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妻が夫に触れられたくない脳科学的な理由
こんにちは。
子どもが生まれたあとに、夫から「触れて欲しくない」と思うようになる女性って多いです。
そんなときに、夫がどうしたらいいのかは以前書いたのですが、なぜ妻がそう感じるようになるのか、こないだある本を読んで納得しました。
今日は、なぜ、妻が夫のことを不快と感じるようになるのか?について、脳科学的な側面から書いてみようと思います。
妻から距離を置かれているのだけど、なぜだろう?と悩んでいる方におすすめです。
※この記事は「アツの夫婦関係学マガジン」の無料公開記事です。マガジンでは、男性向けに産後の夫婦関係改善、セックスレス解消に関する話、ぼく個人の日記(子どもがいるパパは参考になるかも。具体的な家事や育児の様子を書いています)などを書いています。
妻の扁桃体がぼくらを一瞬でジャッジする
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44284273/picture_pc_e94c328db2bda7d5e7d1d210386cd90b.png?width=1200)
参考にしたのはこの本です。
人が愛情ホルモンであるオキシトシンを分泌するかどうかは、脳の扁桃体という部位が判断しています。
扁桃体が「この人いいかも」と思えばオキシトシンを分泌して、愛着を感じさせるけれど、「なんかやだ!」と思えば、ストレスを感じるようにできているとのこと。
扁桃体は、視床核(視覚、聴覚など)を介して、味覚や嗅覚、聴覚、視覚などからの情報を受け取り、さらに、大脳皮質で処理された情報や、記憶に関わる海馬からの記憶情報を受け、それが快か不快かの判断をします。
そして、「不快!」と判断された情報は海馬に送られ、記憶と結びついて残ります。
これを読んだときに納得したのは、なぜ、妻は昔の嫌な記憶(ぼくが妻を怒らせたり、傷つけたこと)を次から次へと思い出せるのかです。
ちょっとでも嫌な体験をしたら、海馬に眠っている過去の記憶(不快という情報に紐付いている)が揺り起こされるからなのでしょうね。
そして、残酷なことに、扁桃体が判断する「不快」レベルというのは、「我慢すればなんとかなる」というレベルではなく、「生理的に受け付けない」「言葉にできないけれど気持ちが悪い」というレベルだそうです。
もう、「本能が避ける」というくらいの一瞬の判断で不快と判断されてしまうわけです。
産後の恨むがあり、夫に対して狂気と呼べるほどの怒りや恨みをかつて抱いていた場合、そのマイナスの感情が妻の海馬に、記憶と共に融合されているわけです。
どうりで、嫌な記憶が次から次へと出てくるわけです。
そして、子どもが大きくなってきても、当時の悪い記憶が海馬にあるがために、本能レベルで夫を不快な存在として、妻の扁桃体が判断するわけです。
具体的には、こういう音がすると自分はひどい目にあう、といった恐怖条件付けが起こるのは、神経細胞が扁桃体で回路(=恐怖条件付け)をつくることによります。
実際に嫌な目にあうという結果がなくとも、その音を聞いただけで、その回路が活性化されて、身がすくんだり、体が自然に緊張したりということが起こります。
「夫=不快」という条件付けが妻の中でされてしまうということですね。恐ろしい・・・
「嫌い」は更新される
![画像12](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/44284355/picture_pc_8940723e2ec104d3a236adb8364dfcf9.png?width=1200)
ただ、救いもあります。
「嫌い」という感情は「眼窩前頭前皮質」という脳の部位で決定されるのですが、この価値基準は頻繁に更新されるのだそう。
「あの人苦手だな」と思っていたけど、付き合っていくうちに「なんかいい人だったな」と思うようになることってありますよね?
食べ物の好みとか、映画の好みとか(ぼくは昔はアートシアター系の映画好きだったけど、今はコメディ映画が好き)、色々好みって変わってきますよね。
あれって、脳が価値基準を更新しているからだそうです。
ぼくは、今まで双子が生まれた1週間後に、1週間の海外社員旅行に行ってしまったり、別な年の社員旅行では妻に連絡を怠って、妻のInstagramからブロックされたり、色々ありました。
今でも、妻から色々と昔のぼくの失態を聞かされるのですが、ある日、妻がこんなことを言っていました。
「でも、今はそんなに恨みがないんだよね。消えているわけではないんだけど、上書きされている感じ。」
2年前、我が家には思いがけない3番目の子どもが生まれました。
そのとき、3ヶ月の育休を取ったのですが、その一年後、ぼくは軽い鬱になりかかりました。
三男の面倒を見ているうちに、自然と愛情が湧いてきて(オキシトシンがドバドバ出ていたのだと思います)、産後の女性がかかる産後うつのような状態になっていました。
ぼくがやっと「親」としての自分を意識した瞬間でした。
こんな経験を妻と一緒に経験して、妻はぼくが同じ目線に立ってくれていると実感するようになったそうです。
そして、やっと、妻の眼窩前頭前皮質が、ぼくを「不快」カテゴリーから外してくれたのかなと。
子どもがもう大きくなってしまっている場合も、行動次第によっては妻の眼窩前頭前皮質の認知を更新させることができれば、自分との接触の「快」にスイッチさせられるのではないかなと。
時間はかかるかもしれませんが、脳の構造がそのようにできているならば、不可能なことではないかもしれないなと思うのです。
妻との関係に悩む男性の参考になれば幸いです。
◇◇◇
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