見出し画像

#4 青春はデコパウチとともに【2】

オストメイトといっしょ!秘密結社 アッと♡ストーマ管理人のれなです。家族に記事を見てもらって感想を聞いたら「長い!」と言われてちょっと凹んでいますが、めげずにいきます。

さて、#3では、メンバーのみんなにAHA展という美術展に応募しよう!と呼びかけたという入口までお話しました。今回はいよいよその舞台裏です。

応募要項が理解できない問題勃発!

目の前には、どう考えても自分たちのためにあるかのような美術展の募集要項が…そう、結社最大のチャンスの到来です。

しかし。その中身にきちんと目を通し始めた途端、暗雲が立ち込めます。

AHAとは

あれ、私たちって若手芸術作家に入るっけ笑?

そう、募集要項をみてみると、まず応募資格からあやしい・・・が、しかし、美術作家に公式の資格があるとも思えないので、クリアしたことにしてパスします。

次にぶつかったのが作品のサイズ。

応募要項

10号サイズっていったいなんぼ笑!?検索すると長辺は53センチということはすぐに出てきましたがどうも短辺の長さはまちまちの様子。しかも、一方でテーブル二つ並べて20号以上も展示できると書いてある。結局、私たち、どんなサイズに収めればいいの??!

美術展なんてこれまで私自身、縁がなかったし、デコパウチを作るメンバーも本業は美術とは関係ないメンバーばかり。いったい誰に尋ねればよいのか、しばし呆然。

そもそも私たち、アッと♡ストーマは、Facebookグループが母体。全国あちこちにメンバーが住んでいるため、応募にあたり「みんなの作るデコパウチをひとつの作品にまとめる」という工程が必要でした。想定していたのはテグスによる一体化。担当番組の収録で数百のパウチをカラフルに彩り、テグスでまとめて宙に浮かすという手法でデザイナーさんにスタジオを組んでもらっていたため、それを応用すればなんとかなるだろうと考えていたのです。だから、コロナ禍でいますぐまとめる作業はできませんが、もし作品のサイズについて課せられた制約があるのであれば、それは完成形を想定するにあたりとても大事な部分に思えました。

これはどうしてもプロが必要だ。。。もう一度、メンバーの顔を一人一人思い返します。

あぁ!一人いました、本物のアーティストが。

私の地方局勤務時代の同僚で今は北陸の某県を拠点に画家として活動するせきぐっちゃんです。デコパウチのプロジェクトには関わっていませんでしたが、姉御肌で頼りになるキャラクター。そのせきぐっちゃんも、今回の応募自体は面白がってくれました。しかし。そもそもどんな目的で応募するのか、存在に気づいてもらうためにはどんな舞台を探すのがいいのか。繰り出すアドバイスはどれも的確で、準備不足であるという自覚がいまさらぐっと押し寄せて膨れ上がります。

イヤ、正直仕事もたてこんでいるし、やっぱり今回はあきらめようか。

そう思いかけたとき、浮かんだのは、「凄いものみつけてくるなーと感心しましたわ」というデコパウチ制作メンバーの反応や、お互いのパウチの出来をみて楽しそうに合いの手をいれあっているみんなの様子でした。いや、これ、もう、やめたい、なんて、言、え、な、い、よ!絶対!!

”デコパウチ”しているみんなの心の機微を伝えたい

そもそも。私たちに失うものはない、わけよね?

そう、ちょっとがんばりさえすればいいのであって、守りに入るべきものなど結成してまもない私たちにはなにもありませんでした。覚悟を決めた私は共同管理人のさゆりさんに「やっぱり美術展、挑戦しようと思う」という連絡をし。早速みんなの作品のピックアップにとりかかったのです。

このとき、私の中ではすでに割とねらいははっきりしていました。作品としてのビジュアルや完成度ももちろんですが、それぞれのデコパウチにこめられた物語をうまく拾いあげ、作品全体として、オストメイトのみんなの「よりゴキゲンに生きよう」という心の機微みたいなものが、デコパウチとともに最大限の形で世の中に放たれたらいい。そんな思いでした。

さぁ、肝心のデコパウチ。きょうはちっとも現物をご紹介できませんでしたが、次からはほんとにお披露目です。お楽しみに!(焦らすにもほどがあります・・ね。)

※こちらの活動は管理人個人のもので、所属する組織とは関係ありません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?