BEAMSがオストメイトと開発!こだわりの湯浴み着ができました♨
秘密結社共同管理人のれなです。改めまして、きょうは、数年ごしで取り組んできたこちらのプロジェクトについてみなさんのお時間を頂戴して少々おしゃべりをさせてください!
YUAMIアイテムbyBEAMS 販売スタート!
今月(2024年6月)、BEAMSが、オストメイトなど人の目が気になって銭湯や温泉、スパなどに行きづらい方々のために”湯浴み着”を開発、販売を始めました。
実はコレ、3年ほど前に私たち『オストメイトといっしょ!秘密結社アッと♡ストーマ』からBEAMSさんに「一緒になにか面白いことができませんか?」とご相談をもちかけ・・・いろいろなアイディアを検討する中で「公共のお風呂に入るときに人の目が気になる」というテーマに注目⇒「よし!ならば、”湯浴み着”を作ろう!」と立ち上がったプロジェクトなのです。
以来、結社からはオストメイトはもちろん、乳がんを経験した人、皮膚のお悩みがある人、大腸外科のドクター、装具メーカーに勤める人、お風呂が好きな人、ソーシャルなプロジェクトが好きな人などなど多種多様なメンバーが自主的に参加し、開発に協力してきました。
今回開発していただいた”湯浴み着”は2種類!
①それぞれの好みや体の隠したい場所に応じて腰まきやホルターネックなど4通りもの着用方法をできるyuami multi cloth
https://www.beams.co.jp/item/tokyocultuart/underwear/71260001152/
軽くて水はけのよい素材を使用。裾のスナップボタンをとめると、パンツタイプになるため、湯につかっても裾が浮いてくることがありません。全体をポケットに織り込んでコンパクトに収納することができるデザインも魅力です。
②ウエストポーチやショルダーバッグのような感覚でストーマの周辺だけを隠せるyuami bag。
https://www.beams.co.jp/item/tokyocultuart/underwear/71610008152/
試着したオストメイトのメンバーによると、肌にあたる部分はメッシュ素材で肌触りもよく、パウチがすっぽり入ります。また、ファスナーを開けるとパウチの状態をダイレクトに確認できるので、ストーマの位置を気にせず、安心して使えるそうです。ポケットには鍵などもいれられます。
なぜ”湯浴み着”を開発するの?
オストメイトの方は、病気や障害などでおなかにストーマ(人工肛門や人工ぼうこう)を作っていて、そこに、袋状の”パウチ”という装具を貼りつけて排せつ物を受け止めています。服を脱ぐと腹部の”パウチ”が見える状態になります。
入浴用の目立たないサイズのパウチや、パウチごとカバーできる肌色のシールなどが販売されているものの、公衆浴場などにでかけて行くのにハードルを感じている方もいます。
たとえば、若い女性オストメイトの会ブーケの2021年のアンケートによれば、6割以上の人が「ストーマが理由であきらめていることがある」と回答していて、「温泉・公衆浴場」はそのトップに。
このことは、私も、テレビディレクターとしてオストメイトになった大学時代の先輩の取材をさせて頂く中ではじめて知りました。その後も「周囲に気を遣わせたくないのであまり公衆のお風呂にはいかない」という当事者の方の話を聞きましたし、中には銭湯やジムなどで「オストメイトであることを理由に入浴を断られた」という話もありました。周囲の誤解や理解不足が、オストメイトの方の公衆浴場へのハードルをさらにあげている可能性もありそうです。
こうした中、国も、オストメイトの公衆浴場の入浴について理解を求める発信をしたり、乳がんで手術された方などを例示してポスターを作成し、入浴着を着用した入浴への理解を広げようとしたりしています。
必要な人が、”湯浴み着”を着てお風呂に入れる文化を育てたい
そんなわけで、私たちも、BEAMSが開発してくれた”湯浴み着”とともに、”その湯浴み着で入浴できる場所と文化”を育てていくことをプロジェクトの目標にしています。
その最初の一歩に、と考えているのは、
今回開発した”湯浴み着”をお披露目するイベントです。
第一弾は7月26日(金)高円寺の小杉湯の協力を得て開催予定です。協賛メーカーのご支援でBEAMSの開発した”湯浴み着”を無償で貸し出します。
営業時間外の貸し切りでの開催で、参加には事前申し込みが必要です。詳細はイベントおしらせ記事をご覧ください。
今回、BEAMSの開発した”湯浴み着”を導入してもよいとお考えの銭湯、温泉、スパなどの関係者のみなさま、自分の通っている施設に導入してほしいと思っているオストメイトなどのみなさまやそのご家族のみなさま。そうした施設に”湯浴み着”を普及するお手伝いをしたいという企業のみなさま。病院などでのニーズもあるのではないかと思っています。
ぜひ一緒に、”湯浴み着”を必要とする人もそうでない人もお互いに心地のよい、Yuami文化を作っていきませんか?
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(参考データ)
今年1月の能登の震災後には、オストメイトの入浴について理解を求める呼びかけをWOCナースなどから構成されるNPO、SIUPが行っています。
また、2019年の日本オストミー協会の調査では、「公衆浴場を利用しない」と回答したオストメイトの方は4割近くに。さらに去年の調査では6割を超えました。
公衆浴場を「利用しない」と回答した方の割合が大きく増えた理由については詳細の分析が必要ですが、利用しない理由としてこの調査では以下のようなものがあげられています。
災害時などには自宅で入浴ができなくなる可能性もあります。公衆浴場はくらしのインフラともいえる重要な場所。必要とする人がだれでも必要とするときに入浴できるといいなぁと思います。
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※アッと♡ストーマの記事や活動はメンバー個人のものであり、所属する組織や団体とは関係ありません。
※『オストメイトといっしょ!秘密結社アッと♡ストーマ』誕生経緯についてはこちら。
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