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夫公認彼氏と性に対する罪悪感

「夫公認彼氏ができました」

ドキッとするタイトルのこの本、かなり刺激的でした。

夫がしてくれない。夫に恋愛感情を抱けない。

だから、婚外恋愛を選んだ。

そんな女性の話を直接聞いたことが何度かありますが、「したくない」「できない」男性側の気持ちをここまで深くえぐった話は聞いたことがなかったです。

実話でもあるこの話、夫婦は結局離婚を選ぶのですが、その過程の中で夫は「妻とセックスができない理由」が「セックスへの罪悪感」であることに気がつきます。

汚れた行為、相手を汚す行為。

妻のことを大切に思えば思うほど、そんな行為ができなくなる。

ここがこの夫婦のセックスレスの根本なのですが、本を読む限り、この「罪悪感」と深く向かい合ったわけではなさそうです。

セックスレスカウンセラーや性愛セミナーに夫婦で行ったと書いてありますが、「セックス=汚れた行為」という認知の歪みを取るには認知行動療法が必要だったんじゃないのかなと思うのです。

セックスレスカウンセラーや性愛セミナーでは、そこまでのことができないだろうから、きっと戸惑うだけでしょうし、ますます認知を歪ませていったはず。

「性に対する罪悪感」は、自分の脳に刻まれた生涯消えない刻印ではないと思うんですよね。

生まれ育った環境で後天的に手に入れてしまったものですから。

共感性が低く、妻から愛想を尽かされてしまったある男性は、臨床心理士のセッションの中で共感性を育む訓練をされていました。

そんなことできるのかなと思ったけど、意外にできるようです。

亭主関白期質のとある男性も、自分の性質と向かい合い、妻との対話の中で、その気質を削り落としていきました。

「セックスに対する罪悪感」は題材がセンシティブであるがために、人に相談しにくいし、扱える心理士も少ないかもしれません。

だけど、それが「認知の歪み」であるならば、なんとかできる可能性はあるんじゃないかと思うんですよね。

罪悪感はどうしても消えないという思い込みと、相談先の選択が悪かったんじゃないのかなと思ってしまいました。

「セックスできるようにならなければいけない」ではなく、「性に対する罪悪感と向き合い、認知の歪みを修正する」方向が必要だったんじゃないのかなと。

ただ、「相手から大切にされない寂しさ」の中には、性に関するものも含まれているということ、そこにフタをしてはいけないんだということはとてもよく理解できますので、性に悩まれている夫婦は読まれてみてもいいかもしれません。

男性側と女性側、どちらの心理もきちんと丁寧に描いていました。

++++++

以前のこの記事に関して、ポッドキャストでお話ししました。

ぼくは夫婦に恋愛感情なんて必要ないと思っています。もちろん、今でもパートナーに恋愛感情を抱いている方は素晴らしいと思います。

ですが、「恋愛感情がないから、もう夫婦として終わりだ」というのは、違うと思うのです。

恋に依存しすぎてしまい、二人の愛を作る工程を飛ばしてしまっているのだと思います。

ポッドキャストで詳しく話しています。ぜひ、聴いていただけると嬉しいです。

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「世の中から夫婦関係に悩む人を減らす」

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