『Aさん』の軌跡
あんスタの「マトリックス」ストーリーのアンジー成分についてのメモまとめです
日本語が下手です。ご了承ください
ガルとスタはなんか似たようなことが違う時期に起きたパラレル世界線前提の解釈
『落ちこぼれ』のAさん
まずマトリックスのオチに既視感をおぼえるとこから。
嫌われ者だった女性が禁忌に触れたのち「消える」
実は逃げ込んだ先でそこそこ幸せに生きてる
そこの彼は彼女の関係者でした
阿寒P(女性)とガルあんずが似ていることはわかりやすい。ただし、マトリックスのあんずPはスーパープロデューサーなので、一見すると無能な地雷Pと有能な敏腕Pの対比にも見える。
そこでマトリックスのお題。「嫌なことも苦しいこともぜんぶ忘れないべき」
つまり、元・プロデューサーの阿寒さんと君咲学院の元・生徒のあんずは、ダメダメな「落ちこぼれ」としてとても似ている。
無能な地雷P/評判が悪い/悪い噂がたくさんいる → 名門進学校の生徒なのに成績も悪く、大会入賞などの実績もいない、校則違反を繰り返し学院を騒がすだけの厄介な問題児
浮かれた空気が好きで仕事現場には来ないのに打ち上げは来る → 不真面目で、授業はサボるのに部活や学校行事には参加する(真面目に参加してるのではなく、遊んだり私物化したり乗っ取って騒ぎを起こすだけ)
苦しんで失踪したこともみんなには納得されて、探りを入れることは禁忌になった → 学校を去ったとだけ言われて疑われなかった、「誰も、あのひとのことは語りたがらなかった」
「べつに失踪しても誰も困らなかった」 → 「今はもういないから、安心ですね。さぁ、一緒に健全で楽しい青春を満喫しちゃいましょう」
禁忌に触れたことで存在を消し潰される → (『悪いもの』に関わってる故に)学院側が不祥事をなかったことにするために当時の記録をほとんど処分してる
一個人としては、心が温かくて夢を持ってる、周りを笑顔にしたい善良な人でも、大人の目線で、社会の目線で冷静に見ると効率が悪い無能な役立たずに評価される。
でもES1年目は、あんずさんが高校3年生やってた物語は「そういう」あんずさんの話が出るあんガルメインストからはじまり、「そういう」阿寒さんの話が出るマトリックスで終わる。
マトリックスの登場人物はALKALOID、Crazy:B、阿寒さんたち、あんずさん。全員が劣等生だったり、問題児だったり、地雷だったり、とにかくそんな風に貶められるのに慣れている。
マトリックスは、あんさんぶるシリーズは、「そういう」人たちの話をしたい作品だ。
女子校のAさん
まぁこの世界には他の女子校もいるけど。締めくくりイベントに匂わせてくるということはつまりそういうこと。だがそこで問題が生じる。
元アイドルさんが君咲学院の教師なら、その人が元・問題児だったあんずさんの味方になってた可能性は全くない。よくても傍観者か、サイレント・マジョリティだ。
そしてそんな彼の、今回での発言たち。
君咲であんずは「誰も語りたがらない」「触れられたくない過去」扱いで、関連記録も処分されて、やがてほとんどの人があんまり覚えていない存在になる。
あんずたちの面白い発想力は昔からあったものなのに、問題児時代は大人たちがそれを評価しなかったのに、役に立った瞬間褒め言葉のオンパレード。
居場所もない生徒が頑張っても厳しく叱るだけだった。転校さえも円城寺財閥に媚びを売って共学化を進めるための手段として行われた。
アイロニーが酷い。だが元アイドルさんは別に捻くれた極悪人でもなさそうだ。つまり可能性は二つ。一つはあんずさんの在学時期と元アイドルさんの在職時期が被らない可能性。そしてもう一つは。
あんスタの時間は進む。切り捨てられたやつらのことは忘れられる。敏腕Pのあんずさんしか知らないALKALOIDやCrazy:Bみたいなキャラも増える。苦しい過去はどんどん葬られる。
その軌跡を
阿寒さんたちはプロデューサーとアイドルとして失敗したように見えたけど燐音はそのおかげでほんもののアイドルになった。あんずたちはあずさの直属の先輩になれなかったけどあずさはおかげで生徒を理解して寄り添う教師になった。
あんスタの時間は進む。あんずさんは優秀なプロデューサーとして認識されている。もう高校生じゃなくなる。立場も変わる。『特異点』じゃなくなる日も近くなる。もうその日が来ている可能性すらある。
あんさんぶるシリーズで何度も繰り返されたあの一年さえ過去にして未来へ羽ばたいていく。
そんな彼女が今後どんな人になっても、今まで歩いてきた全ての軌跡を忘れたくないと思うし、願う。