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城の中の私

ひとりぼっち

家族でいる時の私はひとりぼっちだ。

家族とは仲が悪いわけではない。
上辺だけの関係が築かれている。

母にとって私は失敗作だとかなり前に自覚した。
それから私は周りだけが綺麗に繕われた城で
ひとりぼっちで生きている。

私はみんなと同じように頑張れない弱い人間だ。

「出来ないんじゃなくてやらない」

両親は私を言葉で蹴り飛ばす。

ああ、そうだなあ。と思ってしまった私は、
小さい扇風機を蹴り飛ばすことしかできなかった。

私はまだ期待をしていた
心の内を話せば分かってもらえると。

無理だった。
何度やっても無理だった。
昨日、やっと心の整理ができた。

私はこの家で、ひとりで生きていく。

物理的にでは無くて、精神的に。

理解して欲しい人に理解してもらうことは出来なかったが、理解してくれる人はいる。
友達も恋人も私の回復を待ってくれている。
もう、それだけでいい。それで充分だ。
私は幸せものだと思う。

家族から貰えなかった愛を探しにゆけばいい。

きっとこんな狭い城の中では見つけられないのだ。

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