知能の高さは顔からわかるのか？

「頭がよさそうな人の顔」って，なんとなくわかるものでしょうか？

「頭がよさそうな芸能人」で検索すると，多くの記事がヒットしてきます。最近はクイズ番組が多いですし，その場で気の利いたコメントを返す様子を見て「頭の回転がよさそう」と感じることも多いようです。また，司会者として番組を先導する役割の人も，「頭がよさそう」というイメージを与えることがわかります。

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対応バイアス

「クイズ番組で活躍する」という，状況に基づいて「だから頭がよいに違いない」と過剰に判断することは，基本的な帰属バイアスとか対応バイアスと呼ばれる認知的な歪みをもたらす現象とも考えられます。

たとえば，クイズの答えを事前に教えてもらってどんどん答えた様子を見ていれば，「頭がよい」と判断することによります。しかも，「答えを教えてもらっている」という様子を見ていたとしても，自信たっぷりに答える様子を見ると「実は賢いんじゃないかな」と判断してしまうことすら起きる可能性があります。

人間の判断というのは，なかなか厄介です。

根本的な帰属の誤り - Wikipedia

賢い顔はあるのか

では，実際に回答者の顔写真を「頭がよさそうかどうか」と評定していくと，本当に測定された知能指数と関連するものなのでしょうか。実際に論文のなかで，賢そうだと判定された顔写真を見てみましょうか。この論文です（Perceived Intelligence Is Associated with Measured Intelligence in Men but Not Women）。

Perceived Intelligence Is Associated with Measured Intelligence in Men but Not Women