Discordがリモートワークでのちょうどいい距離感づくりに向いてそう
最近、基本的に社員全員Discordに入るというのをやっているのですが、割りとうまく回っているので記事を書いてみます。
今までのリモートワーク
co-meetingでは創業以来ほとんどリモートワークだったので(オフィスはあっても僕は週一しか行かない)、リモートワークについては何も困っていなませんでした。基本的にSlackとQuip(かつてはco-meetingを…)でコミュニケーションを取り、まれにWeb会議する形でした。これまでは創業メンバー+1,2人しかいなかったため、テキストコミュニケーションで何も困りませんでした。
しかし、昨年地方在住フルリモート社員が2人増えたので、コミュニケーションを増やした方がいいなと、毎週主に雑談のためのWeb会議(Zoom)をするようにしました。まあそれでも十分仕事は回っていたのですが、もうちょっと気軽に質問できる環境とか作れた方がいいかなあみたいのは漠然と思っていました。
リモートツールの盛り上がり
というところで、こういう状況になりリモートワークツール情報がたくさん流れてきて、久々にコミュニケーションツールで遊びたくなり、フォートナイトで定例したり、Tandemを試してみたりして、遊んでいました。
結局フォートナイト定例は普通に遊んじゃって定例にならず、Tandemはなんだか全然喋らず、今なんとなく何しているかが伝わるだけのツールと化していました。(Discordに慣れてきた今ならTandemでもできそうな気もする。)
Discordでリモート研修の記事を見つける
そんなときに以下の記事を見つけて、よさそうだったので、こちらも試してみました。
数年前、インカムみたいに常時接続したらおもしろいかねみたいのを試していたときにDiscordも試したのですが、当時は常時つけたままで耐えうるヘッドセットがなくて頓挫しました。外出中も常時接続しようとしていたので、ノイズがひどくて無理でした。
ですが、この記事を参考に改めてDiscordを運用してみたところかなり好感触でした。
弊社のDiscord運用方法
今のところやっているDiscordの運用方法は以下の通りです。前提として弊社はスーパーフレックスなので働く時間は自由です。
チャンネル
チャンネルは増やしたり減らしたりしていますが、今現在は以下のようになっています。(夜のスクショなので自分しかいない。)
・仮想オフィス席
オフィスで席に座っているイメージです。普通に仕事してますが、話しかけてもいいよという席。
・集中席
発言OFFチャンネル。話しかけられたくないときはここで仕事をする。家族がなんか音出しているときも僕はここにいる。
・定例
社内会議も最近Zoomに行くのが面倒でここでやることが増えています。
・休憩
ごはん、おやつ、運動、買い物、子供の相手などちょっと仕事を離れる時のステータス変更代わり。1クリックなのでステータス変更より楽。
・1on1
隔週で1on1をしているのでそれ用。定員2人。社員が2人なので、2個用意しているが使われたことはない。
うちは5人しかいないので、このチャンネル数で済んでいますが、人数が多い場合はチャンネル増やしたり厳格に人数制限したりするとよさそうです。雑談部屋もあったんですが、いつの間にかなくなってますね。全員管理者なので気づかないうちに変わっていますw確かに人が少ないので仮想オフィス席と両方はいらなくない?って話はしてました。
運用ルール
運用ルールはほとんどないです。ルールっぽいのは一昨日から始めた1つ目くらいです。Discordの上げ忘れ防止のためのルールです。
・始業開始したら仮想オフィス席に入り、誰かいたら挨拶する。
・基本的には上げっぱなしにしておく。
・あとは自分の都合に合わせて好きなチャンネルに入る。
ちょっとしたTIPS
あとはルールではないですが、おすすめのやり方です。
・会議以外はヘッドセットを使わない
・Krispのノイズ抑制をONにする
・カメラは基本OFF
会議以外はヘッドセットを使わない/Krispのノイズ抑制をONにする
弊社は全員にけっこういいヘッドセットを配っているのですが、この運用をする場合は会議以外はヘッドセット使わないのがおすすめです。MacBookのスピーカーとマイクをそのまま使う。ヘッドセットだと気になる雑音でもスピーカーだと気にならないので、常時接続だとこちらがおすすめです。ノイズ抑制機能をONにしておくとさらに気にならなくなります。隣の部屋(ドアは開いている)で娘がピアノ弾いていても全然気にならなかったそうです。当然ヘッドセットより音は悪いですが、ちょっと聞こえにくくても雑談なら特に問題ないです。
カメラは基本OFF
基本的にDiscordを表示して会話せず、普通に仕事をしながら口だけ会話に参加するという感じなので、カメラが必要にならないです。OFFを基本にしておいた方が気軽に話せると思います。まあ元々社内のWeb会議でもカメラはOFFのままだったので、そういう下地があったというのもあるかもしれません。うちでも入社して間もない頃はカメラONにしたり、1on1のときだけカメラONにしたりしていました。会社になれたらカメラは不要だと思います。
良かった点
この運用をして良かった点を挙げましょう。
・雑談が増えた
・ちょっとした質問がしやすくなった
・会議のROM参加がしやすくなった
・休憩とかのステータスが伝わりやすくなった
・なぜかテキストチャットもSlackより盛んに
・意外とストレスはない
・仕事のやる気が維持しやすい気がする
雑談が増えた
まあ今までは週一の定例しかなかったので当然ですが、増えましたね。そんなに話すわけではなく、合計しても一日に数十分とかだと思うのですが、どうでもいい話をちょっとするだけでも違いますね。前より雰囲気がよくなった気がします。
ちょっとした質問がしやすくなった
ちょっとした質問は別にSlackやQuipでメンションしても困るわけじゃないんですが、いて聞けると解決が速いです。あとはたぶん新メンバー2人はやっぱりテキストで聞くときは文章を考えちゃってそうだったんで、だいぶ楽に質問できるようになったんじゃないかと思います。きっと。
会議のROM参加がしやすくなった
面倒なので定例チャンネルで定例じゃない会議もしてたりします。そうすると1クリックで覗けるので、参加予定じゃないメンバーが入ってきてBGM代わりに聞きながら仕事してたりします。これはこれでZoomではできないノリでいいなーと思ってます。時間拘束するのはもったいないので参加はさせないけど、情報が共有されてデメリットのある会議はないので。
休憩とかのステータスが伝わりやすくなった
元々Slackのステータス変更したり、Slackの自分チャンネルに投稿したりしていたのですが、面倒なのでけっこうやれてませんでした。休憩チャンネルは1クリックで移動できるので、割とちゃんと押してます。しかも、逆に🍚とか🍩とか🏃とか何で休憩するかとかも投稿することがなぜか増えました。みんな見てるからかなあ。完全に休憩時間を知りたいわけではないのですが、無理ない範囲で共有できてるイメージです。
なぜかテキストチャットもSlackより盛んに
テキストチャンネルは #general しかないのですが、逆にこの一つしかないのがいいのかもしれない。Slackはチャンネル多すぎてどこに書いたらいいかわからないのと、仕事っぽすぎるのかもしれない。なぜか投稿増えてます。
意外とストレスはない
好きなときに働きたい人間なので、常時接続は個人的に嫌っているところがあったのですが、このDiscordの運用は意外とストレスがないです。やっぱり嫌なときは集中席に入れば、今までと変わらないところがいいのかもしれません。好きなときだけオフィス席に行けばいいので。けっこう僕も含めてみんな集中席にいることも多いです。
仕事のやる気が維持しやすい気がする
やる気が持続しにくい人間で、よくやる気がなくてだらけているのですが、Discord運用を始めてからけっこうやる気が維持できている気がします。まあこれは慣れたらだめかもしれないw
困っている点
ちょっとここはどうしようかなあと思っているところです。
・家族がちょっと気にしちゃう
・将来外出が増えた時どうするか
家族がちょっと気にしちゃう
いつマイクがONになっているか家族にわからないので、「おやつだよー」とか呼ぶのも気が引けているみたいです。今のところよい解決方法がない。プッシュ・トゥ・トークも面倒だしなあ。
将来外出が増えた時どうするか
今はみんな家にいるからいいのですが、将来的に外出時はどうするかなあと。そのときには再び常時ヘッドセットを試してみたいですね。昔はみんなヘッドセットだったけど、今は家にいる人はPCのスピーカーなのでけっこうノイズにも耐えられるかもしれない。
Discordの何が優れているのか
他にもいろいろあると思いますが、今回他のツールより断然いいなと思った機能を挙げましょう。
・音声認識
・1クリックでボイスチャンネルを移動できる
・他のチャンネルで誰かがしゃべっているのがわかる
音声認識
Discordは普通のWeb会議と違って、人の声を認識するまで完全に音を送っていない感じがします。ヘッドセットをしなくてもストレスがないのはここの動きによるところも大きい気がします。もちろん誤認識もするのですが、それはノイズ抑制で消えている感じがします。
1クリックでボイスチャンネルを移動できる
けっこうこれがでかいです。他の人の会話に入るのも出るのもすごく気軽にできます。Zoomで会議をしてて入ってもいいよって言われても、URLクリックして、アプリ起動して、接続確認画面出て、とかを考えるととても聞くだけのために入る気にはなりません。でも、Discordだと気軽に入って、つまらなければ、すぐ出れます。
他のチャンネルで誰かがしゃべっているのがわかる
集中席にいてもオフィス席で誰かがしゃべっていたらわかります。発言すると名前がハイライトするからです。そうするとなんか話してるから混ざってみようかなみたいな気分になり、会話を誘発します。
Discordのいまいちなところ
・画面共有の品質がZoomの方がいい
・カメラの品質もZoomの方がいい
・音声の品質もZoomの方がいい
Zoomと比べると画面共有/カメラ/音声の品質がちょっと悪いかなあと感じます。特にネットワークがちょっと悪いときの品質に差がある気がします。Discordもほとんど困らないレベルですけどね。
(2020/05/26追記)
Discord NITROって有償プランに入ると画質がよくなるらしいです。Server Boostって有償プランに入ると音質が上がるらしいです。
終わりに
まだ2週間くらいの運用ですが、なかなか楽しく回っています。常時接続とか監視とかだいっ嫌いなのですが、Discordでのこの運用はバランスがよいです。いろんなことにストレスが少ないです。雑談チャンネルに入るのも抜けるのも、ステータスを変更するのも、あまりにも気軽にできるのがいいのかなと思います。タイトルの通り、今のところ試した中ではDiscordがリモートワークのちょうどいい距離感を作るのに最適なツールかなあと思っています。
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