テストとデバッグと私
コンテンツを開発する中でテストをして不具合を発見しデバッグをする。
開発者にとって当たり前の仕事の流れだが、注意しなければいけないことがある。
体験型のコンテンツの場合、テストをして改善していくたびにソフトウェアやハードウェアの”癖”を覚え、脳と身体がその”癖”にどんどん順応していく。
そうなると自転車に乗れない頃の自分を思い出せないように、そのコンテンツを初見時の様に体験できなくなる。
開発者の95%が陥ると言われるこの症状を「テスト順応(またはテスト脳)」という。
(嘘です)
期間限定の体験型コンテンツで、1人のお客さんがそのコンテンツに触れるのはせいぜい1、2回。(めちゃくちゃ面白くて何十回もやる子供も居るけどそれは例外)
その1,2回の体験を提供するには、開発者は熟練しすぎてしまう。
良い体験を届けたいがゆえにテストとデバッグを重ね、徐々に自身が熟練してしまい、ついには無意識のうちに自分自身を理想の体験者と変えていってしまう。
これを「プログラマーのジレンマ」と言う。
(嘘です)
やはり大きな節目のタイミング毎に開発とは関係ないテスターにテストをしてもらい、そのたびにフィードバックを真摯に受け止め改善に努める。
これが最高に美しい姿であろう。
「せっかく組んだプログラムだから捨てたくない」
「ここからそうやって直すのマジ面倒くさい」
「これくらい操作できないやつがおかしいだろ」
これは自身の「未熟さの未自覚」と「驕り」が生んだ心のヘドロとも言えるゴミセンテンス。
ゴミは捨てて美しくありたい。
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