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1/21 米国株式このまま好調維持か

こんばんはアトレです。
このNoteは相場、ファンダメンタルズの初心者~中級者向けに分かりやすい易しい発信をいつも行っております。テクニカルだけで相場に挑むよりも、自分が今どっちを向くべきなのか?ギャンブル的なポジションを取っていないか?それが分かるようになるNoteを心掛けております。

さて、先週は月曜が米国は休場でしたが1週間を通して気になる経済指標がいくつかありました。
その中でも最もインパクトが強かったのはNY連銀発表の「製造業景気指数」です。これが-43.7だった事です。これは記録の追える2001年以降で歴代3位のワースト記録で、ニューヨーク連銀管轄エリア(東海岸北部)の製造業が非常に景気が悪い事を示しています。

出所:NY連銀発表データhttps://www.newyorkfed.org/survey/empire/empiresurvey_overview.html#tabs-2

ところが、、、あまりSNSやYoutubeなどでは触れられておりませんが、このNY連銀の指標は「現在」のビジネス状況と「未来6か月後の期待値」も発表されており、これが正反対となっているのが印象深いです。例えば、私はこの指標で重視するのは総合値、新規注文、雇用、従業員の仕事時間などですが、以下の通りでした。

大変驚きですが、今の歴代三位の経済の悪さに対して、未来は「大きく改善する」と見る向きが多かった事です。つまりはイマがボトムで、これから経済は良くなるという結果でした。当指標のレポートでも「楽観論が強い」とまとめられており、非常に悪い指標ではあるものの、未来の回復に期待があるようでした。因みに同じ週に発表されたフィラデルフィア連銀の同データも同じ傾向にありました。

つまり、連銀の景気指数の中でもポピュラーな2つのデータを見る限り、足元の経済は悪いものの、半年後は大きく改善が予想され、需要量が増えると期待している事が分かります。
これはインフレの低下による原料コスト下落、資金調達金利下落が期待できるために買い手の需要が増える為です。

因みに、同じくフィラデルフィア連銀発行のレポートで、昨年秋に話題に挙がった「学生ローンの支払い再開が経済を壊すのではないか?」という話に対して特集が組まれており、ちょっとレポートが難解ですが、どうやら支払いに重大な問題がある層は少ないようです。
学生ローン返済再開に関する特集4回シリーズ (philadelphiafed.org)
つまり、米国の個人消費、個人の支出に対する姿勢はまだ強いようです。

先に結論を言います。
米国経済は20年ー21年に強すぎた為に、「対前年比」を用いた指標で悪化を続けるデータが多くなってきたが、まだ耐える事ができている。と考えております。

例えば、先週SNS上で話題になったGDI(国民総所得)。以下はその対前年比を出したもので、確かにマイナス圏に入ったところ、或いはマイナス圏に入るほどの急落を見せる場面でリセッション入りしていますね。今はかなりきつい位置にいるように思えます。

画像引用元FRED

一方で政府支出なども含めたGDPの予測値はこちら。アトランタ連銀のGDP Nowです。2023年Q4(10-12月期)のGDPをも2.4%と強い予想をしております。
GDPNow - Federal Reserve Bank of Atlanta (atlantafed.org)

次に、景気先行指数、正にドンピシャな指標について触れますが、以下をご覧ください。
景気先行指数はいくつもの指標から計算されている景気の動向を測る指標です*計算方法は以下の通り


以下の図の通り、22年からは対前月比でマイナスが続きもう1年以上マイナスを記録しています。

そんな景気先行指数を管轄するConference Boardからの先月のコメントの引用がこちら。しっかり、景気後退が来ると予想しているのが印象的です
次の景気先行指数の発表は1/23に予定されており、この見方に変更があるかに注目が集まります。

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米国株・半導体を中心にファンダメンタルズ情報を発信します。 更新頻度:週1~2回 決済は、お申し込みをいただいたときに初月分が発生し、そ…

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