2019年を振り返って
とうとう2019年も大晦日になってしまいました。1年間を振り返って,よく読まれた記事を紹介してみたいと思います。
まとめメール
少し前に,noteから2019年をまとめるメールが送られてきました。全体のビューは10万を超えたようです。とはいえ記事数も多いので,1本あたりにすると平均260程度になります。
2019年によく読まれた記事
この1年間によく読まれた記事を見てみましょう。次の記事がトップの5の記事です。実はこの5つの記事は,noteを始めてから今までで一番読まれた記事と一致するのですよね。
第1位:遺伝の話
一番読まれた記事は,「遺伝率が8割ということは両親の身長で子どもの身長は決まるのですか」です(2019年9月2日投稿)。遺伝率が8割という話は,親から子に8割か伝わるという話とは違う,ということを書いています。
第2位: 遺伝と自己責任論
二番目によく読まれたのは,「遺伝と環境と運命論と自己責任論」(2019年2月2日投稿)です。個人の特性が遺伝で決まるのか環境で決まるのかという話は,運命論や自己責任論に通じるということをまとめています。
第3位:読書の話
第3位は,趣味のひとつであり仕事上必要とされる読書の話です。「同じテーマの本を3冊読んでみてはどうかという話」(2019年1月2日投稿)という記事です。これはこれは年明けすぐに投稿したものですので,約1年前の記事ですね。
タイトルそのままですが,何かを知ろうとしたときには,できれば違う著者が違う観点から書いた本を3冊くらい読んでみると全体像が掴みやすいということを書いています。
第4位:インポスター現象
第4位は「成功しているのに本当ではないと感じる」(2019年3月24日投稿)です。これだけ読まれるということは,こういうことを感じている人が多いということなのでしょうか。日本ではそれほど研究されている現象ではないように思いますので,もっと注目されると良いですね。
第5位:隠れた教育
第5位は「知らないうちに身につける隠れたカリキュラム」(2019年2月22日投稿)です。いくらネットに膨大な情報が溢れているとしても,言葉で表現されることがない,表面上は明確にわからないような要素が必ずあって,体験の中で学ぶという要素は必ずあるという話です。
2019年12月に投稿した記事の振り返り
ここまで紹介した記事は1年間のものです。今月投稿した記事の中でよく読まれたものも振り返ってみようと思います。
自由意志を信じる人
まずは,「自由意志を信じる人は良い人?」です。この心理特性も,最近よく使われるようになっているもののひとつです。これもポールハス先生なのですよね......本当にすごい発想とオリジナリティあふれる研究者の一人です。
入試に知能検査を
つぎは,「どうして入試に知能検査を使うべきなのか(という今から約95年前の意見)」という記事です。昔の議論を読むと,本当に今とそんなに変わらないことが考えられていて驚くことがあります。
私が学生の頃は図書館にこもって背表紙に歴史を感じながら昔の論文をパラパラとめくったものですが(名古屋大学の教育学部の中にある図書館の中で,脚立に座るというのがよくあるパターンでした),今では古い論文もpdfで読むことができます。良い時代です。
自己開示の男女差
3番目によく読まれたのは,自己開示傾向の男女差の研究について書いた「男性よりも女性の方が自分をさらけ出すのですか?」です。
心理学の再現性
心理学の再現性について書いた記事も今月でした。「もう一度,結果が再現されないとね」です。
この本については,日本経済新聞の記事にもなっています。私自身は,こういった問題は歴史の中で何度も何度も出てきたことの一環であり,その度に改善が重ねられてきているので今回もその流れの中での動きの一つだろうと考えています。それから,研究者の問題に限った話ではないという点も,本の中に書かれている通りなのですが,どうもそれらを要約されると「研究者のせい」となってしまうのがちょっと不満です。
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