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個人 / 同人Webメディアを立ち上げるときの技術的な選択肢

個人 / 同人Webメディアを立ち上げるためには、何らかの形で「Webメディア」を作らなければなりません。

「Webメディア」とは何でしょうか。それはおそらく、単なる箱でしかありません。これから作るテキスト中心のコンテンツを入れるための箱。箱は簡素に作ることもできますし、豪華に作ることもできます。また、古くなった箱を廃棄して新しい箱に入れ直すこともあるでしょう。

いずれにせよ、この「箱」を作らなければWebメディアは始めることができません。では、箱を作る方法としてはどのような選択肢があるのか? ここでは、筆者の私見からいくつかの技術的な選択肢をピックアップて紹介します!

note

ある程度長いテキストコンテンツを掲載するWebメディアを運営するのであれば、いま最も手軽な選択肢はnoteだと思います。

noteは従来のブログサービスとは違って、自身でデザインを変更できる余地がほぼありません。しかし、慣れないうちにデザインをいたずらに変更しすぎると肝心のテキストが読みづらくなってしまう可能性もあるので、note側でデザインが固定されているのは、ある種有り難いところがあります。

フォロー機能、レコメンド機能も立ち上げたばかりのWebメディアとしては嬉しいもの。

また、有料コンテンツ販売機能もあるので、メディアの収益化に繋げやすいというメリットもあります。メインのWebメディアは他のもので構築して、noteは収益化を目指した記事を掲載するためにサブ的に運営する、というのもありですね。

はてなブログ

noteだとデザインなどが変更できなくて微妙……と考えている方には、まずははてなブログをおすすめしたいです。

無料のブログサービスは色々あるのですが、いまある選択肢の中だとはてなブログがいちばん「イケてる」という直感があります。これから紹介する機能が他のブログサービスにも付いているのであれば、そちらを使っても良いと思います。

はてなブログはテンプレートが豊富で、自分の好きな見た目に改造することができます。また、CSSを追加で書いたりできるので、CSSを勉強すればブログの見た目を簡単に変更できます。今後WordPressなどに移行した場合もCSSを書くことになると思うので、まずははてなブログで練習しておくと良いでしょう。

読者登録機能や運営のピックアップもあるので、noteと同様に、立ち上げたばかりのメディアでも人の目に触れる可能性が開かれているのが嬉しいところですね。

また、広告掲載についても特に制限がないので、Google Adsenseやアフィリエイト広告なども試すことで、収益化を多角的に行うことが可能です。

noteに無い機能として特に嬉しいのは、Google Analyticsが使えるということ。noteは「ビュー」というよくわからない単位でしか記事への反応を見ることができないのですが、Google Analyticsを使えばより精緻に分析することができます。たとえば、Google検索からの流入が多いのか、SNSからの流入が多いのか、どういうデバイスで見ている人が多いのか、平均滞在時間はどのくらいか、ということまで分かります。

さらに、同じくGoogleが提供しているSearch Consoleというものも設置でき、これを使えばどういったキーワードで人々がサイトに流入しているのかも知ることができます。

(noteもGoogle Analytics や Search Console が使えないわけではないのですが、有料プランに加入しつつ月額1万円払う必要があるので、個人 / 同人Webメディアではあまり現実的な手段ではないと思います。)

STUDIO

いまをときめくノーコードツール。Webメディア向けに作られてているわけではありませんが、「CMS」機能が用意されているので、Webメディアにも使えます。

特徴は、HTML / CSSの知識が無くても簡単にサイトの見た目を変更できること。デザインはできるんだけど、HTMLとかはちょっとな……という方にはおすすめできます。

ただ、逆に言うとHTML / CSS を書いてカスタマイズできる箇所がほとんどないため、メディアが大きくなってきた時に一括で変更を加えたい時にやや面倒なことがあります。

WordPress

長くWebメディアを運営していくことを考えると、WodrPressはかなり良い選択肢だと個人的には思います。

WordPressはオープンソースのCMSで、まあそういうブログサービスだと考えてください。ただ、ここまで紹介したサービスはサーバーを自社で提供していたのに比べて、WordPressは自前でサーバーをインストールする必要があります。また、基本的には独自ドメインで運営することになるでしょう。

ただ、テンプレートが無料・有料どちらも豊富に用意されているので、サーバーのインストールとドメインの設定さえ乗り越えてしまえば、すぐにWebメディア運営を始めることができます。

WordPressで HTML / CSS / javascript / PHP を覚えれば、本当に何でもできます。また、プラグインも豊富に用意されてるので、それらを使っても良いでしょう。

一方で、何でもできすぎるので、最初にWordPressを使うと戸惑ってしまうかもしれません。そのため、他のブログサービスでWebのノリに慣れてから使うのが個人的におすすめかなと思います。

個人的なおすすめルート

個人的には、以下の順番で使っていくのがおすすめだと思っています。

  • note

  • はてなブログ

  • WordPress

これからWebエンジニアを目指したいというのであれば、はじめからWordPressを使ったり、そもそももっと別の技術を触って勉強した方が良いと思うのですが、最終的なゴールがWebメディア運営なのであれば、この順番が良いと思います。

まずは、noteを使って文章を書くことやインターネットのノリに慣れるのがおすすめです。レコメンド機能やフォロー機能によって読者も獲得しやすいので、インターネット上で認知を得ていない状態でも始めやすいというのも魅力のひとつですね。

そして、noteでのメディア運営に慣れてきたら、はてなブログも使ってみましょう。ここでは、テンプレートを入れて見た目を変更したり、自分でCSSを書いてみたり、Google AnalyticsやSearch Consoleを自分で設定して分析してみたりするのがおすすめです。

そして最終的にはWordPressでの運営を目指してみましょう。できることがかなり広がるはずです。

個人的には、「事前にビルドして静的なページを作っておいた方が表示速度が速いし、Markdownで書きたいし、Astroを使うのも良いな……」と最近は思っているのですが、非エンジニアにとっては勉強のハードルがやや高めなので、最初はこういうのは無視して良いと思います。

まずは文章を書くことになれて、そこからWebと仲良くなっていきましょう!

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