【完結】私がわたわた2daysでみつけたもの。
終わった。
終わったよ!
何がかと言いますと…
8/23に発売されたAZ初のエッセイ「私もまだみつけていない私をみつけた」出版記念として行われたトークショー&サイン会のこと。
「#0827わたわた東京」「#0903わたわた徳島」と名を冠して、私にとって縁のある2つの土地で開催されました。
2週にわたって開催された2つの土地でのリアルイベント。その節は本当に、本当に、ご来場ありがとうございました!
あなたとお会いできて、本当によかった。
また、東京の抽選に外れてしまった方、やむを得ない事情で泣く泣く来れなくなってしまった方、残念だったけど、また会いましょうね。
かならず。
ここからは淡々と書かせていただきます。少し文調変わるかも、ごめんね。
9/3に徳島での開催を終えてから早や数日。正直いうと、この振り返りを書くのが怖かったという気持ちが強い。
書けなかった。書くのが怖かった。
なぜなら、書いたらそれは”終わり”を意味するから。それくらいとても楽しかったし、この数年やってきたことの集大成だったと心の底から感じたからだ。明らかに、何か大きな物語が一つ終わった感覚がある。だからこそ、向き合うのが怖かった。
もう少し、このままでいさせて。
でも、このまま味わい続けていたら”ロス”が強くなるだろうなとも感じていた。
家で大切に育ててきた子供が一人暮らしを始めた時、なかなか子供部屋を片付けられない母の気持ちが少しだけわかった気がした。
しかし、思い出を整理して前に進むためには、一度振り返り、味わい切って、自ら物語の扉を閉めなければならない。
何事も、自分で終えるのは勇気が必要だ。
それは悲しい出来事に限った話だと思っていたけれど、嬉しい出来事だって終えるのは勇気がいるのだと知った。確かに、いい映画を観た後や誕生日パーティーの後はなんだか寂しくなって、いつまでもこの幸せな余韻の中を漂っていたいな…と感じるものだ。
でも、私はこうやって自分の人生のあらゆる出来事を自ら終えてきたことを思い出す。今も多分、そういうタイミングなのだ。
自分で開けた扉は、自分で閉めていく。
何かが始まる時も終わる時も、きっかけをくれるのは誰かの存在だけど、決めるのは自分なのだと改めて感じた2週間。
また次へ進むために、今日はじっくりこの幸せな日々を味わいながら、思うままに筆を走らせたいと思う。
0827わたわた東京
まずは、東京だ。
この本「わたわた」がスタートを切った場所であり、担当編集者である千さんと出会った場所でもある。そして、何を隠そう会場は出版元である光文社本社である。
そんなある意味”聖地”とも言える場所での開催は、嬉しくもあり、同時に不安もあった。なぜなら私は現在徳島在住であり、その状態での東京イベントは初めてだったからだ。
どうしても、お花を飾りたい。
これだけは、何をどうしても譲れなかった。花と香りは私にとって心の生命線である。どんな場所であっても、そこに花と香りがあれば心の中心に戻れるし、何より気分が落ち着くのだ。
いつも私をサポートしてくれている仲間でもある満月花屋のyasukoさんに、ここ数年暇さえあればいつも私はこう話していた。
「リアルイベントするときはyasukoさんに装花してもらうー!」
「ポップアップしたらお花飾ってくださいね!」
「泰子さんのお花をプレゼントしたいんだよな〜」
どうしてもそれがしたかった。いつかいつかと夢見ていた。だが、yasukoさんも徳島在住である。今回の場所は東京だ。開催が決まった際にはいやいや大変だろうよ…と思いつつ、私は夢見ていたことを真っ先に相談させてもらった。秒で行きます!と言ってくれた。泣けた。
しかし、問題があった。お花の仕入れである。徳島から飛行機で花を載せていくわけにいくまい。会場に着く前に大変すぎてyasukoさんが倒れてしまう。
そこで、いつもお世話になっている徳島のフローリスト・フルールアベさんにこの件をご相談させて頂いたところ、横浜のフローリスト・海戸園さんをご紹介してくださった。
そしてそんな海戸園さんも、秒で仕入れ・配達をご承諾くださり、横浜からフレッシュでキラキラしたお花たちを朝早くに沢山持ってきて下さったのだ。
そこからyasukoさんがお花のバトンを受け取り、イマジネーションで組んでいってくれた。東西フローリストの夢の共演である。
私が会場に到着したとき、ほぼ装花は出来上がっていて、いい香りに満ちていた。プロの仕事に唸らずにはいられなかった。
東京は30名という少ない人数での開催だったため、みんなをすごく近くに感じた。
スタッフも千さん、マトメガミさん(東京勢)yasukoさん、大ちゃん(徳島勢)、私(ミックス)と、顔見知りばかりだのもあり、なんだか親戚だけ集まったパーティのようなシークレットな時間だったように思う。
そして本文中にも登場する編集者・千さんとの対談は、この日だけのスペシャルなものだったに違いない。思い起こすほどに、千さんと出会ったタイミング、書けなかった時間、そして出版の時期に至るまで、全てが運命だったのではないかと思わずにはいられない。
会場に入ると、知っている顔で溢れていた。
みんな初めて会うはずなのに、全くそんな気がしなかった。自然と涙が出た。
都内のみならず、北海道から、関西から、九州から…。会いにきてくれた1人1人の顔を順番に見て、話しながら、あぁ、想像していた通りの人だなぁと感じることが多くあった。
私はネットという仮想空間を通じて活動をしているyoutuberとかそういう類の者であるけれど、ネットの中でも人間でいたいとずっと思っていた。
youtubeの中で存在した”AZ”
私が占い鑑定やリアルでのお茶会などを一切やめて、youtubeとSNSのみの活動にすると舵を切ったのは、今から4年前のことだ。それまでは直接会って話すことも多かったが、自分の中で何か限界を感じていたのだと思う。
リアルとネットで人格が変わる人がいる。
それを否定するわけではないけれど、リアルとネットのどちらが”本物の私”なのだろうか。今、私自身はどちらも同じでいたい、ネットで見ても、会って話しても、同じ人間でありたい。そう思っているが、多分4年前までは私も”人格が変わる人”だったのだろうと思う。
ネットという空間で"AZ"として生きることで、自分を見つけること、自分で在り続けることを模索してきたような数年間だったのだろう。
正直、いざリアルイベントをするとなると、「思ってたのと違う」と思われないかという心配が何度もよぎった。
この2日間を終えた今は、サクッと一掃するような悩みだが、このことが気になって仕方なかったのは、前述したように、私自身が私をみつけられていなかったからなのかもしれない。
でも、もう大丈夫だ。
東京を終えて1つの確信を持てた私は、徳島の開催はすごくリラックスして望めたように思う。
0903わたわた徳島
さぁ、そしてマイホームタウン徳島での開催である。正直この1週間はラジオやテレビの出演もあり、めちゃくちゃバタバタしていて、あまり準備らしい準備もままならずに迎えた。やったことといえば、コーンロウを外したくらいである。捨てるのも忍びなく、リビングにはまだ抜け殻が転がっている。
正直、不安があったことといえば、みんな、徳島来れるんか?!ということである。
まぁまぁ地方だ。新幹線も電車もない。(汽車はあるヨ!)飛行機は東京福岡だけ。橋が通行止めになったら陸の孤島になる、最後の桃源郷・徳島である。いや、ごめん言いすぎた。いいところです!!(笑)
でも、あまりにも遠いイメージがあって徳島だから諦めた、という人も多かったであろう。私も、ここに住むまでは「どこだよ!」と思っていたので気持ちはわかる。四国の中でも大体みんな徳島だけ答えられないもんね。
でも、そんな桃源郷での開催もなんのその!という勢いで全国津々浦々から皆さん集まって下さった。感謝しかない。大野のり買った?(おすすめのお土産)
「徳島のいいところは?」と聞かれたら、なんか知らんけど色々受け入れちゃう懐の深さなんじゃないか…と答える。
アワ(阿波)とは女性性という説があるが、実際、徳島という土地は女性性が高い場所なのだ。男性も女性も寛容で”許容する力”に長けているような気がしている。
東京と徳島の違い
私が東京にいた頃感じていたのは、年代や性別、嗜好やセンスで、行き来する街が変わる不思議さだ。港区と高円寺では明らかに歩いている人が違うし、東横線と南武線の空気は異なる。おしゃれな店にはおしゃれな人しかいない。(語彙力)
東京には「区」という自分が身を置く場所をはっきり区別するような線があって、居場所と共に自分の属性を決めていくような必要性を感じる。それは自分の個性を高めていくような面白さもあれば、強烈な孤独感を感じることもあった。しかし、徳島にそんなものは存在しない。(まず区がない)全部ごちゃ混ぜなのだ。それが個性が尖らない曖昧さを生むという側面もあれば、あらゆる垣根がなく、違いを受け入れる度量があるとも言える。まず何より、私自身がよそものなのだ。
徳島会場は、まさにその徳島らしさが出ていた。太古の最古参メンバーから、新参です!と名乗り出てくれた方、TVを見て来てくれたマダム、MC和渕さんのファン、泰子さんのファン、東京と連続参加の強者(ありがたい!)ゴジカル!レギュラーで共演させていただいた女優の佐知さん、私のダンスの先生と仲間…と、もう全てがごちゃ混ぜだった。しかし、なんの違和感もなかった。
何もなければわからないことがある。
会場の平惣書店さん、MC和渕さんの暖かい空気もあって、和やかに会は進んだ。質疑応答は真剣に聞き入ってくださる方も多く、トークを聞いて本を
もう1冊買った!と並んでくださった方もいたり、書店員さんもサイン会に参加してくださったり。そしてサイン会はなんと3時間以上になってしまったのですが(申し訳ない!)とてもいい時間だった。
全員、この世界に受け入れられて存在していると感じられる時間だった。この生き物として根底とも言えるような暖かさは、徳島で開催しなければ絶対に味わえなかったと思う。
「徳島には何もない」と地元の人はみんな言うけれど、何もないってすごい事なんだよなぁと私は本気で思っている。何かあったら、時に邪魔なんだよ。何もなければわからないことがあるんだ。
私はこの土地に助けられたと強く思っているから、どうしてもここで開催したかったし、みんなに徳島の空気を味わってほしいと思っていた。だから、いつでも困ったら徳島に来なよ。どうにかなるよ。私はこの日を通して、そう伝えたつもりだ。
ちなみにTOKUSHIMAは数秘で読むと2+6+2+3+1+8+9+4+1=3+6=9(弥勒の世じゃん!)なのである。深い。
次へ進む、その前に。
恐ろしく長くなってしまったし、一体何の感想なのかよくわからなくなった。結局最後は徳島の話になってしまったような気がするのだが、総合すると、私はこの2日間を通してたくさんの想いを受け取った、ということには違いない。
みんな口々に「ありがとう」と伝えてくれるけれど、本当にお礼を言わなくてはいけないのは私の方だ。あなたに支えてもらったから、ここまでやってこれたのはどう考えても間違いない。
好きなものを好きと言うこと、周りに伝えること、本人に伝えること。それは勇気がいることだって痛いほどわかってる。だから本当に有難う、なのだ。
”隠れて”応援してくれることも嬉しいけれど、声が聞こえないと人間は不安になってしまうこともある。
「一緒にいるってことは、つまり愛していることだよ」と言われたって、言葉で「愛してる」と言われないと、時に不安になるものなのだ。(私はねw)
ネットという見えない世界の中で、私が存在し続けることを肯定してくれたのは、紛れもなく、姿を現して「いいね」「好き」「応援しています」とまっすぐ届けくれたあなたです。
私はその勇気に支えられてここまできました。
ぜひ、これからも好きな人には、物には、お店には、面と向かって好きと伝えてもらえたら。周りの人に話してもらえたら。きっと世界はまた一つ平和になると思います。
そして願わくば、こんな私とも、これからも末長く、人生という長旅を共に助け合いながら生きていただけたら、この上なく嬉しいです。
全くの偶然なのだが、両日ともホワイトボードを背負って同じポーズで一日を終えていた。笑
本当に、ありがとうございました!
愛と感謝を込めて。
AZ