カディスCF|「我々は酒を飲むためにきた!」スペインで最も評価されるサポーターを持つ港町のクラブ
こちらの記事では、アンダルシア州カディス県カディスを本拠地とするカディスCFについてまとめています。みなさんのラ・リーガ 観戦の助けになれば幸いです。
【地域】コロンブスの出発地&スペイン中から観光客が集う港町
地域名:カディス
州:アンダルシア州
県:カディス県
人口: 11.9万人
※州>県>地域:アンダルシア州>カディス県>カディス
スペインのほぼ最西端に位置するカディスは、西欧最古の街と言われている港町。コロンブスの新大陸発見の出発地としても有名で、紀元前10世紀頃からの長い歴史を持つ。
紀元前から港町として栄えたこの街は、美しい海岸線に沿って豊かな食文化が存在する。カディスには新鮮な魚介が豊富に並ぶ市場があり、バルが併設され実にスペインらしい街の一つだ。そこでは格安のお酒を呑みながら海の幸を堪能することができる。ガイドブック一押しのサメの酢漬けフライや、イカフライなどの海鮮物のフライは絶品で、新鮮な魚介を使った寿司もある。
太陽の養分を全身で浴びる市民に呼応して、陽気なカーニバルも有名。そんな魅力溢れるカディスは年間を通して多くの観光客で賑わっている。当然だ。
【概要】カディスCF
名称:カディスCF
愛称:イエロー・サブマリン
地域:アンダルシア州カディス県カディス
創設:1910年
クラブカラー:青&黄
スタジアム:ラモン・デ・カランサ(Ramón de Carranza)<25,033人>
最高成績 :15位
公式サイト:http://www.cadizcf.com/
特徴1.独創的すぎるチャント「酒、酒、酒、私たちは酔いに来た、結果など気にはならない!」
※チャント=チームを応援するときに使われる歌や曲。
カディスのチャントは独創的だ。有名なバルセロナの”イノム”を筆頭に、LaLigaクラブのアンセムは誇りや歴史、哲学を歌詞に含んだものが多い。その中で、「酒、酒、酒、私たちは酔いに来た、結果など気にはならない!」と叫ぶのはこのクラブの他にない。一見、飲んだ暮れの野蛮な集団とも思えるが、その背景には深みがある。
2004年、豪雨の中行われたホームでのUD Salamanca戦、カディスは前半終了時点で0−3と劣勢を余儀なくされていた。そんな中、Arcos de la Frontera(カディス北東部にある街)から来たサポーターが街の名前「Arcooooo, Arcoooo…(アルコー、アルコー)」を歌い出した。当時、スタジアムでのアルコール販売が禁止されていたため、ユーモアを交えてその歌詞は「アルコール!、アルコール!」と変化し熱狂を生み出した。そして後半、奮起したカディスは怒涛の3ゴールを決めて試合終了。
このアンセムにはカディスの豊かなユーモラス性と前を向き続ける美しい哲学があるのだ。
特徴2.スペインで最も評価されるサポーター集団
先ほど「一見、飲んだ暮れの野蛮な集団とも思えるかもしれない」と述べたが、そもそもそれは誤解どころか真逆である。カディスのサポーターは、スペインの最優秀サポーターに何度も選ばれている最も評価されている集団のひとつだ。
その要因のひとつが2部と3部を行き来したこの10年間、毎シーズン1万5000人以上の年間シート保有者を維持してきたことだろう。7000人以上のファンが80台以上のバスに乗り込みセビージャに押し寄せたという逸話もある。気候にあった陽気さだけでなく、どんな状況でもクラブを愛し続ける熱い心がカディスの特徴かもしれない。ユーモラスなチャントといい、これが人なら溢れんばかりの愛に嫉妬心すら抱く。それほど愛されているクラブなのだ。
特徴3.苦楽を知るクラブにふさわしい「イエロー・サブマリン」の愛称
カディスの愛称は「イエロー・サブマリン(黄色い潜水艦)」と周知されている。当時ビートルズによって広められた同名の曲「イエロー・サブマリン」に由来し1980年代に一般化したこの愛称は、トップリーグに浮上したり最下位になりかけまた浮上する不安定な状態と、チームカラーの黄色を掛け合わせたもので、長年苦楽を共にするサポーターが愛を込めて主張している言葉である。
同じようにクラブカラー黄色を持つビジャレアルCFも「イエロー・サブマリン」という愛称を持ち、どちらが本物のイエロー・サブマリンであるかしばしば話題にのぼる。現在二つの黄色い潜水艦が1部という荒波の海面に浮上している状態。イエロー・サブマリンダービーが実現しているのだ。そんな視点で観る両チームの攻防も面白いかもしれない。
おまけ:海近すぎ!!スタジアム「ラモン・デ・カランサ」
カディスは、アンダルシア州でも最大級のスタジアム「ラモン・デ・カランサ」を持つ。観客席からピッチまでの距離が近いことや、特徴的なデザインといったいくつも特徴はあるとはいえ、個人的には、海がアホほど近いのが胸熱ポイントだ。なんと徒歩5分もかからぬ、目と鼻の先。いやほんとに近すぎる。無論海沿いにレストランがたくさんある。カディスの試合を堪能したあと、海を一望できるレストランで食べる海鮮料理は絶品だろう。カディスの住民が羨ましい。
【情報収集】オススメTwitterアカウント
▼カディスCF(公式)
▼カディスCF(日本語公式)※関西弁
▼Ayaka Otty氏(カディスCF 日本公式アンバサダー)
※カディスCF 日本公式アンバサダーの方々はこちら
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