001 しみずななみ
TO あとどノート
はじめましての方も、そうでない方も、こんにちは。2014年度卒業生です。手始めにざっと自己紹介しますと、神奈川県の湘南出身で、両親の離婚で中学2年生で東京へ引っ越し。そして色々あって島前高校へ。3年間島で過ごした後は大学進学のため、東京へ戻ってきました。
島前高校での生活が今の自分にとってどういうものになっているかをお話しする前に、私の過去と、何故島前高校へ行くことになったかを書き綴りたいと思います!
神奈川に出生し、両親と、兄妹は6歳上の姉が1人。母は化粧品会社に勤務し、父は料理人として働いている、ごく普通の家庭に生まれました。今でも記憶があり、小学生だった私が唯一不思議に思っていたのは、母が週末しか帰ってこないこと。父が家事をしてくれていたこと。母方の家族に会ったことがないこと。でも私は父が大好きだったし、今でも大好きです!!当時は知らなかったけど、帰ったら毎日父が帰ってきてくれていたのは、私が1人でご飯を食べることにならないように。忙しくてもいつもはやく帰ってきて、美味しいごはんを作ってくれてました!
母は週末帰ってくる度にピリピリしてて、いつも父と喧嘩して、すごーく、苦手でした。笑
まあ仲良しではないんだろうなあ、と思ってはいたけど、中学1年生で、引っ越しを告げられました。苦手な母と、姉と東京に。すごくすごく嫌だったし、父と号泣したのを、覚えています。(実はわたしが幼い頃から離婚してて、私が大きくなるまでは別居はしないことにしていてくれたらしい。)
中2で転校して、バスケ部に入り、部活で友達と仲良くなれたけど、家では姉は大学生なので家にいることも少なく、母も仕事でいないのでいつも一人でご飯を食べてました。最初はやっぱり寂しかったなあ。高校選択を考えなきゃいけない時期、母は大学院へ通っていました。その大学院で、入っていたゼミでたまたま知ったのが、まちづくりを始めた初期の海士町。島前高校の取り組みを知り、私に、「行きなさい。」と、一言。「他の高校行くんだったらお金出さないから自分で働いていって。」と。「ああ、お母さんはやっぱり私のこと嫌いなんだ。」って思ったことを鮮明に覚えています。
過去の話が長くなりましたが、そんな感じで嫌々島前高校に進んだので、最初は誰にも心を開かなかったし、友達も全然出来ませんでした。誰一人として知らない環境に放り込まれ、いきなり4人部屋で共同生活。ありえない。そこらへんに牛歩いてる。ありえない。塾に行かされる。ありえない!!!!(勉強好きじゃなかったので)全部ありえない!ということで塞ぎごんでました。ずっと休部状態だったバスケ部を再開したこと、今でも仲良しな友人が地域国際交流部に誘ってくれたこと等をきっかけに、地域の方々との交流もするようになり、2年生になったあたりぐらいから島に溶け込んでいった気がします。この友人とも、最初はすごーく仲が悪かったのに、今でも連絡を取り合うくらい仲良しで、不思議だなあと思います。
新しく来た塾の先生に出会ったのも、心を人に開けるようになったきっかけ。家族の話を涙を流しながら聞いてくれました。母親に嫌われいる事(って自分が思っていたこと)を誰かに話すことって当時はすごく恥ずかしくて、誰にも言えませんでした。これがすごーく大きくて、でもそれを人に話して、共感してくれて、そこから何かが変わったんじゃないかなと思ってます。
地域の人達も、他所から来た私たちに優しくしてくれて、無条件に人にお世話してもらえることって、中々味わえない。島前高校で過ごした3年間は、私にとってはそこで新しく自分が生まれたって言っても良いぐらいの過去が詰まった場所です。寮では色んな人がいました。学習センターの先生達も色んなバックグラウンドを持った人達でした。多様性を受け入れる事を学びます。受け入れる事が大変だと思った事もあったけど、それで自分も受け入れてもらう姿勢をつくる事が1番大事だと気付きます。
町長とも気兼ねなくお話しできてたこと、今ではすごいことだと思います。規模は違えと、東京都知事と話してる事と一緒です。それに、町を良くしようと本気で頑張ってる大人達と話す機会があったことって今の私にすごく影響してるのかもしれません。
地域の人達とも話し、世代を超えた交流に抵抗が無くなりました。そしてなにより「家族」に、コンプレックスを抱いていましたが、離れる事でわかることってたくさんあって、今ではすごく仲良しです。
出会った全ての人たちに感謝、感謝です!!!
とにかく、島前での生活は今の私を形成した場所で、いわゆる第二の故郷です!!大事な思い出。
現在は都内で普通の企業で勤務してます。これからの事についてはまだ分かりません。旅行の計画を友達と立てる時に、国内だと「島」に行きたくなります笑
友だちには島が好きだねぇと言われて、やっぱりそうなのかな、と、将来地方に住み、地域のために何かをする大人になるのも悪くないなあとも思っていますが、先のことはまだ分かりません。今は海士町のこれからが気になります。どんどん進化している海士町が、これからどんな風に変わっていくのか楽しみです!!!
柄にもなく長々と自分語りしてしまいましたが、こんな感じで終わりたいと思います。
001 清水七海 (1996年1月生まれ 神奈川出身)
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