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夫婦関係を4年間研究してたどり着いた『夫婦仲の改善に本当に役立つオススメ本』10選!

夫婦関係改善に役立つ本を読みたいけど、たくさんありすぎて何を読んだらいいのか分からない……。そう思ったことはないですか?

アマゾンで夫婦関係を検索すると4,000件以上もの本がズラーッと並び、どれがいいのか悩んじゃいますよね。

4,000冊以上から選ぶなんてムリ。

僕は4年前から夫婦関係の研究を始め、数えきれないほど夫婦関係に関する本を読んできました。一体いくら費やしたのか怖くて計算できない程です……。ですが、数をこなしただけあって、どの本がベストなのかわかるようになりました。

実は、夫婦関係を改善させたいならば、「夫婦関係に特化した本」だけを読んでいてはダメなんです。夫婦関係というのは複数分野にまたがる知識を理解していないと改善ができないものだからです。

家族心理学、発達心理学、家族社会学、脳科学、進化人類学などなど。様々な分野にまたがる知識を俯瞰することで、自分たちが置かれた状況が把握でき、具体的にどうすればいいか見出しやすくなります。

とはいえ、これだけの分野の本を読みまくっていたらお金と時間がいくらあっても足りないですよね。そこで、今回は僕が厳選した10冊の本をご紹介します。これらの本は実際に僕が読み、ポッドキャスト「アツの夫婦関係学ラジオ」の中でご紹介したものです。

夫婦関係改善本は中身が薄くエビデンスが欠けたものか、専門家向けなんじゃない?と思われるほど難しい物に分かれがちですよね。でも、ここでおすすめする本は専門的な話を分かりやすく噛み砕いたものばかりで、きっとスラスラと頭の中に入ってくるはず。

「夫のことが嫌いなわけじゃないけどなんかイヤ、何がイヤか分からなくてモヤモヤする」とか「妻から嫌われているんだけど、どうしたらいいか分からない」とか「何からどうやって手をつけたらいいのか分からない」など、状況別におすすめ本をまとめているので、自分に合ったものから順番に手に取られてみてください。

ここにご紹介した本を読み終わる頃には、自分たちの夫婦関係を課題がはっきりと見えるようになり、どうすればいいかも理解できるようになるはずです。


1) 夫のことが心の底から嫌いってわけじゃないけどなんかヤダ。でも何が嫌なのかよくわからない時に読む本


①産後クライシス(ポプラ新書)

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子どもが生まれてから夫にイライラするようになった。忙し過ぎて理由を考えるヒマないし、夫はムカつくし、このモヤモヤなに!?

もしかしたら、それは世にいう”産後クライシス”かもしれません。出版は2013年とだいぶ古いですが、様々な夫婦関係本が参考にしている本であり、日本における一般人向け夫婦関係本の元祖です。

特に夫婦の愛情曲線の男女差データにびっくり!女性ってこんなに夫に愛を感じなくなるのね。でも、夫への愛情喪失の原因がわかり、関係性に向き合いやすくなる本です。

赤ちゃんの誕生を機に愛し合っていた夫婦にひびが入ってしまう―幸せな面ばかり強調されがちな「出産」の裏に潜むリスクに光を当て、そのメカニズムから回避方法までを紹介。驚くべき男女の認識差や、危機を促進する日本社会の体質も明らかに。NHK総合「あさイチ」で大反響を呼んだ特集の書籍化!

Amazon説明ページより


②夫婦カップルのためのアサーション 自分もパートナーも大切にする自己表現(金子書房)

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アサーションとは自分も相手も大切に扱うコミュニケーション術。タイトルにアサーションと入ってますが、アサーション方法に関する記述は30%程度。なぜか?

それは、アサーションはテクニックであり、テクニックを自分のものにするには夫婦関係悪化の背景を理解する必要があるからです。小手先のコミュニケーションでは心が通い合いません。

背景とは何か?それが家族心理学。なんかムズカシイなあと思うかもだけど、この本ではめっちゃ優しく解説してくれてます。夫婦とはそもそも何か?夫婦に訪れる危機とは?夫婦の発達課題とは?

一見とっつきにくいこれらのテーマを噛み砕いて説明し、後半でアサーション技法の説明が展開されるため、アサーションの必要性が深く理解でき、実践しやすい内容になっています。

著者は明治学院大学心理学部教授、日本家族心理学会理事長である野末 武義さん。

https://psy.meijigakuin.ac.jp/ps/teachers/takeyoshi_nozue/

大学教授が書いた本は専門書が多く理解が難しいですが、この本は違う。夫婦関係に悩む人に寄り添うように作られており、理論と実践の両立がしやすいので、かなりおすすめです。Amazon評価もニッチな本なのに異常に高いですね。


2) 「妻から嫌われてるんだけど、理由がわからない……。困った!」時に読む本

①知っておくべき産後の妻のこと

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ポプラ新書の「産後クライシス」を現代風にアレンジした本です。「産後クライシス」が出版された2013年よりも、情報がアップデートされ、統計情報、海外の研究内容、産婦人科医ならではの医学的情報が盛り込まれています。

特に、産後女性のガルガル期をオキシトシンを使って説明したり、男女のコミュニケーションの違いを脳科学で説明をしたりと、エビデンスがあることで男性が論的に理解できるような構成になっています。

「うちの嫁なんで怒ってるのかよくわかんないし、嫁の友達からも責められるし、いっぱい俺はどうしたらいいんだよ」っていう男性にはかなり助けになります。

作者は産婦人会の男性院長なので、妻の話を真剣に聞かない夫でもこの本ならば読んでくれるはず。論理的構成と作者の権威性が男性に納得感を与えますから。

後半では具体的な夫婦間コミュニケーションの方法について書かれていますが、そのコミュニケーションがどうすればできるようになるのかについては詳しく書かれていません。

本書は最後に「夫婦関係はタテの関係ではなくヨコの関係である。夫婦の絆を生み出す”共同体感覚”は他者貢献によってもたらされる」と締めくくられます。

では、その”他者貢献”はどうすればできるようになるのか?人はどうすれば、自分のパートナーに思いやりを持ちやすくなるのか?

それは理解と共感です。妻が置かれた状況を正しく理解でき、妻の言葉に耳を傾ければ共感能力が磨かれ、他者貢献がしやすくなるはず。

知らなかったではすまされない「産後クライシス」――
産後の妻の変化、訪れる最大の離婚危機…… カギを握るのは夫の行動!?
女性の生涯に寄り添ってきた産婦人科医が伝授する夫婦円満の秘訣とは

核家族化が進む現代、産後の妻の変化によって夫婦仲が急激に悪くなる「産後クライシス」が深刻な問題となっています。
「夫に愛情を感じなくなった」「夫にイライラする」という妻の声……。
家族のために一生懸命仕事を頑張っているのになぜ?
結婚した当初はあんなにも優しくしてくれたのにどうして?
しかし、この問題は夫の働きかけ次第で乗り越えることができるのです。
妻の変化の本当の原因、女性と男性の違い、妻が夫に求めていることなどを
産婦人科医がさまざまな事例をもとに分かりやすく解説します。

出産を控えているご夫婦へ、今まさに子育てに奮闘中のご家族へ、
そして、子どもが巣立ち、夫婦の時間が多くなったお二人へ。
この一冊が、一組でも多くの夫婦が円満に、長い道のりをともに歩き続けていける一助となることを願っています。

Amazon説明ページより:https://amzn.to/3uKVrC4


②パパは脳研究者 子どもを育てる脳科学

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女の子を授かった脳研究者、池谷裕二さん。池谷さんのリアルな育児記録を通して、脳科学について学べる本です。研究者と言っても文章はとても柔らかく、スラスラと読める内容になっています。

脳研究に関する豊富なエビデンス、そして父親としての情緒的な話を織り交ぜながら話は進み、読み終わる頃には自然と育児のコツや妻との付き合い方がいつのまにか理解できるようになります。

オキシトシンが母と子の心理的距離を縮めてくれる話はいろんな本に書かれていますが、父親であっても積極的な育児時間を増やすことによってオキシトシンが増える話は、この本にしか書いてないんですよね。

女性は出産や授乳を通して子供に対してオキシトシンが分泌されますが、男性は身体的な変化がないため育児を通してしか子供に対する愛情(オキシトシン分泌)を養うことができない。この事実は、この本からの最大の収穫でした。

妻から「お前には当事者意識がない!このヤロ!」と怒られている男性にとっては、育児に対する当事者意識を養える貴重な本です。「知っておくべき産後の妻のこと」と合わせて絶対に読んでおきましょう。

子どもは親の言うことを聞くようにプログラムされていない。 ――だとしたら、わが子に何をしてやれるか?

0~4歳まで、脳の生理に基づいて考えた経験則が満載!
子育ては驚きと発見の連続!
■「三つ子の魂百まで」って本当?
■適当だから人はすごい!?
■モノマネは想像以上に高度な行動
■文法を身につけるための専用の神経回路
■「根にもつ」ことは成長の証
■「ウソ」は高度な認知プロセス
■「見て見て!」は、好きのはじまり
■脳が成長するのは「入力」より「出力」
■才能は、遺伝や環境でどこまで決まる?
■「なんでイチゴは赤いの」――「?恐怖の質問期」がやってきた
■「自分で考える」ことを、一生を支える土台づくりに

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③おとなが育つ条件――発達心理学から考える (岩波新書)

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「おとなが育つ条件」がなぜ夫婦関係と関係があるのか、そう疑問に思うかもしれません。ですが、僕は妻との関係がこじれてしまった男性にとって最も必要なもの、それこそが「大人の条件」だと考えています。

大人の条件とは何なのか?

それは「ケアの心と力を備えていること」です。ちょっと長いですが本書を引用しましょう。

しかし、ケアされるだけで自分がケアする体験を持たないことは、他者とりわけ自分より弱い/幼い/病む人への思いやりや受容し配慮する心に欠け、さらにその人の力になり援助する行動は起こり難くさせます。「おとな」であることの条件は言うまでもなく自立です。しかしそれだけでは「おとな」ではありません。幼弱病老者への配慮と援助ーケアの心と力を備えていることは、おとなの必須の条件です。ケアすることは即大人が育つ条件です。このことがこれまで看過されてきました。

とりわけ男性はこれまでケアすることは期待されずにきました。妻から身の回り万端のケアを受ける「もう一人の子ども」だったのです。このことは男性に他者への配慮という心とケアの力の未発達をもたらしました。

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自らケアラーとなることは少なくケアの受け手に終始している(ケアされる)生活は、客観的正義だの公正なので善悪を判断できますが、ケアラーとなった体験は身近な人の個別の事情や感情を無視できません。他者への配慮は客観的正義は公正以上に重要となるからです。

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また、一般的に男性は子供の夜泣きに気付きにくいと言われますが、夜泣きに気がつかない男性は「育児をしない男性だけ」だそうです。

自分の子供と他の子供の泣き声に識別する能力は、父親も母親に劣りません。違いがあるのは「育児をしない」父親だということも実証されています。子供と過ごす時間と経験が、子への敏感さと適切な対応の力を育てるのです。養育に関係するホルモンは男女ともに持っている、そして学習能力の高い人なのですから、当然です。育児から降りてしまった父親はこの発達不全、幼いもの弱いものをかわいがり、育む力を欠くことになるのです。

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ジェンダー論っぽく見えますが、発達心理学、家族心理学、歴史人口学、文化人類学、家族社会史など幅広い知見をもとに話は進み、感情論に溺れないその男女観は僕ら男性の胸を打つものがあります。

結婚、夫婦、親、アイデンティティ、生き方など様々なトピックが描かれ、夫婦として親として迷える僕らのガイドとなり、男性ならば必ず手に取るべき歴史的な一冊となっています。難しく感じられる部分もある本ですが、読んでおいて絶対に損はないです。

激しい社会変動に追いつけず、立ち往生している――そんな、日本の「おとな」の特徴は、社会が変わっているのに旧態依然たる「あるべき」姿に縛られたところにある。いかにそこから脱するか。高齢化時代を自分らしく生き抜くために、何を考えればいいのか。好評を博した『子どもが育つ条件』のおとな版。

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3) 「夫婦仲を良くしたいのだけど、何からどう手をつけたらいいのかさっぱりわからない」時に読む本

①幸福な夫婦のためのマニュアル: 臨床心理士が読み解くパパママ世代の喧嘩の仕組みと夫婦円満のコツ

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夫婦喧嘩に悩んでいて何をどうしたらいいかさっぱりわからないなら、この本がおすすめです。

僕の Podcast にも何度かご出演いただいている臨床歴25年の臨床心理士 上遠文恵さんが「夫婦喧嘩がなぜ起こるのか? どうすれば解決できるのか?」について、とてつもなく分かりやすく解説をしてくれます。

上遠さんは感情焦点化療法という心理療法を使うカップルセラピーのベテラン心理士。だけど本書では難しい言葉は使われず、僕ら普通の夫婦が理解できる内容に落とし込んでくれている。

この本について直接ご本人にもインタビューさせていただきました。こちらも聴いていただければより理解できるようになるはず。


②マンガでやさしくわかるアサーション

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アサーションとは自分も相手も大切にするコミュニケーション。「夫や妻に言いたいことがうまく伝えられない!」「いつも我慢ばかりしてる!」「いつもケンカになっちゃう!」そんな方におすすめなのがこの本。

アサーションについては「夫婦カップルのためのアサーション 自分もパートナーも大切にする自己表現」が詳しいけれど、理解が難しく感じる場合はこちらでもOK。時間がない子育て世代にはドンピシャの本です。

でもマンガでしょう?どうせ中身ペラペラでしょ?

そう不安に思うかもですが大丈夫!作者は日本に初めてアサーションを持ち込んだ平木典子さん。いわば日本におけるアサーションの生みの親、プロ中のプロなのだから何の心配も要りません。

アサーション本は平木さんが書かれたものも含めて専門書がいくつもありますが、正直なところ読み終えるのが難しいものばかり。でも、この本は違う!ストーリーに沿ってスラスラと理解が進んでいきます。

マンガでは仕事におけるコミュニケーションが描かれますが、夫婦関係に置き換えることはもちろん可能であり、今日から使える心構えやテクニックがいくつも書かれています。

アサーションの初めの一冊として、そして迷ったときの指標としていつまでも手元に置いておきたい一冊です。

アサーションとは、コミュニケーション技法のひとつで、「自分も相手も大切にする自己表現」のこと。「さわやかな自己主張」ともいいます。
言いたいことがなかなか言葉にしづらい今の世の中で、心理療法としても、日常のコミュニケーションスキルとしても必要にされているテーマです。
本書は、アサーションの第一人者として活躍する著者によるわかりやすい解説とストーリーマンガのサンドイッチ形式でアサーションの基礎を楽しく学べます。

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4) 夫婦の会話が弾まなくてどうしていいかわからない時に読む本

①こころの対話 25のルール(講談社)

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夫との会話が弾まない。妻と何を話していいかわからない。共感が大事だというけれど、そもそも共感ってなに?大体、こんな関係性でまともにこいつの話なんて聴けないよ。そんな考えがグルグルしてる人におすすめの本がこちら。

日本にコーチングを持ち込み、コミュニケーション研究を40年以上続け、50冊以上も出版しているコミュニケーションのプロ、伊藤守さんがご自身の体験と研究から「対話」を紐解きます。

難しい言葉は使われず、誰にとってもわかりやすいその語り口はスルスルと読む者の心に染み込み、パートナーとのコミュケーション方法を考え直すきっかけとなります。

そもそも「相手の話を聴く」とは何なのか?伊藤さんは「相手を受け入れること」ではないという。

相手の話を聞くことを、最終的には、相手を受け入れることだとか、相手の希望をかなえることだと思っているから聞けないのです。相手が言いたいことについて、相手と同じビジョンをもっていくことーそれが、「聞く」ことということです。

両者が互いに、相手と同じビジョンを共有できたとき、ふたりははじめて同じ地連に立てるのですから。そして、たとえ、そのビジョンに自分は賛成できないとしても、相手と同じ「いまここ」という瞬間を共有していることのう喜びを感じるのです。

本書より

「相手と同じ時間と空間を共有し、その喜びを感じること」何だかホワッとしていてよくわからないかもですが、僕はこれこそは「夫婦の当事者意識」であり、「夫婦のチーム感」であると思っています。

夫婦はお互いの「話を聞く」ことで、心を一体化させることができる。その具合的方法がこの本では書かれています。

話を聞くだけでいいのです。あなたの何かが変わります
ほんとうのコミュニケーションは相手の話を聞くことから始まります。ちょっとしたルールを知れば、不安や心配がなくなって、人と会うのが楽しくなります。

「自分の内側をどんな感じていっぱいにしておきたいか?」と、自分に問いかけてみてください。「こころの対話25のルール」はここから始まります。つまるところ、私たちは安らいでいたいし、ご機嫌でいたいのです。不安や心配、怒りをなんとか回避したいと思っています。しかし、考えてみれば1年のうち「おだやかな気持ち」でいられる日なんて、何日あるのでしょうか?

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5) 「難しくてもいいから専門的な夫婦関係改善本が読みたい!」方向けの本

①私をギュッと抱きしめて 愛を取り戻す七つの会話

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夫婦カウンセリングを受けても何も変わらなかった!そんな人も多いはず。だけど、この本の作者スー・ジョンソンさんの心理療法は改善率が7割を超えるという。

なぜか?それは彼女が扱う感情焦点化療法(エモーショナル・フォーキャスト・セラピー)に秘密がある。親子の愛情関係の裏には「愛着(アタッチメント)」があると言われるが、スー・ジョンソンさんはそれを夫婦関係に応用することで成功を収めました。

夫と妻が愛着を築くにはどうすればいいのか?何が障害となっているのか?いくつものカウンセリング事例を引き合いに出しながら話は進み、若干難しい用語が使われているにも関わらず、読者は自然と「夫婦の愛着」の正体が学べる内容となっています。カウンセラー向けの本ですが、だからこそ深い悩みを抱える僕らにぴったりの本なのです。

同じく感情焦点化療法を扱う上遠文恵さんの「幸福な夫婦のためのマニュアル: 臨床心理士が読み解くパパママ世代の喧嘩の仕組みと夫婦円満のコツ」と合わせて読むとさらに理解が深まります。

意図して仲をたがうカップルはいない。感情やそれに伴う言葉が生み出す絆のほつれである。綻んだ絆の結び直し。それは簡単な所作だが、二人だけの深遠な共同作業。彼らが求めるのは決して失敗しない確かな療法だ。カップルセラピー――。それは、意図せず綻んだ互いの糸を糾い直すケアの手法である。

互いの脳内に刻まれた愛着がありながら、二人を引き離す感情の瞬間に着目し開発された「感情焦点化療法」という新しいケアは、カップルがお互いに心を開き、波長を合わせ相手の働きかけに応じられるよう導く最新のセラピーだ。

療法を受けた7割以上の夫婦が愛情を取り戻すという驚異の成果を生み、世界中で注目を集めている。本書は、その第1部で互いの感情形成から愛とは何かを問いなおし、第2部では「感情焦点化療法」を概説しながら「『悪魔の対話』に気づく」「むき出しの箇所を見つける」など、会話などにおける危機の瞬間とその回避方策を提示し、第3部では互いの人生を創り合う愛の力を説いて「健全な依存」の在り方に言及する。

失敗が許されないカップルセラピー。本書は、その確かな手法を丁寧な事例研究をもとに提供する治療者の道しるべだ。

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②愛はなぜ終わるのか―結婚・不倫・離婚の自然史

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なぜ夫婦は恋愛感情を失うのか?永遠の愛は存在しないのか?そう疑問に思ったことはありますか?

その答えが既に絶版となったこの本に書かれています。文化人類学、進化人類学、脳科学、あらゆる学問を横断し、「愛」の謎に迫った歴史的な一冊。僕にとっても夫婦関係研究のきっかけとなった思い出深い本です。

これを読めば夫婦間の恋愛が消える理由も、愛情を新たに築く方法もわかるはず。そのヒントは「私をギュッと抱きしめて」と同じく愛着(アタッチメント)にあります。

作者であるヘレン・フィッシャーはTEDにも登壇しています。本書がやや難解であるため、この動画を見てから読むことをおすすめします。

愛は4年で終わるのが自然であり、不倫も、離婚・再婚をくりかえすことも、生物学的にみると自然であると説く衝撃の書。著名な人類学者による全米ベストセラー。

Amazon:https://amzn.to/3OWwACp

英語版では2016年に出版された2nd Editionが出ているので、英語で読めるからはこちらの方がおすすめです。

以上です!今回はとっつきやすいものを選んでみました。いくつか読んでみると、悩みが解決しやすくなるんじゃないかなと思っています。最後にリストをもう一度載せておきますね。ぜひ、参考にされてみてください。

ーおすすめ夫婦関係改善本10選ー

1) 夫のことが心の底から嫌いってわけじゃないけどなんかヤダ。でも何が嫌なのかよくわからない時に読む本

2) 「妻から嫌われてるんだけど、理由がわからない……。困った!」時に読む本

3) 「夫婦仲を良くしたいのだけど、何からどう手をつけたらいいのかさっぱりわからない」時に読む本

4) 夫婦の会話が弾まなくてどうしていいかわからない時に読む本

5) 「難しくてもいいから専門的な夫婦関係改善本が読みたい!」方向けの本

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ーーご案内ーー

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