SEO、SEM関連のSaaSサービス企業、SEMrush セムラッシュ( $SEMR ) は、業界の覇者になれるのか?
こんにちわ
先月、SEOを中心とした企業のオンラインマーケティング支援サービスをSaaS形式で提供する「SEMrush Holdings( $SEMR )」がNYSEに上場しました。やや注目度が低そうな会社ですが、どんな企業か気になり調べてみました。
文章が長いので、先に結論を書いておきます。
■ 2020年度の売上は$1.25億ドル、粗利率 76%、CAGR(年平均成長率) 50% (2016年〜2020年、なお19→20は35.6%)
■ 有料アカウント数は、67,000(y/y +13,000)、ARR(年間経常収益)は、1億4,420万ドル(y/y +4160万ドル)、なお無料アカウントは 404,000人以上
■ 成長のためには、競合企業がひしめく中、どれだけ差別化していけるかが鍵(そのため現在は広告・マーケティング費用が高い)
■ ただし、SEO関連の分析サービスでは現状TOPのよう
■ SaaSといっても年間ではなく月額プランを選ぶ人が78%いるため収益の安定性は他サービスと比べ低い(=導入は容易)
■ まだ赤字企業(マーケコスト高)のため、将来を見据えてみる必要がある
ということで、まず会社のIRページに飛び、(プレゼンテーション資料がない😭)渋々S-1を眺めることにしました。まず最初に、今回の上場にあたる幹事会社はどこだろうということでチェックしました。
お!そうそうたる顔ぶれ!?ということでちょっと興味が沸きました。
ただ正直、SEO検索なんて、世の中出尽くした感があって、そこまでニーズあるのかな? と思いました。「googleアナリティクス」だってあるし、「SimilarWeb」(←近日上場)とかもあるし、色々な無料のサービスが溢れているのでなんで今更?と思ったわけです。ということで、S-1を読むよりもまずは使ってみようと思い、プレミアムサービスが1週間無料でお試しができるということで登録してみました。
こちらがログイン後の画面(日本語)です。
そこには、SEO、ローカルSEO、広告、ソーシャルメディア、Content Marketing、競合調査という項目が並んでいます。
まずは、「peloton」を観てみようと思い検索しました。
お、みやすい!そして下にカーソルを進めると・・
ダッシュボードがかなりまとまっていてみやすいです。
また、下記のような感じで、ユニークユーザーの推移もわかります。Pelotonの場合は、ここ数ヶ月、月間630万アクセス前後を推移していました。
ちなみに、他のサービスも調べてみました。例えば、コロナが明けて、使われなくなっていくのではと考えられているzoom。2月にユニークユーザーが一段階あがり、まだまだ使われていることがわかります。
と、こうしたように、企業内のマーケティング担当者的な視点からみても、網羅的に1枚にまとまっていて非常に便利なサービスだなと思ったわけです。
さらにそれを利用している企業が会社のwebサイトにありましたので、ピックアップすると、テスラ、アップル、デカトロン、P&G、ナイキ、IBM、ウォルマート、アマゾンと名だたる企業が名を連ねています。とりわけ、P&Gが使っているという点が響きました。
ということで、みていきましょう!
なお、以降の内容は、「SEMrush」について唯一と言ってよいほど分析した記事がSeeking Alpha にありましたのでこれも参考にしながら分析していきます(2021/4/13時点)。
1 どんな会社?
まず、紹介のYouTube動画です。2019年に日本の代理店としてしたこともあり、すでに日本語での紹介サービスもあります。
これらをみるとマーケターを支援するサービスということになります。「online visibilty」というのがキーワードのようです。会社の説明には以下のようなことが書いてあります。
私たちは、世界をリードする"オンライン可視性"管理SaaSプラットフォームであり、世界中の企業が適切なコンテキストで適切なオーディエンスを特定し、リーチできるようにします。
オンラインでの可視性は、検索、ソーシャルおよびデジタルメディア、デジタル広報、レビューWebサイトなど、さまざまなデジタルチャネルを通じて企業が消費者とどの程度効果的につながるかを表しています。当社独自のSaaSプラットフォームにより、数億の固有のドメイン、ソーシャルメディアプラットフォーム、オンライン広告、およびWebトラフィックから収集された数兆のデータポイントを集約および強化できます。これにより、お客様はトレンドを理解し、独自の実用的な洞察を導き出してWebサイトやソーシャルメディアページを改善し、関連性の高いコンテンツをチャネル全体でターゲット顧客に配信して、高品質のトラフィックを促進できます。
ここに全てのポイントがまとまっています。
現在50以上の製品(これにはツールやアドオンを含みます)をリリースしています。142カ国に展開しており、起業して12年たち、従業員は5カ国で980名超です。
売上は、1億4400万ドル、有料顧客は67,000アカウント以上、76%の粗利率、3700万ドルの資金調達。そして、CAGRは50%、ドルベースでのリテンションレートは114%、が、収益は赤字700万ドル。
■ SNSの状況
デジタルマーケティングの会社なのですから、そうしたSNSは強いのではと思い、調べてみました。
● twitter 14.3万 フォロワー
● Facebook 19.5万 フォロワー
● Instagram 5.95万 フォロワー
● YouTube 8.26万 フォロワー
なるほど・・。どれも運用はきちんとされており、特にYouTubeでは利用解説動画がたくさん出ています。
このYouTubeのSEO動画は100万再生を超えています。どうやらツールを使いこなすのが大切なので、どのSEOサービスも導入後どのように使いこなすか?使いこなしていけるのか?ということが継続のポイントなのだなと感じました。
そして有料アカウントの数とYouTube登録者数が同程度なのでこれが代替の指標になりそうです。
■ 歴史
SEMrush の歴史についてもS-1から記載します。
2008年:Oleg Shchegolev と Dmitry Melnikov によって設立
2010年:1,000人を超える顧客を獲得
2012年:SEOソフトウェアへの拡張を開始し、Position Trackingを立ち上げ、ペンシルベニア州フィラデルフィアの近くに最初の米国オフィスを開設
2014年:サイト監査ツールによるSEO機能の継続的な拡張を実施
2015年:顧客が10,000人を超え、ソーシャルメディアツールを立ち上げ
2016年:コンテンツマーケティングおよびデジタルPRツールを発表
2017年:Siguler Guff&Companyと提携している事業体が主導する最初の資金調達ラウンドを完了し、ユーザーの追加やプロジェクト共有機能を追加し「ベストSEOソフトウェアスイート」で米国と英国の検索賞を受賞
2018年:Greycroft と e.ventures が主導する別の資金調達を完了し、本社をマサチューセッツ州ボストンに移転し、テキサス州ダラスにオフィスを開設し、ARRで5,000万ドルを超え、最初のアドオンサービスでLocal Listingsを開始
2019年:50,000人の顧客とARRで1億ドルを超え、2番目のアドオン製品であるCompetitive Intelligenceを開始
2020年:Amazonマーケティングの新製品であるSellerlyを発売し、European Search Awardsによる「Best SEO Software Suite」や「Best Search Software Tool」などの複数の賞を受賞し、世界中の従業員数は900人を超えた
さらに、2020年8月に、ポーランドに拠点を置く広告および広報テクノロジー企業であるProwlyを買収しました。
2021年1月、JPモルガン・チェース銀行との間で、4,500万ドルのリボルビングクレジットファシリティを契約。
■ サービス内容
「SEMrush」のSaaSのサービスの価格帯は基本的には3種類です。
まずスタンダードの有料版「Pro」(月額 $120)、機能が充実したSMB(中小企業)向けの「Guru」(月額 $230)、そして代理店やEコマース企業のスペシャリスト向けの「Business」(月額 $450)です。年間契約だと16%引きで利用できます。ただし、2020年12月時点では、78%のアカウントが月間契約を選択しており、長期間での契約は少ないようです。
僕が試しにProを使って色々調べようとすると、ここからはGuru以上のサービスというような案内が出てくるので、戦略的に使うのであれば、Guruがスタンダードなのだと思います。
彼らは、過去12年間にわたってテクノロジープラットフォームを開発してきました。 現在、SEO、SEM、コンテンツマーケティング、市場調査、広告調査、ローカルマーケティング、レポート、ソーシャルメディア管理、デジタルPR全体で、50を超えるデジタルオンラインでの可視性製品、ツール、およびアドオンを提供しています。そして、それらを使いこなすには上位の契約が必要になります。
データは、自分たちのAPIによる収集、サードパーティからのデータ購入など様々な方法で集めます(ユーザーの利用、cookie含む、データはクレンジング)。12年間の開発の結果、2億を超えるドメイン、200億のキーワード、1週間に数十億のイベントからのクリックストリームパネルデータ、33兆を超えるバックリンクがあると言われています。そして、 1日に平均170億を超えるURLがクロールされ、3億1,000万を超えるGoogleディスプレイネットワークバナー広告、10億を超えるデータが含まれます。それに加え、ソーシャルメディアネットワークから収集されたさまざまなデータがあります。
実感値としては、よくわかりませんが、世界中のデータをクローリングしていることになります。
■ サービスの特徴
SEMrushの使う大きなメリットの一つは、サービスの包括性「オールインワンSaaSソリューション」です。先ほど述べた、SEO、SEM、コンテンツ、広告、競争力のある調査、SMM、デジタルPRなど、オンラインの可視性の重要な側面をすべてカバーしていきます。つまりコンテンツマーケティングを行うものにとって必要なデータを全て揃えているのです。
そのサポートの一例としては、サードパーティと統合されたエンドツーエンドのワークフローがあります。プラットフォームは、データ、ワークフロー、およびレポート機能に関するさまざまなシームレスなサードパーティ統合を維持し、オンラインの可視性を最適化するためのすべての重要なステップを管理できるようにしています。注目すべき統合サービスとしては、Google Analytics、YouTube、Facebook、Twitter、Domo、Yext、そしてMicrosoft Outlook などがあります。
また、直感的で使いやすいプラットフォームを推進(「オンラインでの可視性の実現」)するために、使いやすいダッシュボード、レポートビルダー、プロジェクト共有、タスク管理機能を開発しました。そうした機能により、直感的で最新のカスタマーエクスペリエンスを通じて利用者の分析プロセスが合理化され、社内チームがシームレスに連携して企業の管理が可能になります。
それにより、SEMrushは、非常に魅力的な価値提案ができるようになっています。それは、企業がオンラインデータを可視的に、そして効率的に管理し、それにより、トラフィック獲得コストを削減し、消費者エンゲージメントを促進し、複数のサードパーティベンダーの管理に関連するコストを最小限に抑え、新しい顧客を獲得しやすくします。
■ 従業員と拠点
2020年12月31日現在、米国177名、ロシア640名、チェコ共和国87名、キプロス27名、ポーランド30名、その他の国18名の980名を超える正社員がいます。 そして、運用の観点からいくつかの子会社を作って活動を行っています。
構成割合としては、Sales & Marketingが308名、Product and Developmentに348名属しているそうです。
主要な開発・研究拠点は、アメリカの他に、チェコ共和国のプラハ、ロシアのサンクトペテルブルク、キプロスのリマソール、ポーランドのワルシャワに4つがあります。また、バージニア州アッシュバーンとジョージア州アトランタで2つのデータセンターを運営しています。
■ 利用者数と収益の伸び方
SEMrushはフリーミアムのビジネスモデルを利用しています。ユーザーは無料トライアルにサインアップし、その後に、月額または年額のサブスクリプションにアップグレードすることをリコメンドする形で顧客を伸ばしています。
2020年12月の時点で、142か国で404,000の無料アカウントと、67,000の有料アカウントがあります。それによるARRは1億4,420万ドルでした(売上/アカウント= 売上単価2152ドル/年間、179ドル/月間)。
同社は Prowly、Sellerly、および Competitive Intelligenceといった独立した製品を持っており、これらを使用して、有料の顧客をアップセルし、より多くの収益を上げることができます。 さらに、同社は人気のあるアフィリエイトプログラムを提供しており、製品のユーザーは他の人にプラットフォームを紹介することで最大200ドルを稼ぐことができます。
顧客単価に関しては利用する期間が長くなればなるほど上がってくるのだそうです。下記は、契約開始時期に応じた収益のグラフです。
■ ケーススタディ
ただ、実際どのように使えば良いかわかりませんよね。いくつものケーススタディが掲載されていたので、2つほど抜粋します。
TransferWise
✔️ 状況
TransferWiseは、2011年に設立されたピアツーピアの送金サービスで、顧客は複数通貨のアカウントを簡単に管理し、50を超える異なる通貨で国境を越えて送金できます。 TransferWiseは、顧客獲得コストを最小限に抑え、各マーケティングキャンペーンがプラスのROIを生み出すことを保証する必要がありました。 Semrushを使用する前は、TransferWiseにはブランド以外のオーガニックトラフィックの獲得と育成を支援するSEOチームまたはSEO戦略がありませんでした。
✔️ SEMrushソリューション
TransferWiseは、オーガニックトラフィックの増加を促進する方法、競合他社が行っていること、より良いコンテンツを作成する方法、およびどの製品を理解するかをよりよく理解するためにSemrushに注目しました。
TransferWiseのマーケティングチームは、キーワードマジックツールとSEOコンテンツテンプレートツールを活用して、最適なトピックと記事の構造を定義し、コピーライティングチームがオーガニックウェブサイトのトラフィックを増やすための効果的なコンテンツに変えるためのコンテンツブリーフを作成しました。
✔️ 主な利点
私たちのプラットフォームを実装した後、TransferWiseは1年以内に作成されるコンテンツの量を4倍にし、四半期ごとに5つ以上の言語で200以上のインパクトのある関連コンテンツの記事を作成しました。
最新のトラフィック推定によると、TransferWiseは、24か月以内にオーガニック検索トラフィックをほぼゼロから1,000,000以上の検索結果に増やし、1,900万以上の検索結果に増やしました。さらに、TransferWiseは、顧客獲得コストの目標を維持しながら、12か月以内にオーガニックトラフィックを1,000%増加させました。
モナシュ大学
✔️ 状況
モナシュ大学はオーストラリア最大の大学であり、幅広い研究オプションと広範な研究成果があります。大学のウェブプレゼンスは同様に大規模なエコシステムであり、分散型ウェブサイトモデルによって管理され、数百のサイト、サブサイト、およびサブドメインにわたって65,000ページを超えています。
Semrushの前は、MonashはSEOをサードパーティにアウトソーシングしていました。そのため、大学は検索結果の可視性が制限され、個々の学部のサブサイトへのオーガニックトラフィックの促進を制御できませんでした。
✔️ SEMrushソリューション
Monashは、市場で入手可能な製品ソリューションを調査した後、デジタルマーケティング機能の構築を支援するためにSemrushを選択しました。
Monashは、競合調査ツールから始めて、他の競合大学と比較した場合、大学のトップレベルドメインが検索エンジンの結果ページで上位にランク付けされていないことを発見しました。
Monashは、サイト監査ツールを使用して技術監査を実行しました。 彼らは、リダイレクトチェーンとループ、複数のURL、欠落しているカノニカル、altタグ、壊れたリンクの修正に加えて、HTTPSWebページを実装する必要性を特定しました。 これらの問題に対処することで、ユーザーエクスペリエンスが向上し、大学のページのクロール性が向上し、検索ランキングが向上し、バウンス率が低下しました。
さらに、Monashはキーワード調査を利用して、コンテンツのギャップを特定し、効果的なWebサイトコンテンツを作成しました。
✔️ 主な利点
Monashは、当社のプラットフォームを使用して、メインドメインのオーガニックトラフィックの増加を46万回のユニーク訪問から100万回以上に倍増させることができました。これは12か月足らずで117%の増加です。
Monashはその後、私たちのプラットフォームを大学の他の部分に展開し、大学全体で補完的かつ効果的なコンテンツマーケティングを推進するために、30の新しいプロジェクトに100人以上の従業員が従事しました。
2 市場規模
では次に、SEMrushの潜在的な市場ポテンシャルはどの程度あるのでしょうか?
SEMrushは、現在の平均顧客支出レベルに基づいて、オンライン可視性管理SaaSプラットフォームの年間グローバル潜在市場機会は現在 130億ドル であると推定しているそうです。この見積もりは、中小企業(従業員数500人未満)と大企業(従業員数500人以上)の数に基づいて計算されたそうです。
<参考資料>この記事にあるOECDをベースにしたグラフを参考にすると アメリカ、ドイツ、ブラジル、日本、イギリスまでの上位5カ国で大企業(250名以上)は約7万社あり、中小企業では、上位5カ国で、約1,670万社あります。中小企業がいかに多いかがわかります。
■ 市場規模の算出方法
SEMrushの現在顧客は、約94.9%が中小規模のカテゴリーなどに属しているそうです。また顧客の単価は、中小企業が、1企業あたりARRが2,000ドル、大企業はARRが4,200ドルだそうです。
※2020年時点で、収益の約54%が米国外の顧客からのものであり、国際的な機会は少なくとも米国と同じくらい大きいと考えているそうです。
平均ARRを利用して、可能性のある企業候補数をかけていきます。なお、前提として、中小企業セグメント(従業員数20人未満)ではオンライン浸透率が50%、中規模企業セグメント(従業員数20〜499人)および大企業セグメントでは100%浸透していると仮定します。
※ただし、COVID-19のパンデミックに対応して、中小企業はオンラインで事業をシフトし続けているため、中小企業セグメントの50%のオンライン普及率の見積もりは控えめであると考えています。
それで計算すると、130億ドルの市場規模となるそうです。そのうち大企業の顧客が占める割合は、1億5,000万ドル(全体の1.1%)と推定されます。
もし中小企業も100%の浸透率を想定した場合、当社の世界の年間潜在市場機会は(130億ドルではなく)200億ドルを超えます。
つまりは、大企業というよりも中小企業でいかに多く使ってもらえるようになるか、ということが収益を伸ばしていくポイントとみているようです。
現在の年間経常収益は1億4400万ドルであり、SEMrushはその潜在能力のほんの一部(1%程度)で利用されています。
■ インターネットの利用時間
マクロでみた際にどの程度この市場が成長するのかということも捉えておく必要があると思います。Internet World Statsによると現在49億人以上のインターネットユーザーがおり、GlobalWebIndexによると、世界中の消費者が1日平均6時間半以上オンラインで過ごしているとされております。そして、16〜64歳の個人の調査によると、デジタル消費者の97%が2020年の第1四半期にソーシャルメディアを使用しており、デジタル消費者はソーシャルネットワークとメッセージングアプリに1日平均2時間22分を費やしています。
また、Grand View Researchのレポートによると、2019年のデジタルマーケティングソフトウェアの市場は438億ドルで、2020年から2027年の間に17.4%のCAGRの成長が見込まれています。
■ SEOサービスを利用する企業の流行(ポテンシャル)
企業とユーザーとの間のやり取りがオンラインに移行し続けるにつれて、企業のオンラインの可視性を管理することが重要になっています。加えて、デジタルチャネルの増加により、企業はオンラインでの存在感を高め、さまざまなメディアを活用しユーザーの関心を高めれるようになりました。
しかしながら、企業がユーザーから発見され、顧客と関わりを持つことはますます困難になっています。そして、現状、ほとんどの企業は、これらの多様なソースからの膨大な量の断片化されたデータを効果的に取り込み、集約、処理、分析して実用的な洞察を引き出すためのテクノロジーやリソースがありません。
企業は、検索エンジン最適化(「SEO」)、検索エンジンマーケティング(「SEM」)、コンテンツマーケティング、ソーシャルなどオンラインの可視性の個々の側面に対処しようとすることはよくあります。そこに、メディア管理(「SMM」)、デジタル広報(「PR」)、競合他社の情報など完全に統合されたソリューションがあれば、長期的なトラフィックの改善を促進する可能性が高くなります。
そして、こうした改善を行うことによる効率的な消費者獲得により、企業は販売およびマーケティング費用の長期的な投資収益率(「ROI」)を拡大し、推進することができます。
企業は、有料広告、ソーシャルメディア、デジタルPR、所有メディア、SEOなど、多くのデジタル戦略を利用してオンラインの認知度を高めています。しかしながら、もし単一の戦略にフォーカスしてしまうと、オンラインの可視性を最大化するには不十分となり、デジタル投資で意味のあるROIが得られない可能性があります。
有料広告は即時のトラフィックを促進するのに効果的ですが、彼らのウェブサイトの利用には費用がかかり、新しいコンテンツで定期的に更新する必要があります。
ソーシャルメディアとデジタルPRは、長期にわたって持続的なトラフィックと意識を高めるのに効果的です。しかし、ソーシャルメディアのインフルエンサーやジャーナリストとの関係に投資するには、かなりの先行時間とコストが必要です。
企業のサイトとキーワードが検索エンジンでランク付けされると、そのようなランク付けは長期間維持され、長期的なトラフィックを促進します。ただし、コンテンツを作成し、主要なカテゴリ全体で検索エンジンで有利なランクを獲得するには、かなりの時間がかかります。
その結果、企業は、有料広告、ソーシャルメディア、デジタルPR、所有メディア、SEOを組み合わせた包括的な戦略を利用して、デジタル支出の長期的なROIを促進し、Webサイトへのトラフィックを最大化することが必要となってきます。
次の図は、上記のさまざまなデジタル戦略(および全体的なオンライン戦略の利点)を利用して企業のWebサイトへのトラフィックを生成するために必要な相対時間の例を示しています。そうした風潮がSEMrushの導入の後押しになるのではないかと考えています。
※この図は、SEMrushの経験と見積もりに基づいており、特定の期間をカバーしたり、そのような戦略によって生成されたトラフィックの量を定量化することを意図したものではなく、トラフィックまたは時間の実際の経験を表したり測定したりするものではありません。
3 現在の売上
以上長くなりましたが、SEMRushのビジネスの大枠は見えてきたと思います。では、実際の売り上げはどのようになっているのでしょうか?
文字が小さくすみません。。。
SEMrushの2020年における収入(revenue)は1億2487万ドルで、粗利益(gross profit)は76%、収益成長率は年次で36.4%です
なお、S-1の文章上では、その時点での加入者の状況に基づくARR 1億4400万ドルの売上を繰り返し主張していますが、決算分析においてはわかりにくいので無視します。
※ARRとは・・レポート期間の最終日現在で登録している有料アカウントに365(1年)を掛けた時点でのアクティブに収益を生み出しているすべての有料サブスクリプション契約の収益合計。キャンセルされない限り自動的に更新される毎月の定期的な有料サブスクリプションと、年間の定期的な有料サブスクリプションの両方が含まれます。
一方で、支出面をみると、販売とマーケティングに5450万ドルを費やすなど出費が続いています。
結果、粗利益は9,495万ドルですが、事業費用に1億100万ドルを費やしたため、純損失が(701万)ドルでした。売上高は前年比で約34%増加し、粗利益は約36%増加し、売上原価は約32%増加しました。
収益が増加しているのは良いことですが、収益のコストも同様の割合で増加していることは気になるところです。そして、 売上高とマーケティングは収益の約44%と比較的高い一方、研究開発は収益の約14%にすぎません(=裏を返せばマーケティング費が少なくなれば高い収益を得れるということになります)。
ユーザーの成長をみると、有料顧客は2019年の54,000人から2020年に67,000人と24%の増加を示しています。 そして、ユーザーあたりの年間売上収益は1,892ドルから2,123ドルに増加しました。
※経営陣は、これがユーザーに長期的な価値をもたらす能力を示しているため、これが主要な指標の1つ(ユーザーあたりのARRの増加)であると主張しています。
S-1の文書からの魅力的な主張を書き足すと、「2016年から2020年までの50%の収益CAGR」と「114%のドルベースの収益維持率」です。
なお、1億3,330万の発行株に基づいて、IPOを通じて調達された約1億6,000万ドルの現金を差し引いて、17ドル(※4/17現在)の株価で計算するとと、現在は約21億ドルの時価総額にになります。年間収益が1億2500万ドルの場合、企業価値(EV)/収益の倍数は17倍になります。
■ 売上のエリア別構成
収入の構成は海外の割合がとても多いです。アメリカ合衆国は45.8%、次に多いのがイギリスで、10.5%、そしてその他のエリアで43.7%を占めます。昨年と比べてもほぼ構成は変わりません。
ここから考えられることとしては、SEMrushの利用ユーザーは地域満遍なく世界中至る所にいること、そして、アメリカ合衆国でのポテンシャルは、まだかなりありそうです。
■ 四半期決算
収入は落ちることなく全ての期で前期比を上回っています。一方でそれに合わせてコストも増加しています(どこが弱いということもなさそうです)。そして、安定して赤字を積み上げています(累積赤字は3,580万ドル)。そして2020年12月度は、73.4万ドルまで下がってきました。
■ 売上をみていく上での補足
売上の考え方でいくつか補足が書いてありましたので記載しておきます。
✔️ 企業ごとの導入スピード
決済の慣習上から、中小企業は導入が早いが、大企業は導入まで時間がかかるそうです。ただし、ほとんどの顧客が中小企業なので無視して良いかと思います。
✔️ パートナー、代理店システム
次に、海外においては、パートナーの提携や販売代理店を通して営業・サポートを行っています。日本のみ独占的な販業者契約(オロが代理店)を結んでいますが、それ以外は非独占で結ばれています。
これらのパートナーや販売代理店のほとんどは、SEMrushの提供するプラットフォームおよび製品を補完する製品またはサービスを提供しています。一方、一部のパートナーは、当社のプラットフォームの特定の機能と競合するポイントソリューションを提供しています。
これらの紹介パートナーおよび販売代理点は、将来的に契約が終了すること、および競合他社または自社の製品またはサービスを販売することを推進する可能性があることはリスクであると書かれています。つまり、代理店や関連会社との関係を維持し、ブランド認知度をさらに高め、顧客の需要を生み出していくことが重要であると述べています。
特にSEMrushの場合、海外での売上割合が多いので非常に重要なポイントと言えます。
■ マーケティング方法
マーケティング方法にも触れておきます。
SEMrushは、自らの製品を利用して、オンラインでの可視性を管理し、見込み客にリーチします。さらに、オンライン広告、ウェビナー、ブログ、ポッドキャスト、電子書籍、カスタマーサクセススタディ、Semrush Academyなど、他のいくつかのオンラインマーケティングイニシアチブを使用して、ブランドを構築し、カスタマーコミュニティを形成します。
例えば、Semrush Academyは、3つの言語で40のコースを提供し、30万人以上の学生にサービスを提供し、13万以上の証明書を発行した無料のオンライン学習プログラムです。
Semrush Academyは、マーケティングコミュニティ内でのブランド認知度を高め、既存の製品の改善、新製品の進歩、ブランドの成長、およびマーケティングコミュニティとの関わりに使用するベストプラクティスとイノベーションをクラウドソーシングするのに役立ちます。
そして、見込み客を当サイトに引き付けた後、セルフサービスモデルを通じて顧客を当社のプラットフォームに誘導することに焦点を当てることにより、非常に効率的で手間のかからない販売アプローチを利用します。
多くの場合、お客様は当社の製品を無料で使用し始めるか、すぐに有料のお客様になるそうです。
では、次にSEMrushの成長戦略とリスクを考えていきます。
4 成長戦略とリスク
まず、最初にこの会社のプラスポイントは、2人の創設者 Oleg Shchegolev と Dmitri Melnikov が8500万株以上を所有することがあげられます。そのためスピード感の高い決断が行われていきます。例えば、2020年8月のProwlyの買収などもそうした決断によって行われています。
■ 成長戦略
その上で、彼らが考える成長戦略は、下記の通りです。
✔️ 新しい有料顧客の獲得(及び、無料顧客の有料顧客化)
新しい有料顧客を獲得するために、広告やマーケティングを行いまだ利用していない企業にアプローチを行います。新規ユーザーがアカウント登録すると、それに合わせたセルフサービスオンボーディングが実装されます。そのため、それが非常に効果的であると述べています。
また、無料の顧客(40万人)から有料の顧客への転換にも焦点を当てています。そのために、新しい製品や機能の革新と開発を続けます。
✔️ 顧客単価の増加
既存有料顧客の利用サービスの拡大を狙います。プレミアム機能および追加のユーザーライセンスを追加しようとしている既存の顧客からの収益は、引き続き増加すると予想されます。
✔️ 新しい製品と機能の革新と開発
オンラインでの可視性のための最大の独立したデータセットの1つを強化しながら、プラットフォームを強化し、新しい製品や機能をリリースするための研究開発に投資し続けます。私たちは、頻繁かつリアルタイムのフィードバックを提供する顧客と緊密な関係を維持しており、これを活用してプラットフォームを迅速に更新および最適化します。
新製品、ツール、アドオン、機能のリリースにより、有料顧客あたりのARRが2019年の1,892ドルから2020年の2,123ドルに増加しました。例えば、2019年の第1四半期にプレミアム Competitive Intelligence アドオンをリリースした結果、8四半期でARRで680万ドル以上拡大しました。
彼らが今後事業を伸ばしていく上で8つのビジネス上の指針をあげていました。
(i)実際のソフトウェアの欠陥がなくても動作し、
(ii)深く豊富なデータソースを維持し、
(iii)現在および将来のニーズの変化に適応する必要があります。つまり、新しいテクノロジーの開発、
(iv)機能の変化への適応、サードパーティアプリケーションプログラミングインターフェイス(「API」)との相互運用性の提供、
(v)お客様に価値を提供する補完的なサードパーティサービスとの統合の維持および開発などのお客様、
(vi)使いやすく、視覚的に心地よい、
(vii)組織内の複数の機能にわたってお客様に迅速な投資収益率を提供し、
(viii)優れたカスタマーサポートエクスペリエンスを提供します。
✔️ M&Aの促進
当社の経営陣は、戦略的買収を特定、評価、および実行するためのリソースを引き続き割り当てることを期待しています。例えば、Prowlyを買収したことにより、当社の技術的能力とソリューションの提供を拡大しました。デジタルPRソフトウェア分野への製品拡張を大幅に加速し、G2(ソフトウェア評価サイト)で定義されている4つの新しい製品カテゴリを製品ポートフォリオに追加しました。
■ リスク
続いてリスクを改めて確認します。
<収益安定化への課題>
✔️ 競争環境
同じビジネス領域には多数の製品が存在します。そのサービスの中にはSEMrush よりもインサイトが深いものもあります。オールインワンやネットワークでの強みは別として、SEMrushが同業他社に対して大きな競争上の優位性を持っているとは考えられません。
なお、それは、SEMrush がまだまだ若い会社であることを意味しており、今後大きくなっていくことが重要であることを示唆しています。そして、また、多大なマーケティング費用を現状は捻出しないといけないことを意味しています。
✔️ 新規有料顧客の獲得コストの変動
フリーミレニアムモデルを採用しているため、例え広告等を使い顧客を獲得しても、無料期間でやめてしまう可能性があります。そのため、いくら広告費を使ったからいくらユーザーを獲得できるという指標が安定せず変動しやすいです。
✔️ 海外の代理店との関係
前述でも記載してましたが、売上の50%以上はアメリカ以外から成り立っています。そのため、海外で販売する代理店との関係性は重要です。
✔️ 収益依存
SEMrushは、収益のほとんどすべてをSaaSプラットフォームから得ているため、プラットフォームの需要が減少した場合、収益の多様化は難しくなります。
✔️ 高い解約率
情報ソースは確かではないですが、解約率は5%程度あるのではないかと言われています。SEO、SEMツールは、Zoomやドキュサインのように企業同士のビジネスで必要なツールではないです。そのため、個々の企業内での利用になるため解約に対する摩擦は少ないです。また、大きなキャンペーンの時だけ利用しようといった考え方もあるので、常に流動的なリスクはあるかと思います。
<データソースの安定性>
✔️ データプロバイダーとの関係性
Googleなどのデータプロバイダーがサードパーティのサービスによるデータへのアクセスを停止する可能性があります。彼らは、SEMrushのプラットフォームを阻害し、マーケターにとってそのツールの能力を大幅に低下させるウェブスクレイピング(情報抽出)を防止する機能を導入する可能性があります。
✔️ 取得・利用メディアの利用規約・ガイドラインの更新
検索エンジン、ソーシャルネットワーキングサイト、およびその他のサードパーティサービスには、通常、利用規約、ガイドライン、およびユーザーが契約上遵守する義務のあるその他のポリシーがあります。
例えば、GoogleのGmailサービスには、スパムの送信、ウイルスの配布、またはその他の方法でサービスを悪用することを禁止するスパムおよび悪用ポリシーがあります。ProwlyとSEMrushのリンク構築ツールを使用すると、ユーザーは、マーケティングパートナーやアフィリエイトパートナー、ソーシャルメディアのインフルエンサー、ジャーナリスト、ブロガーなど、希望する受信者にメールを送信できます(Salesforceに似ている・・?)。そのリンク構築ツールでは、Gmailから直接メールを送信しているかのように、お客様がプラットフォームを使用してメールを送信できる、ようにしているためGmailの直接統合に依存しています。
✔️ Cookie等の収集ツールのエラー
ユーザーのWebブラウジングアクティビティのコンテンツに関するデータを収集するために、インターネットブラウザに配置される小さなテキストファイルやWebビーコン(総称して「Cookie」)などの様々なテクノロジに依存しています。
Cookieを使用して、セッション間のユーザー設定を保存し、Webサイトの訪問者が、Webサイトの安全な領域へのアクセスなどの特定の機能を使用できるようにします。また、統計を収集する際にも、統合するサードパーティサービスによって配置されたCookieを使用します。Cookieを介して情報を取得できない、または予想される条件で情報を取得できない場合、プラットフォームの運用に重大な影響を及ぼします。
ただ、そうした懸念は、SEMrushだけを対象としているものではありません。こうしたことを乗り越えていければ、これは今後の優位性にもなります。
ユーザー数が増え、ユーザーからより多くのデータを集めるにつれて、SEMrush のネットワークに大きな巨大になっていきます。顧客データを独自の市場データと組み合わせることで、アルゴリズムを改善し、ひいてはメトリックと分析の精度を高めることができ、差別化が可能にもなります。
✔️ データー獲得コストの変動性
クリックストリームデータ、検索エンジンデータ、オンライン広告データ、ソーシャルメディアからのデータ、その他のソースなど、独自にソースを取得したデータを購入する他のデータプロバイダーとの交渉による合意にも依存しています。
プラットフォームの機能レベルを維持または強化するために、将来的にデータプロバイダーと新たに交渉された契約を締結する必要がないこと、または価格設定を含むそのような契約の条件が保証されることはありません。
<その他>
✔️ 人材の取り合い
本社のあるマサチューセッツ州ボストンと、ペンシルベニア州ダラス、テキサス州プラハ、チェコ共和国、リマソール、キプロス、ロシアのサンクトペテルブルク、ポーランドのワルシャワで、優秀な人材をめぐる競争が繰り広げられています。
以上が、リスクとなります。
5 競合状況
次に競合状況を調べてみます。上記のリスクでも触れましたが、S-1でもかなりしつこく語られていました。
当社が事業を展開する市場は非常に競争が激しく、効果的に競争しないと、無料および有料の顧客を引き付けて維持する能力が損なわれ、当社の事業および経営成績に悪影響を与える可能性があります。
当社の製品の市場は細分化され、急速に進化し、競争が激しく、参入障壁は比較的低くなっています。
当社のオールインワンのサービスとしてのソフトウェア(「SaaS」)プラットフォームは、特定の顧客のニーズに焦点を合わせたソフトウェア製品やソリューション、またはポイントソリューションと競合します。例えば、検索広告と検索エンジン最適化(「SEO」)、マーケティング分析とソーシャルメディア管理(「SMM」)、マーケットインテリジェンス、およびWeb分析サービスのポイントソリューションと競合しています。
G2.com(「G2」)によると、SEMrush のプラットフォームは「すべてのセグメント」カテゴリのリーダーとしてリストアップされています。G2とは、中小企業、中堅企業、企業の各セグメントのレビュー担当者で構成されたサービスのレビューサイトです。
例えば、SEOのSoftwareでみると291のサービスが存在します(SEMrushが一番上でレビューコメント数も最も多い)。
G2は、ユーザーコミュニティから収集されたレビューに基づいて、さまざまな製品とベンダーをランク付けします(サンプルサイズとレビュー担当者の構成に関する特定の最小要件に従います)。また、オンラインソースやソーシャルネットワークから集計されたデータに独自のアルゴリズムを適用して、製品がランク付けされる0から100の範囲の満足度と市場プレゼンススコアを計算します。
そうした環境下の中にいつも晒されているため、もしランキングがかわってしまうと大きな影響があるかもしれません。そして、あらゆる分野でのサービスを提供しているために、様々なサービスと競合してしまうようです。
■ 「SEMrush」 vs 「Aherfs」
なお、SEMrushと同じように、「オールインワンサービス」で大きな競合の一社で「Aherfs」(シンガポール本社)があります。Facebook、ebay、shopify、linkedin、adobe、netflix などの名だたる企業が利用しています。
唯一の対抗馬とも言って良いですが、この2つのサービスがどのように異なるのか? 1年前に記載された記事ですが、こちらが参考になりましたので転載させていただきます。
SEMrush の強み
・無料で利用できる期間がある
・競合分析やキーワード分析、コンテンツマーケティングに便利
・ユーザビリティに優れている(レポーティング機能など)
・SEOツールの中で一番使い勝手のよいAPIを備えている
SEMrush の弱み
・API連携をするにはBusinessプランが必要。が、高額。(月額400ドル~)
・データが不正確な場合がある(GAとの照らし合わせでカバー可能)
・テクニカルSEOの分析は悪くないが、別に監査ツールが必要。
・SEMrushのバックリンクに関するデータベースには疑問が残る。
Ahrefsの強み
・業界一のバックリンクデータをもつ
・非常に機能的なキーワード拡張・競合分析機能
・広がるユーザーコミュニティと細かなサポート
・無料で使えるchromeの拡張機能(Ahrefsバーの利用)
Ahrefs の弱み
・API連携が貧弱
・高額
次に、googleトレンドでいくつかのサービスを比較してみます。「SEMrush」「Ahrefs」「SimilarWeb」「Alexa」です。
「Alexa.com」はAmazon(NASDAQ:AMZN)の会社で SEMrushと同じツールの多くを提供しており月額$ 149から提供しているそうです。
こうしてみると、SEMrushの独壇であることが伺えます。
■ 補足
カスタマイズされた個別ジャンル特化のサービスを提供する中小企業も多数あります。
例えば、「BuzzSumo」は、コンテンツのアイデアとユーザーエンゲージメントを分析するツールです。 「HootSuite」は、ソーシャルメディアの管理と投稿のスケジュール設定に特化したツールであり、「Ubersuggest」はキーワード調査を実行します。 したがって、オンラインマーケターは、豊富な選択肢を利用できます。
それらをすべて行う「SEMrush」のようなプラットフォームを選ぶことができますし、小さなツールから選んで選ぶことができます。
これらに加えて、Googleは、Googleアナリティクス、Googleキーワードプランナー、およびGoogle検索コンソールの形で独自の無料ソリューションを提供しています。Googleの場合は、データの多くはGoogle自体によって管理されているため、Googleの無料製品がこれら有料製品の必要性を危険にさらす可能性があると主張することができます。
ただし、Googleは検索トラフィックとキーワードに関する情報をあまり公開したくないため、その可能性は低いです。実際、グーグルはそのランキング方法についてますます秘密になっており、それはSEMrushのようなツールをより価値のあるものにする可能性を意味します。 また、Googleの製品はナビゲートが難しく、有料ツールほど直感的ではありません。
6 社長やメンバーは?
では、どのような人たちがこの会社を運営しているのでしょうか?
主要メンバーは40歳前後の方々です。
Oleg Shchegolev (Chief Executive Officer)
2012年10月から最高経営責任者、社長、および取締役会のメンバーを務めています。
2003年にサンクトペテルブルク州立工科大学でコンピューターサイエンスの理学修士号を取得。2004年からStriderという会社でSEOマネージャーを勤めていました。その後、2008年から幼馴染のDmitry MelnikovさんとSEMrushの開発を進めていたそうです。
Dmitry Melnikov(Chief Operating Officer)
2012年10月から最高執行責任者および取締役会のメンバーを務めています。
サンクトペテルブルク電気工科大学で無線工学の修士号を取得。その後いくつかの会社の起業(取締役)を経験し、2008年からOleg ShchegolevさんとSEMrushの開発に携わります。
Vitalii Obishchenko(Chief Product Officer)
2015年5月から最高製品責任者を務めています。
2004年から2008年までの4年間、SEOQuakeの開発をしていました。その後SEMrushに参加し、2008年から2013年の5年間は開発に携わり、2013年から2015年はProduct Owner、そしてChief Product Officerとなりました。
Delbert Humenik(Chief Revenue Officer)
2017年8月から最高収益責任者を務めています。
1992年からVerizon ( $VZ )に10年間務め、最終的にセールスバイスプレジデントを務めた後、Dex Mediaで、セールスゼネラルマネージャーを務め、その後 Paychex( $PAYX )でシニアバイスプレジデントを務めました。2010年には、Dex MediaのCOOとして復帰しました。そして、2017年SEMrushに参加しました。デラウェア大学で消費者経済学の人事学の理学士号を取得しています。
Eugene Levin(Chief Strategy and Corporate Development Officer)
2016年3月から最高戦略責任者および企業開発責任者を務めています。
サンクトペテルブルク州立工科大学で情報技術の修士号を2011年取得して後、Foresight Venturesのパートナー、および Cloudmach のシニアシステムアナリストを経験し、2013年より AggroStudios の共同創設者兼マーケティング責任者を務めていました、2014年から2017年までTarget Globalのパートナー、及び投資ディレクターを務めました(2016年は兼業のような形になっていたよう)。
Evgeny Fetisov(Chief Financial Officer)
2019年7月から最高財務責任者を務めています。
1997年 Citybankグループに入社後、2001年にマッキンゼーに移りコンサルタントを務めます。2003年に、New Squareで副最高経営責任者を務めたのち、2009年より、 Da Vinci で最高責任者を務めるかたわらで、モスクワ証券取引所の取締役会のメンバー(2017年まで)を務めました。2012年には、B2B-Centerの取締役も務め、2017年からは、Luxoft( $LXFT )で最高財務責任者を2年務め、現在に至ります。
CNBCグローバルCFO評議会に所属し、ロシア連邦政府の金融大学から世界経済と金融の修士号を取得しています。また、ハーバードビジネススクールを履修しています。
Jeffrey Belanger(Chief Human Resources Officer)
2020年7月から最高人事責任者を務めています。
バーソン・マーステラ、PwC、Brodeur Partners、Boston Intelligence Group、Digitas North Americaなどの企業を務め、IPG Mediabrands、Organic、およびKenexa(2012年にIBMに買収)でさまざまな人事関連の役割を果たしていました。 2015年から2018年まで、Pandora Media(2018年にSirius XM Holdings Inc.に買収)で人事担当役員を務めました。2018年から2020年まで、Buildium(2019年12月にRealPage Inc.に買収)で人事担当役員を務めていました。2020年5月からCultureHQの諮問委員を務めています。
以上が、取締役のメンバーになります。かなりロシア色の強い面々でした。
7 まとめ
さて、ここまでSEMrushをみてみました。僕自身が色々調べていく中で思ったことは、SEOを中心としたサービスとしては非常にポテンシャルのある企業だなと思いました。そして、特にオールインワンサービスで行う幅広いカバレッジを持っており、大量のデータを綺麗に整理してみせるそうした技術が特にすごいなと思いました。
データを取ることは誰でも頑張ればできますが、それをどのように理解し、どのように使いこなせるのか?が、一番マーケティングにおいては大事だと思っています。そうした意味で、今までの蓄積されたデータ(資産)に加え、このサービスがどんどん進化し、レベルアップしていければ、企業マーケティング担当者は、SEMrushを使わざるおえなくなると思います。おそらく最終的には、Salesforce のような会社になっていくのだと思います。
ただし、まだ独断上で使われるようになるには道は遠いです。そのため、競合他社との差を離すために、直近は営業・マーケティング、開発費用などが多く出ていくと思います。しかしながら、それがある程度終わると、非常に高利益な会社になると思います。なぜならば粗利率76%なのですから。
この企業に対しては、売上の伸び率(ARRの伸び率)と有料会員数の数、無料会員の数、YouTubeの登録者数についてウォッチしていくのが良いと思います。
今後の成長を心待ちにしたいと思います。
最後に、この記事を書き始めた頃から株価も少し上がってしまいましたmS-1が長く(180ページ、汗)・・読みながら概要を理解して、まとめていくのに時間がかかりました。すみません・・
そして、分量も多く理解しづらいところも多々あったかもしれません。ご容赦ください。
とはいえ、この記事でみなさんのお役に立てたら幸いです。最後に、そっと「いいね」を押して閉じていただけるととても嬉しいです。
では、ありがとうございました!
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補足(機能紹介)
SEMrush の提供する50の機能についても紹介されていたので下記に記載します(実際の記載は46個でした)。
<SEO>
当社のSEOツールは、お客様がページへのトラフィックを促進する要因を分析することにより、オンラインプレゼンスを最適化できるように設計されています。 当社の検索エンジンポジショニング(「SEP」)機能により、お客様は検索位置で競合他社を分析し、バックリンクを改善および拡張し、技術監査を実施してWebサイトのパフォーマンスを改善し、毎日のランキングを追跡することができます。
■ 被リンク分析
Webサイトのバックリンクを監視するのに役立つ一連のメトリックを提供し、企業がインバウンドリンクを最新の状態に保つことができるようにします。
企業のウェブサイトにリンクする、関連性のある信頼できるサードパーティのウェブサイトからのリンクは、オーガニック検索のランキングを向上させる可能性があります。
■ 被リンク監査ツール
企業が悪意のあるWebサイトに自社のサイトへのリンクがあるかどうかを確認し、これらのリンクを削除または否認できるようにするユニバーサルツール。直接削除することもできる潜在的に有害なバックリンクのリストを提供します。
■ 被リンクギャップ
競合他社のドメイン、サブドメイン、およびURLを比較して、最強の被リンクプロファイルを簡単に識別および分析できます。
■ バルク分析
各URLに含まれる参照ドメインとバックリンクの数、および見込み客のリンク構築の機会に関する情報を提供します。
■ ドメインの概要
オーガニックトラフィックと有料トラフィック、バックリンク、ディスプレイ広告などの主要な指標を通じて、ドメインの可視性とパフォーマンスの概要を提供する一連の包括的なレポートです。
■ キーワードギャップ
最大5つのドメインのキーワードプロファイルを検索して比較し、企業が競合他社の長所と短所を特定できるようにします。
■ キーワードマジックツール
180億を超えるキーワードを持つ最大のキーワードデータベースの1つを利用して、顧客がキーワードマスターリストを作成するのに役立つアイデアを提供します。
■ キーワードの概要
ボリューム、キーワードの難易度、有料検索での競争などの主要な指標を通じて特定のキーワードの価値のスナップショットを提供し、企業がキーワードの見通しとそれがトラフィックに与える影響を評価できるようにします。
■ リンク構築ツール
企業がリンクの取得、リンクの管理、ターゲットWebサイトの連絡先情報の取得、および進行状況の監視のための新しい機会を発見できるようにするツールを提供します。
■ ログファイルアナライザ
ログファイルを分析し、検索エンジンのWebクローラーソフトウェアによるヒットの時間と数を特定して、ボットがWebサイトをクロールする方法を理解します。
■ ページ上のSEOチェッカー
さまざまなソースからのデータを活用し、各ターゲットキーワードについてウェブサイトをトップのリアルタイムオーガニック競合他社と比較することでコンテンツとカスタマーエクスペリエンスを改善する方法に関するアイデアを含む、ウェブサイトのランキングを改善するためのアイデアを提案します。
■ オーガニックトラフィックの洞察
SEO戦略を強化し、将来のマーケティングキャンペーンを最適化するために、トラフィックとコンバージョンを促進するキーワードを特定します。
■ 位置追跡
一定期間のランキングの変動をチェックし、競合他社と比較して、検索エンジンの上位の結果に表示される新しい機会を発見するためのユニバーサルキーワードランク監視ツールです。
■ ランク
競合分析、調査、または調査の目的で、さまざまなWebサイトのオンラインパフォーマンス、それらのキーワード、およびトラフィックコストを比較するために、オーガニック検索から最も多くのトラフィックを獲得しているドメインを見つける独自のスコアです。
■ センサー
Webサイトの技術的な問題、Webサイトの再構築、コンテンツの改訂、ランキングアルゴリズム自体の更新など、さまざまな要因によって引き起こされた検索エンジンのランキングの更新を検出します。
■ サイト監査
包括的な技術監査を実行して、検索ランキングを向上させるためのWebサイトのパフォーマンスなど、オンサイトの問題を見つけ、優先順位を付け、対処します。
<コンテンツ>
当社のコンテンツツールは、企業が新しいコンテンツのアイデアを見つけ、コンテンツ戦略計画を作成し、コンテンツがSEOに適していることを確認し、言及を分析し、マーケティングへの影響を促進するためにコンテンツを監査するのに役立ちます。
■ ブランドの監視
ブランドの言及をオンラインで追跡し、推定リーチをチェックし、言及の感情を分析し、紹介トラフィックを追跡し、PRの有効性を評価して、ブランド全体の評判を評価し、弱点を特定し、新しいパートナーシップの機会を見つけます。
■ コンテンツ監査
カスタム基準の下でウェブサイトのコンテンツアセットを分析し、Semrush、Google Analytics、およびGoogle Search Consoleからのリアルタイムの指標に基づいてコンテンツ監査をパーソナライズして、更新が必要な記事を見つけます。
■ マーケティングカレンダー
顧客がキャンペーンのパフォーマンスを追跡する機能を備えたマーケティングキャンペーンを管理できるようにするカレンダーツールです。
■ マーケットプレイス
会社のブログやウェブサイト向けに専門的に書かれたコンテンツを提供するライティングサービスです。
■ ポストトラッキング
ソーシャルエンゲージメントの指標、バックリンク数、参照トラフィック、および毎日のキーワードを追跡することにより、外部リソースに公開された記事のパフォーマンスを測定します。
■ SEOコンテンツテンプレート
検索エンジンのランキングを上げ、オーガニックトラフィックを改善するために、カスタムSEO推奨を使用してターゲットキーワードに焦点を当てたテンプレートを生成します。
■ SEOライティングアシスタント
特定のオーディエンスのニーズを満たし、実用的なSEOの推奨事項を提供し、盗用、読みやすさ、書き方をチェックするためにさまざまなパラメーターを考慮に入れるコンテンツ最適化ツール。 WordPressおよびGoogleドキュメントと直接統合します。
■ トピック調査
アイデアのプロセスを簡素化し、視聴者のニーズに基づいて魅力的なコンテンツのアイデアを見つけることで、競争力のあるコンテンツプランの作成を支援します。
<広告調査>
当社の広告ツールは、広告キャンペーンを計画し、検索、表示、ショッピングキャンペーンの洞察を提供し、キーワードを収集し、競合他社の検索広告と戦略を明らかにします。
■ 広告調査
当社の広告ツールは、広告キャンペーンを計画し、検索、表示、ショッピングキャンペーンの洞察を提供し、キーワードを収集し、競合他社を明らかにします。
■ 検索広告調査
企業が独自のPPCキャンペーンを計画するのを支援するだけでなく、競合他社の検索広告に関する情報を明らかにし、競合他社のクリック課金(「PPC」)の支出と戦略を評価するのに役立ちます。
■ ディスプレイ広告
競合他社のディスプレイ広告を監視することにより、Googleディスプレイネットワークキャンペーンを強化します。競合他社の広告テキストとバナーの分析、広告を出している場所、ターゲットとしているオーディエンスの特定を可能にします。
■ ショッピング広告の調査
商品リスト広告の競合状況を調査し、競合他社の商品フィードを分析できます。
■ PPCキーワードツール
さまざまなファイルタイプからキーワードをインポートし、関連するキーワードを見つけ、重複するキーワードを削除し、キーワードをマージして新しい組み合わせを構築することにより、キーワードの収集を支援します。
<ソーシャルメディア>
当社のソーシャルメディアツールを使用すると、効果的なソーシャルメディア戦略を構築するために、顧客は投稿の計画、準備、スケジュール設定、視聴者と共有するコンテンツの検索、ファンやインフルエンサーの発見、競合他社の監視を行うことができます。
■ トラッカー
競合他社がコンテンツを公開している頻度、フォロワー数の変更、最もエンゲージメントを促進している投稿とハッシュタグを特定します。
■ ポスター
Facebook、Twitter、Instagram、Pinterest、LinkedIn、Googleマイビジネスなどの複数のアカウントにスケジュールを設定して投稿できます。
■ Facebook広告管理
Facebook、Instagram、Facebook Messenger、Facebook Audience Networkなど、Facebookブランド全体のプレースメントでの広告の作成、起動、および管理を可能にします。
<競合研究>
当社の競争力のある調査ツールは、市場の洞察と競合他社の戦略の概要を提供します。
■ マーケットエクスプローラー
業界の主要な競合他社を明らかにし、新しい市場またはニッチを分析し、Webサイトドメインに入ると市場内のオーディエンスの洞察を得ることができます。
■ 競合他社の情報
競合他社、見込み客、および潜在的なパートナーのWebサイトのトラフィックを発見して、Webサイトのパフォーマンスを分析し、ベンチマークを設定し、マーケティングの洞察を得ることができます。
■ 有機的な研究
市場に最も関連性のあるキーワードを見つけるために詳細な分析を行います。 Webサイトのランキングを分析し、競合他社を探索し、トラフィックを促進するキーワードを確認する機能を提供します。
<ローカルマーケティング>
キーワード、Webサイトのランキング、およびPPCをローカライズベースで追跡する機能を使用して、地域固有のマーケティング戦略を設計します。
■ Googleマップの追跡
ローカルレベルで最大5つのキーワードを追跡し、特定のターゲットエリア周辺のマップ出力にWebサイトのランキングを視覚的に表示します。
■ リスト管理
ローカルマップトラッキング、レビューモニタリング、および顧客がレビューに返信できる機能を使用して、顧客のWebサイトがローカルレベルでどのように機能するかについての正確な情報を提供します。
<報告/レポート>
当社のレポートツールは、魅力的なビジュアルを備えたエレガントなSEOとカスタマイズ可能なマーケティングレポートを作成し、お客様がメトリックを監視してデータを視覚化するのに役立ちます。
■ Googleデータスタジオコネクタ
データをGoogle Data Studioに追加して、視覚化されたデータでダッシュボードとレポートを作成します。
■ マイレポート
50を超えるマーケティング指標をレポートするすぐに使用できるテンプレートまたはカスタムテンプレートを提供します。
<Prowly>
最近買収したProwlyは、PR専門家がメディアの連絡先を見つけて管理し、プレスリリースを作成して公開するのに役立つように設計された専用ツールを提供します。
■ メディアインフルエンサー
ターゲットを絞ったコミュニケーションを作成する機能を備えた約100万のメディア連絡先のデータベースです。
■ 顧客関係管理(「CRM」)システム
PR用に構築されたCRMソフトウェアを利用して、追跡、管理、および通信履歴への簡単なアクセスを可能にします。
■ 電子メールのアウトリーチ
信頼性の高い配信とカスタマイズされたデザインを使用して、パーソナライズされた電子メールをメディアの受信者に大規模に送信します。
■ ニュースルーム
会社のニュースルームWebサイトのカスタムレイアウトを作成するために使用されるオンラインニュースルームソフトウェア。 PR代理店の場合、複数のクライアントのニュースルームを管理する機能があります。
<Sellerly>
Amazonセラービジネスを維持および成長させるためのツールボックス。リスト、Webページのトラフィックの分析、および売り上げの増加に役立つように設計された監査ツールを監視します。
■ リスト保護
企業が不要なリストの変更やトラフィックの損失に迅速に対応するのに役立つ販売者向けのアラートシステム。キーワードの位置、購入ボックス、リストの抑制、および価格を追跡します。
■ Amazonトラフィックインサイト
Amazonリスティングのトラフィックチャネルを比較および評価して、プロモーション戦略の決定に役立つ分析ツールです。
■ リストの品質チェック
リストの不完全性、Amazonガイドラインの適合性、コンテンツエラーをチェックし、リストの最適化に関する推奨事項を提供する監査ツールです。
■ Amazonスプリットテスト
商品ページを管理し、ビューとコンバージョンに関するリアルタイムの統計で洞察を提供する、Amazonリスト用の分割テストツールです。
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