薄暗い部屋の隅で
時々、自分のことを知らない誰かと話したくなる
別に深い意味はなくて、友達とかだと今更照れくさかったり申し訳なかったり、どう切り出せばいいかよくわからないから
自分のこと知らない誰かの方が気が楽な気がして
白血病になってね
本当はすごく苦しかったし辛かったしさ
今でも『どうして私が』って、思ってる
前向いて治療突き進んで、痛いことにも不安なことにも耐えてきたよ
死ぬかもしれない、死んだ方がマシって思いも飲み込んでさ、がんばった
でも、再発するかもしれない怖さなんて
誰にも伝わらないでしょう?
言ったところで、
何の根拠もない『大丈夫だよ』が返ってくる
内出血が知らないうちに増えて、ぜんぜん治らないとか、不正出血が止まらないとか
別に元気だけど、元気なんだけどさ、、、
元気に見せてるだけの時もあって、人知れず不安に耐えてる夜だってある
ずっとずっと前向きな人間なんかじゃない
それでも
池江璃花子選手ががんばってる姿見てると励まされる
私も大丈夫って多少思える
私の存在は誰かの励みになってるんだろうか
私でも、誰かの役に立てるだろうか
私のこと知ってほしい
私の声を聞いて欲しい
だから、ひっそりと部屋の隅でつぶやく