6/9 CPI、FOMCに対する戦略解説
こんばんはアトレです、6月は企業勤めの皆さんはボーナスというビッグベントがある月ですね。ぜひ貯めるだけでなく、人生を豊かにするような消費にも充ててみてください。できれば、普段身にまとう物ような日常使い品、そして旅行のような非日常な事に消費してみてください。
さあ、まずは恒例のCPIの予想から行きます。
予想値は、総合が3.4%、コアが3.5%です。今回はアナリスト予想と完全に被りました。アナリスト予想と被る時ほど外しやすいので、個人的には当てられるか今回はちょっと不安でもあります。
では、時系列で見てみます。
総合値が青、コアがグレーです。今回、両者がかなり肉薄している事が分かります。総合値はコアより先行性があり、下がる時は先に下がり、上がる時も先に上がる傾向があります。つまり、青がグレーを超えてくるとインフレ退治という観点ではかなりマズイという事です。
その確証として以下に、2000年以降のCPIの総合値とコアの推移をお見せします。
青の総合値が赤のコアを下から上に抜く時に、総合値は上昇しやすい事が分かります。2000~2012年頃にこの流れが顕著でした。
一方、2017~2019年は総合値とコアがダラダラ行き来していたのが分かります。
つまり、2017年型ならまだいいですが、他の局面ではCPI総合値がコアの値を抜く時はインフレ上昇を懸念する必要があります。
では、総合値がコアを抜いてインフレが再燃するのは何がマズイか?
①FRBはインフレが低下するまで利下げ開始する事は難しく、企業活動にとってマイナスになる「高金利」が暫く続く事になる。
②米国の高金利が続くという事は、米国以外の国で「ドル建てで借金している国」にとっては自国通貨より相対的にドルが強い事になりやすく、米国以外の国の借金返済が難しくなる。
③米国の個人消費は下落傾向にあり、旅行、レジャー、アパレルなど不況時に個人が節約しがちなセクターが厳しくなる一方、インフレが継続していれば、不況とインフレが同時に発生する「スタグフレーション」が発生する確率が上がる。
因みに、6/13には生産者のインフレを測る指標であるPPIも発表されるが、こちらは現在3か月連続で上昇中であり、CPIの先行指標でもある為に、これが4か月連続で上昇するかどうかは注目となる。強いPPIが出れば米金利にも影響してきそうです。
つまり、私は現在の相場はインフレが一旦低下した所から再度上昇する可能性が出ており、インフレが再度相場のけん引要因となっているように見ております。
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