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[Winter '25] 気になるリリースをピックアップ〜他メンバーのピックアップしていないリリース雑多に編〜

こんにちは、木村です。この記事では他のメンバーのピックアップから漏れたけど、気になるリリースをカテゴリ問わず取り上げていこうと思います。

他のメンバーのピックアップ記事は以下をご覧ください。

本記事は以下のイベントで発表した内容です。毎月2回、いろいろなトピックで開催していますので、よろしければご参加ください。


全体

設定画面のドメインが変わります

(原文) Add the New Setup Domain

設定画面のURLが「https://*.my.salesforce-setup.com/」になります。

「デフォルトのNo-Replyアドレス」を設定しないと一部メールが送信されなくなる

(原文) Create and Verify Your Default No-Reply Organization-Wide Email Address to Send Email (Release Update)

組織のアドレスで「デフォルトのNo-Replyアドレス」を設定しないと、一部のメールが送信されなくなるらしいです。一部がなんなのかは不明です。

強化された電子メール セキュリティ標準に準拠するために、顧客が定義した組織全体のデフォルトの返信なし電子メール アドレスがない場合、一部の電子メールは送信されません。

利用頻度が低いユーザ向けの新しい「Salesforce Platform Login」ライセンスが導入

(原文) Get Flexible Access to Custom Apps with the Salesforce Platform Login License

利用頻度が低いユーザ向けの新しい「Salesforce Platform Login」ライセンスが導入。10月15日から利用可能になります。1日のユニークログインごとの課金になるそうです。

Salesforce Platform Login ライセンスを使用すると、シートベースのライセンスを購入することなく、社内ユーザに Platform 上に構築されたカスタムアプリケーションへのアクセスを割り当てることができます。 Salesforce Platform Login ライセンスを使用すると、アクセス頻度が低いユーザや時折アクセスする必要があるユーザに対して、1 日のユニークログインごとに料金を支払うことができます。 Salesforce Platform Login ライセンスの購入に関する詳細については、担当のアカウントエグゼクティブにお問い合わせください。

行動のアーカイブみたいのが他のオブジェクトでも利用可能になる?(パイロット)

(原文) Save on Storage and Boost Performance with Salesforce Archive (Pilot)

行動のアーカイブみたいのが他のオブジェクトでも利用可能になるのかな?パイロットな上に日本はまだ対象外です。将来的にも有料アドオンになるそうです。

ビジネスデータの増加に合わせて、スピードと効率を最適化します。 有効期限が切れたレコードや未使用のレコードを、低コストの外部データストアにアーカイブします。 データストア内のレコードをSalesforce組織から直接可視化します。 定期的なアーカイブジョブでデータのクリーンアップを自動化。 Salesforceアーカイブは、データの肥大化に対するネイティブソリューションです。

権限・ユーザ管理関連

ユーザに付与された権限がどのプロファイル・権限セットで付与されたかを一覧できる

(原文) Delivered Idea: Get Insight into How a User’s Permissions Are Granted

Summer '24でユーザに割り当てられている権限のすべてを確認できるようになりました(詳細は以下記事を参照)。

この時点では、この権限がどのプロファイル・権限セットで割り当てられているかわからなかったのですが、それがわかるようになったというリリースです。

以下のように各権限ごとに「アクセス権付与者」というメニューが追加され、

クリックするとどのプロファイル・権限セットで付与されているかを確認できます。

オブジェクトに対してどのプロファイル・権限セットでどんなCRUD権限を付与しているかを一覧できる

(原文) Delivered Idea: See How Object Access Is Granted in Object Manager

オブジェクトマネージャーで指定のオブジェクトに対してどのプロファイル・権限セットでどんなオブジェクトレベルアクセス権限を付与しているかが一括で確認できるようになりました。

公開グループのメンバー管理のためのLightning風UIの提供

(原文) Manage Public Group Membership More Easily

公開グループのメンバー管理のためのLightning風UIが提供されました。

公開グループに説明が設定可能に

(原文) Delivered Idea: Add a Description for Public Groups

公開グループに説明が設定できるようになりました。(地味便利)

その他UI関連

設定画面のユーザー一覧のUIがLighitning化

(原文) Delivered Idea: Make Inline Edits with the Enhanced User List View

設定画面のユーザー一覧がついにLighitning化されました。絞り込み、フィルター、インライン編集も行えます。(ただし、以下のリストビューだと電話しかインライン編集できませんでした😭)

ただし、自動でアップデートは行われず、[ユーザー管理設定]>[拡張ユーザーリストビュー]から有効化する必要があります。

複数項目でのリストビューのソートが可能に(ベータ)

(原文) Sort List Views by Multiple Columns (Beta)

リストビューで複数項目で並び替えができるようになりました。以下のようにリストビュー右上に並び替えボタンが表示されます。

こちらはベータリリースであり、利用するには[ユーザーインターフェース]>[Enable sort by multiple columns (Beta)]を有効にする必要があります。

LWC関連

リストビュー関連関数が大量に追加されました

(原文) Manage List Views with New Lightning Web Component (LWC) Wire Adapters

LWCのlightning/uiListsApiモジュールに以下の関数が追加されました。

  • createListInfo: リストビューの作成

  • deleteListInfo: リストビューの削除

  • getListInfosByObjectName: 指定オブジェクトのリストビュー一覧取得

  • getListObjectInfo: 指定オブジェクトのリストビューを作成するためのメタデータ取得

  • getListPreferences: リストビューの表示設定取得

  • getListRecordsByName: リストビューのレコード一覧取得

  • updateListInfoByName: リストビュー設定の更新

  • updateListPreferences: リストビュー表示設定の更新

神です。以前はgetListInfoByNameとgetListInfosByNameしかなく、リストビューの情報を取得するのにリストビューのAPI名が必要だが、リストビューのAPI名を取得する方法がありませんでした(意味不明)。今後はgetListInfosByObjectNameを使えば指定オブジェクトのリストビューのAPI名一覧が取得できます!

しかも、リストビューの作成・更新・削除もできちゃうみたいですね。夢が広がります。要は標準のリストビューのUIを作れるだけのAPIがほぼ開放された感じですね。

ページレイアウト取得関数が追加されました

(原文) lightning/uiLayoutApiにgetLayout関数の追加

ページレイアウト取得関数が追加されました。引数にレコードタイプIDを指定して、それに適用されるページレイアウトを取得するようです。
REST APIでしかできないことが減って助かります。

おわりに

この記事では地味なアップデートを主に取り上げましたが、Salesforceはちゃんと細かく不便なところもいろいろアップデートしてくれるのはうれしいですね(全然アップデートされずにやきもきする機能もありますが)。個人的には最近権限周りの見える化をがんばってくれているのがうれしいです。

この記事外のリリースだと、TypeScript対応を待望しています。Dreamforceでの情報だと、Summer '25でベータということでなかなか遠いです。早くリリースされてほしいですね。

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