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「妻の文脈から世界を眺める」ことで、妻との関係は改善するという話

「最近、妻の態度が冷たい」

「子どもが生まれてから、まるで妻が別人になったように思える」

「昔のように仲良くしたいのだけど、どうしたらいいんだろう?」

そんなことを思ったことはありませんか?

ぼくも、子どもが生まれたばかりの頃はよくそんなことを考えていました。

でも、最近はある一つの答えに辿り着きました。

しかも、これは夫婦関係にとどまらず、人とのコミュニケーションにおいては、とっても重要なものだと思うんです。

それは、「相手の文脈に立つ」ということです。

相手の文脈に立つとはどういうことか?

なぜ、相手の文脈に立つと関係性が良くなるのか?

今回はこのことについて書いてみたいと思います。

妻との関係に悩む男性の参考になれば幸いです。

「分かってもらえると思ってた」の正体は「妻と自分の同一視」

夫婦って似ているところもあるんですが、基本的には別人ですよね?

性別も違うし、育ってきた場所も違うし、育てられてきた親も違いますよね。受けてきた教育も違います。周りにいた友人の種類も違います。

違うところがたくさんあるはずなのに、つい「自分と妻は同じ」と思ってしまうことってありませんか?

結婚したばかりはそうではなかったんですが、子どもが生まれたあたりからぼくはそんな意識を感じるようになってきました。

「自分と妻は似たもの同士」という感覚までならまだいいのかもしれませんが、「妻と自分を同一視する」というか「自分の延長に妻がいる」というか、そういう感覚を感じるようになってきました。

ちょうど、その頃にぼくと妻の関係は悪くなっていきました。

妻の話をきちんと聞く姿勢を持っていなかったり、ぼくからも大事な予定をきちんと伝えずに、直前に伝えて険悪になったり。

これって、妻を「他者として認識していない」から起きたんだと思うんです。

妻は自分とは違う人間だ。
妻は自分ではない。
妻は自分と感情を勝手に共有できているわけじゃない。

そういう意識が欠落していたなって思うんです。

簡単にいうと「分かってもらえると思ってた」ってやつです。

「分かってもらえると思ってた」の正体は「妻と自分の同一視」なんだろうなって思うんです。

妻の文脈から世界を眺める

「妻と自分の同一視」から少しづつ逃れることで、ぼくは妻との関係をゆっくりとですが、改善させることができるようになってきました。

「妻と自分の同一視」から逃れるためには、「妻の視点で、妻が見ている世界を感じるように見る」ことが必要になります。

それが、「妻の文脈で世界を眺める」ということだと思うんです。

子どもが生まれてからの妻の生活がどのように変わったのか?

変わってしまった妻の生活によって、妻の心はどのように変化したのか?

妻が生活している環境を知り、その上で、妻がどのように感じるのかを正しく把握する。

そうすると、妻から言われる言葉のひとつひとつにも、納得がいくようになると思うんです。

人類学者は特定の民族の調査のために、何ヶ月も時には何年もかけて彼らの生活に入り込み、一緒に生活をすることで、彼らの文化を理解しようとするそうです。

このことって、ぼくは夫婦関係でも同じだなって思うんです。

いつも一緒にいる相手のことだからフィールドワークなんか必要じゃないって思ってしまいますが、お互いの生活スタイルがどんどん変わっていくので、それって、もう別の民族のようなものだと思うんですね。

妻のことを、別の民族や別の国の人間だと思って、先入観や自分の感覚を外した上で見つめるようになると、「妻が生きている世界」をなんの色眼鏡も無しに見れるようになると思うんです。

これを夫婦で実践されたのが、こないだの記事でご紹介したKさんだったんだと思うんです。

妻の文脈から世界を眺めることがなぜ難しいのか?

だけど、これって難しいんですよね。これが息を吸うようにできる人がいることも知っています。

これができる人って、たぶん妻との関係にも困らないし、その人の妻もおそらく困ってないと思うんですね。

だけど、ぼくみたいに意識をしないとできない人もいて、たぶんですがそういう人の方が多いんじゃないかって思うんです。

なぜ「妻の文脈から世界を眺める」ことが難しいかというと、どうしても自分の主観が入ってきてしまうんですよね。

言いたくないけど、こっちも妻に対する不満があるわけですよ。

「何度も(やって欲しいことややめて欲しいことを)言ったよ」と妻は言うけれど、そんなに言われてない気がするとか。

こっちの言い分を全然妻が聞いてくれないとか。

話し合いをしようとしても、妻が自分の意見をぜったいに曲げないとか。

仕事や家計のプレッシャーもある中で、家事も育児も妻のケアも完璧にはできないとか。

そういう主観が混ざってしまうと、なかなか妻の視点に立って、妻の文脈を理解しようとすることが難しくなりますよね。

物事を考えたり、意思決定したりするときのフレームワークにも、この主観が混ざり込んでいるので、家族に関する決め事を話し合うときにも、どうしても自分の文脈で話をしがちです。

ましてや、妻が浮気をしたことがあったりすると、なかなか自分の文脈から外れることが難しいですよね。

だけど、ぼくはそれでも、「妻の文脈から世界を眺める」ことが妻との関係改善には有効だなと思うんです。

妻がなぜそのような考えを持つようになったのか?

その思考の海に落ちていき、海底に落ちている妻の思考の断片を拾い上げ、そこに思いを馳せる。

海に潜っている間はとっても苦しいけれど、海から陸に上がった時には、きっと見えている世界がまったく変わっているはずです。

自分の苦しみに囚われずに、妻の感情を自分のもののように感じられるはず。

その感覚は、妻を自分の延長線上と捉えていた頃とは、まったく違うものになるはずです。

少なくともぼくはそうでした。

妻との関係に悩む方の参考になれば幸いです。

Podcastでもこの話題について話していますので、合わせてどうぞ。

こっちの放送は、妻と一緒に同じような話題について話し合ってみた放送です。

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妻との関係に悩む男性向けに、オンラインでカウンセリングを行なっています。

妻との関係改善を本気で取り組みたいという方はご連絡ください。ぼくが一緒に伴走します。

実際に妻との関係を改善できた方のインタビュー記事はこちらです。読んでいただくとイメージが掴めるかと思います。

Podcastでも、夫婦関係について発信をしています。こちらも合わせてどうぞ。

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