2024PGAツアー ソニーオープン・イン・ハワイ
1.日程及び会場
〇日程 2024年1月11日~14日
〇会場 ワイアラエCC(ハワイ州、オアフ島)
〇全長 7044Y(Par70)
2.結果
優勝 グレイソン・マレー ー17
(ツアー通算2勝目)
T2 アン・ビョンホン ー17
T2 キーガン・ブラッドリー ー17
(1,2位はプレーオフ)
T4 ラッセル・ヘンリー ー16
T4 カール・ユアン ー16
6 J.T.ポストン ー15
T7 ニック・テーラー ー14
T7 エメリアーノ・グリージョ ー14
T7 マシュー・パボン ー14
3.優勝者のプロフィール
2017年にプロ転向、その年のバーバソル選手権で優勝し順調なスタートを切りました。
ところがその後成績不振でゴルフに集中できず、アルコールに頼る時期もありました。しかしそれではいけないと決心し、バーに行く代わりにジムに行く生活スタイルに変更しました。
4.起死回生、一番長いバーディーパットを決めたマレーの優勝
3人のプレーオフに突入し、最初のホール(18H・Par5)。
バーディー以外は次に進めない状況で、一番遠いのはマレー。そしてブラドッリー、アンの順でパットしていきます。
そんな中、一番長いマレーのパットが見事に決まりバーディー。プレッシャーに負けたのか他の2人が外してしまい、7年ぶりのツアー優勝となりました。
これでマレーはシグネチャーイベントにも出場できるようになり、人生が変わる1週間になりました。
5.一時はトップに立ったブラッドリー、そしてプレーオフで優位に立ったアンだが
前半スコアを伸ばしきれなかったブラッドリー、15H(Par4)でバーディーを奪ったときは優勝も見えてきましたが、その後バーディーを奪えなかったのが残念な結果になり、またシルバーメダルを獲得することになりました。
アンも最終日スコアを伸ばしプレーオフに加わることができましたが、マレーのバーディーパットが決まったことによるプレッシャーで最後打ちきれず、PGAツアー初優勝はお預けとなりました。
6.雑記
・ダーメン、17選手を”助ける”
ソニーオープンは65位タイまでの選手が第3ラウンドに進めます。
第2ラウンドの最後の方でまわっていたジョエル・ダーメンが最終ホールである9H(Par5)を迎えるまで2アンダー65位タイにいました。
もし9Hでバーディーを奪えば、2アンダーが66位タイになり第3ラウンドに進出できません。
そんな中でダーメンは9Hパー、2アンダーまでの82選手が第3ラウンドに進むことができました。17選手が命拾いをした格好です。
この中には松山英樹もいました。
ダーメンは公式Xで「ディナーに誘ってくれてもいいよね」とポストもしました。
https://twitter.com/Joel_Dahmen/status/1746028252374896832
・ハワイアンオープン、ソニーがサポートして四半世紀
1929年、安田幸吉と宮本留吉が初めて出場、そして1983年に青木功が日本人選手としてPGAツアー初優勝を挙げたハワイアンオープン。
1999年にソニーがメインスポンサーとして大会に係るようになり、四半世紀になりました。毎年120万ドルを、300を超えるハワイの慈善団体に寄付しています。
「外国での試合経験を積ませたい」というソニーの思いがあり、松山英樹がアマチュアとして2010年にソニーオープン出場、この経験が生きたのか同年のアジアアマチュア選手権を優勝し、翌年のマスターズは震災がありながらもローエストアマチュアに輝き、10年後にはそのマスターズに優勝する土台となりました。
世界アマチュアランク1位に輝いた金谷拓実、中島啓太もアマチュアとしてソニーオープンに出場しました。
2021年からはJGAとの連携で、日本のアマチュアランク1位の選手がソニーオープン出場権を与えることにしました。今年は早稲田大学在学中の中野鱗太郎が出場しています。
・ハワイと相性のいいヘンリー
2013年ツアールーキーとして初めて出場した試合でいきなりツアー初優勝を挙げたラッセル・ヘンリー。
2022年は最終日前半までに5打リードするものの、松山英樹の猛追とプレーオフ1Hでのミラクルショットに負けたイメージを払拭しようと今年も最終日猛追しましたが、1打及びませんでした。
7.日本勢最上位は「仲良く」3人
今大会若手の活躍が話題に上がりました。
今大会がPGAツアー初優勝の久常涼、3日まで首位に3打差と優勝の狙えた蟬川泰果。
最終日2H(Par4)で”軽率な”ボギーパットを外しダブルボギーとなった蟬川。最終日イーグルもあればダブルボギー2つもあった久常。
結局終わってみれば松山、久常、蟬川とも仲良く9アンダー30位タイで大会を終了しました。
・遂に、世界ランクトップ50に日本人選手ゼロ。
そしてついにこの日が来てしまいました。
最新の世界ランクだと、遂に松山がトップ50圏外になることが確実視され、日本人選手がトップ50にいないという事態になりました。
松山は世界ランク52位になるそうです。
(訳)
松山英樹、史上初の世界ランキングトップ50圏外へ!
彼は 2013 年6 月にトップ 50 入りを果たし、それ以来一度も脱落することはありませんでした。
来週からはいよいよ戦いの舞台はアメリカ本土に移り、これから1か月半の間西海岸での大会が続く、「ウェストコーストスウィング」が始まり、いよいよPGAツアーが本格的になってきます。
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