくら男性ってなかなか自分のことを話せないし、それが自分の「弱み」だったらなおさら話せないんですよね。

それを話すことができて、自分の”孤独感”という重みをおろすことができると、だいぶ自分たち夫婦の関係性を冷静に受け止められるようになるんです。

これはぼくもそうだったし、ぼくにご相談される方や、臨床心理士さんのところへ通われている方もそうなんです。

妻について学ぶことで、妻の言動の真意を把握する。その上で、妻の考えに触れていき、自分の孤独感とうまく付き合っていく。

言葉にすれば簡単なことではありますが、”妻との関係に悩んでいる”あなたの心の荷が、この記事で少しでも軽くなったら嬉しいです。



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